コロナの感染や経済的不安がなかなか解消されません。多くの方たちが、コロナだから仕方ないと思っているコロナの問題ですが、法的に国や自治体がその責任を果たしていないからだとわかりました。

①感染症法で1年間の時限付きで指定感染症に指定して、就労制限や入院などで隔離の権限をあたえ、PCRなど感染の検査・調査(積極的疫学調査)をする権限を持っているのに、PCRで疫学調査をしていないため、調査結果で97%を占めると思われる極めて少量のウイルス数による感染者の感染の程度がわからない。

②特措法で営業自粛を法的強制力を持って行っているのに、補償が不十分

①②で、疫学調査していないのに、ワクチンや遠隔医療、遠隔教育、ICT化などを進めていますが、もともと構造改革と国家戦略特区で企業利益を増やすため企業側からの要望のあった事業がほとんどです。

 

以下、議会質問した原稿です。ぜひ、お読みください。
 

赤字は、答弁ですが、聴いて簡単にメモしたので正確ではありません。また時間の関係で、省略している発言がありますが、質問の趣旨はかわりません。

 




フェアな民主主義 奈須りえです。

 

新型コロナウイルス感染症の出現で、多くの区民が、自分と人にうつさないよう他者の命や健康も守るために、国や都道府県や大田区のさまざまな要請を受け入れ、そのことで、暮らしに大きな影響が及んでいます。

 

コロナの感染だけでなく、特措法や感染症法による自粛や休校や就労制限や検査や入院などの法的強制が私たちの暮らしに影響を与えているのです。

 

フェアな民主主義リサーチ分科会は、今年6月にコロナの感染拡大防止に伴う外出自粛や営業時間短縮など行政が講じた対策について、どう考えるのかアンケート調査を行いました。

 

アンケート結果から、行政が感染拡大防止のために講じた就労制限や外出自粛や営業時間短縮などによって、医療へのアクセス、学習、移動、就労、知る権利、ほか様々な人権が制約されていた状況や、それが、世代ごとに異なっていることも見えてきました。また、テレビやインターネットからの情報が大きな影響を与えている状況もわかりました。

 

コロナが人権を過度に制限するのではないかという危惧は、3月の時点で国連専門家から指摘され

「国家は緊急対策を人権抑圧のために濫用してはならない」

「すべての人は人命救助を受ける権利がある」

という2つの声明が出されています。

 

今回の行政という公権力が、コロナから命を守るために行っている制限が、適正だったのか、人権を過度に制限していなかったか、引き続き検証していきたいと考えています。

 

 

コロナは、あらゆる方たちに大きな影響を及ぼしていて、私も反貧困ネットワークの方たちのお手伝いもしています。

 

また私は、企業数で99.7%、雇用の約2/3を占める中小企業や個人事業主などへの影響が日本の経済構造と社会全体に深刻な影響を及ぼすのではないかと心配しています。

 

飲食店では、東京都からの営業時間の短縮要請で売り上げが減るだけでなく、ソーシャルディスタンスや三密で、席の間隔をあけなければならず、これまでの来客数を見込めない状況です。テイクアウトや、ネット販売ほか、収益モデルを代え減収を補おうとしていますが、そう簡単ではないと思います。

 

テレワークでオフィス街から人が減り、そもそもコロナで、人の集まるところはさける方たちも少なくありません。

 

葬儀社は大きなご葬儀は望めなくなり、デイサービスや、診療所なども、感染を避けるために、行くのを控えている方もいて、これが続けば心配です。コロナの影響は数え上げればきりがありません。

 

 

一方、直ちに影響がないのが、私たち議員や公務員、年金生活者や正規雇用の給与取得者などです。色々な場面で、議員報酬を自らカットする気はないのか、とお叱りを受けました。区民感情からすれば当然だと思います。

 

指定管理者や民営化した認可保育園などの事業者も影響がありません。同じ民間でも、自らリスクをとっている個人事業主や中小企業は、減収にもかかわらず、家賃や人件費など固定費は変わらないので悩んでいらっしゃいます。民営化した事業の多くは、閉館・自粛でも、公の施設を使い家賃はなくて、売り上げは税金で担保されていて、新たな安定業種です。大田区の民営化事業者も大企業が増えてきていて、民営化とは何なのか、矛盾を感じました。閉館で支払う必要のなくなった経費はしっかり精算していただきたいと思います。

 

生じている問題は、コロナをきっかけに、グローバル投資家に日本市場を明け渡すための構造改革、民営化、規制緩和などの問題を表面化させている部分も大きいと感じています。

 

中小企業憲章は、今の私の気持ちを代弁しているので、一部省略して紹介し、質問いたします。

 

「中小企業は、経済やくらしを支え、牽引する。雇用の大部分を支え、くらしに潤いを与える。経営者は、企業家精神に溢れ、自らの才覚で事業を営みながら、家族のみならず従業員を守る責任を果たす。中小企業は、経営者と従業員が一体感を発揮し、一人ひとりの努力が目に見える形で成果に結びつき易い場である。

中小企業は、社会の主役として地域社会と住民生活に貢献し、伝統技能や文化の継承に重要な機能を果たす。小規模企業の多くは家族経営形態を採り、地域社会の安定をもたらす。

このように中小企業は、国家の財産ともいうべき存在である。一方で、中小企業の多くは、資金や人材などに制約があるため、外からの変化に弱く、不公平な取引を強いられるなど数多くの困難にさらされてきた。この中で、大企業に重きを置く風潮や価値観が形成されてきた。しかし、金融分野に端を発する国際的な市場経済の混乱は、かえって大企業の弱さを露わにし、世界的にもこれまで以上に中小企業への期待が高まっている。国内では、少子高齢化、経済社会の停滞などにより、将来への不安が増している。

難局の克服への展開が求められるこのような時代にこそ、これまで以上に意欲を持って努力と創意工夫を重ねることに高い価値を置かなければならない。中小企業は、その大いなる担い手である。」

 

そこでうかがいます。

 

①         いま、コロナによる影響を受けている個人事業主や中小企業を守ることは、日本の産業構造において極めて重要だと考えていますが、大田区はどう考えていますか。

 

(答弁)大切だと思う

 

 だから、持続化給付金や協力金などを給付し、大田区独自の支援もしているというのかもしれませんが、それで足りるでしょうか。

 

昨日の区長あいさつや答弁で融資のことにもふれていましたが、早い段階から区長はウイズコロナ、アフターコロナと、コロナが長く続くことを前提にしているのに、貸出枠を広げています。返済をどう考え支援しているのでしょう。

 

しかも国が行っているしさくは、GO TOキャンペーン、GO TO EATなど、税金の大半が大規模事業者=大規模資本に流れるしくみばかりです。

 

経済学者で法政大学教授の水野和夫氏は、月間日本の6月号で、

「大企業はある程度コロナウイルスによる売上減に対応できますが、中小・零細企業はそういうわけにはいきません。すぐに対策を打たなければ、次々に倒産してしまうでしょう。活用すべきは、これまで企業が積み上げてきた460兆円に及ぶ内部留保金です。これは企業がまさかのときに備えて貯め込んでいたお金です。いまがその「まさかのとき」でしょう。いまこそ内部留保金を使うべきです。そもそもこの460兆円には、企業が労働者から不当に奪いとったお金が含まれています。この間、労働生産性は緩やかに上昇していましたが、企業は賃金を抑えていました。つまり、この内部留保金には賃金の未払い分が含まれているのです。」

と、大企業に税金投入するのではなく、大企業の内部留保を中小企業支援に回すべきだと言っています。

全体像をしらない誠実で真面目な多くの区民が、コロナだから仕方がない、と今の状況を受け入れていますが、感染拡大防止とはいえ、特措法で国や都道府県が法的強制を行っていることにより区民生活に影響がでているのです。内閣官房に特措法のつくりから一義的な責任は国にあると説明を受けました。

 

そこでうかがいます。

 

②  いま、経営に困っている個人事業主や中小企業は、新型インフルエンザ特措法により国から要請されて、自粛しているのですから、要請している国に責任があります。

個人事業主や中小企業への、国や、大田区の責任は大きく、その責任に見合った十分な支援が行なわれていないと考えています。大田区の考えをうかがいます。

 

(答弁)協力金や支援金、貸し出しを大田区独自の施策含め行っている

 

さらに問題を感じるのが、PCR検査により陽性になった方が全て感染者として扱われている状況が続いていることです。

 

現在、感染症法に基づき新型コロナウイルスは、1年間、指定感染症に指定され、就業の制限や入院の勧告とともに、感染症の発生を予防し、又は感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするため「積極的疫学調査」をしています。

 

PCR検査の特徴は、増幅することにより、少ない量のウイルスでもみられるところにあります。いま、コロナウイルスのPCR検査では病原体検出マニュアルにより、なんと、2の40乗=1兆0995億1162万7776倍(実質1億倍以上)に増幅しているそうです。

 

 厚生労働省に確認した際に、PCR検査のやり方によっては、幅広く検査しようとすれば無症状の人を拾ってしまうと言っておられました。

 

たぶん、新型コロナは未知のウイルスで、ほんのわずかでも、陽性になったらどういう感染状況を招くかわからないから、実質1億程度の増幅を行っているのだと思います。

 

PCR検査は、病原性の新型コロナだけを検出するということで、感染防止の観点から、ほんのわずかなウイルスでも、拡散を防止しなければならないという考えで、最大限の感度でPCR検査をされていると思います。しかし実施にはPCR検査は、新型コロナだけを検出する保証もなく、新型コロナも病原性や伝播力も実験的なデータが乏しく、日本での検査成績もPCR検査のサイクル数の限界値(Ct値)も公表されていません。

 

そうなると、そこまで増幅してようやくでてきたコロナウイルスの陽性者が、どの程度人に感染させ、重症化するのか調査することが重要だと思います。

 

これまでのPCR陽性者のCt値を公表することにより、新型コロナウイルスがどのような感染力や病原性を持つのかということなど、感染防止に必要で適切な対策を医療従事者やこの問題に関係する事業者全般に共有することが出来ると思います。行き過ぎた対策は、経済的に多大な損失を招き、医療資源の浪費、医療崩壊につながります。適切なレベルの対策を速やかに実行することが求められているのです。

 

指定感染症にしているのも、検査をした方たちの調査を行うためだと思いますが、大田区の保健所ではそうした調査を行っておらず、どこがどういう調査をしているか、うかがいましたがご存じありませんでした。その後、ネットで調べたところ、江東区や国立感染症研究所のHPに調査用紙や結果が載っていましたが、年齢や既往症などが中心で、ウイルス量と感染力や症状との関係などについての調査は見当たりませんでした。

 

6月25日の厚生労働省から都道府県や各保健所設置市や特別区にあてた文書では、これまでのPCR検査と調査の結果から、検査の日から10日経っても無症状だと隔離をといてよい、退院させて良いという風に運用も変わっています。ウイルス量と感染力や症状との関係などについての調査もしていけば、感染者数とその対応の在り方も変わってくるのではないでしょうか。

 

今年6月に承認された新型コロナウイルス抗原検査キット(富士レビオ)の承認についての厚生労働省医療機器審査管理課の検査結果の資料によると、PCRで検出された97.3%のウイルス量が8以下になっています。長崎大学の発表したコロナウイルスの動物実験に関する総説論文によると、コロナウイルスの動物への感染実験では、どの研究においても少なくとも10万個のウイルスを投与しています。

 

このPCR検査結果の大半97%を占める、コロナのウイルス量8以下だと感染力があるのか、重症化するのか、いま、行われている大田区や全国のPCR検査結果のウイルス量はどの程度なのか、気になります。

 

厚生労働省は、PCR陽性者すべてについて、無症状者、重症者、死亡者別にPCRのCt値を公表するべきです。また、感染履歴の調査においても、感染伝播疑いのペア、集団クラスターの事例についてPCRのCt値により、その実態を明らかにする必要があります。これらのデータがあって、はじめて適切な感染防止策をとることが出来るわけです。

 

しかも、今年6月に厚生労働省は死因選択や精査に一定の時間がかかるので、コロナ陽性で入院中や療養中に亡くなった方については、厳密な死因を問わず、コロナで亡くなったと公表するよう通知しています。解剖もしていないということです。

 

1年間に限定して指定感染症に指定しているのに、いま、国が行っている調査では、いつまでたってもコロナの感染力も、正確な死亡率も、わかりません。それなのに法的強制を続け指定感染症の目的を果たせているでしょうか。

 

厚生労働省でも5月以降、PCR検査だけでなく抗原検査も行うことで、PCR検査の特徴と抗原検査の特徴を考慮しながら、ふさわしい検査を行うことで、感染拡大防止に努めはじめたようです。

 

指定感染症の指定は来年2月までの1年で、一年延長することができるので、延長するかどうかの検討が始まりましたが、公費負担がなくなることを不安に思う区民もいます。

 

③         私は、このPCR検査の増幅回数の大きさが大きな混乱を招いてきた部分もあると思っています。

そこで、うかがいます

感染や重症化の実態が明らかにならないままこれを続ければ、本当に医療を受けなければならない重症者への医療資源が不足したり、医療を提供できなくなる医療崩壊を招きかねません

現実に、陽性になった場合、仕事を長期間休まなければならないなどの措置を恐れて、PCR検査を行わないなどの本末転倒の状況も起きていると医療の現場からは聞いています。

PCR検査の増幅回数は、これまでの知見に基づき、適正なサイクルにすべきではないかと思います。

ところが、せっかくPCRで増幅して微量なウイルスまで検知できるようにしながら、ウイルスの量を示すCt値と感染力や症状など関係についてのデータは公表されていないようです。

大田区はどう考えますか。

(答弁)国に言われたとおりやっている

 

東京大学医学部卒業で国立感染症研究所(感染研)感染症情報センター初代センター長井上栄氏はその著書で、上下水道の優れた技術や手洗い、土足で家に入らない、箸で食べる、などの習慣が日本の高い衛生環境を作ってきたことを指摘しています。そこと医学的な知見に基づくコロナ対策に期待します。

コロナを科学的な知見が不足したまま、拙速なワクチン認可の動きが心配ですが

 

④         コロナ後の世界、アフターコロナ、ニューノーマル社会など、コロナで社会は変わらなければならないと言った決めつけで、リモートワークや遠隔診療、遠隔教育、対面の会議を避けるなどの推進がものすごい勢いで進んでいます。

これらの多くは、コロナの感染防止という理由で始まったかのように説明されていますが、構造改革や国家戦略特区での事業者などからの要望事項として挙げられた企業利益につながるものがほとんどで、それらのデメリットや導入における課題が知らされないまま、この大田区でも推進する傾向にあります。

きちんとメリットデメリットを検証し、区民への広報も行うべきと考えますがいかがでしょうか。

(答弁)大田区がやりたいことだが、メリットデメリット検証していく

コロナに乗じたグローバル資本の支配と個人情報管理の加速とに警鐘を鳴らし質問を終わります。

再開発は、ある区画の容積率をアップして、増えた床面積から生まれた建物を売ったお金で建設費など負担して、地権者が無料で建物を建て替えられる仕組みです。

多くの場合、複数の地権者がいて、地権者間で合意形成をして、地権者は無料で建物を建て替えられ、事業協力者というデベロッパーは、土地を買わずに利益を得られます。

地権者は、土地に見合った価値分の区分所有権を無料で得ることが出来、タダで古くなった建物を建て替えられて良い仕組みのように見えますが、土地という固定資産の所有割合が減り(新たに住宅やオフィス部分を売却すると)、建物という減価償却する資産に変わってしまいます。
そのうえ、建て替え前は全ての地権者が接道を確保していましたが、ビルの中の一等地は限られていて、良い場所をもらえるとは限らず、しかも、居住用だと、新たに莫大な管理費などを負担しなければなりません。

一方、デべロッパーは、建設費補助、利子補給、減税・免税措置を受け、私から見るとリスクなく確実に莫大な事業利益を得られる仕組みです。
六本木ヒルズやミッドタウンやヒカリエ、丸ビル、新丸ビル、最近だと渋谷のスクランブルスクエアなど、東京に次々と超高層ビルが並ぶのは、このしくみを使っているからで、事業者の自己責任でお金を借りるなど自己責任で投資をしているわけではありません。中には、区画全部が一つの地権者の場合もあります。

いま、私たちが使わなければならない税金・制度は、再開発ではなく、個人事業主や中小企業がささえる地域内循環経済のためであり、再開発による投資利益に税金を使い、高層集合住宅でコミュニティを分断すべきでは無いと思います。

しかも、影響は国民だけでなく、国税も投入されますし、東京一極集中で相対的に地方が疲弊していきます。
 

速やかに事業者の利益のための再開発はやめるべきです。


この再開発の今後の方針が改定案されるというので、東京都の公聴会で意見を申し述べてきました。

都市マス同様、再開発の方針がの問題と私たちの暮らしにどうかかわるのかについて、ぜひ知ってください。

以下、再開発の方針への意見


 

「都市再開発の方針(原案)」について、、反対の立場から意見を申し述べさせていただきます。

都市再開発法は、その目的を「都市における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図り、もつて公共の福祉に寄与すること」として定められている法律です。

23区はすべて、再開発が必要な市街地

この都市再開発法の施行令で、23区は、おおむね区部全域が「計画的な再開発が必要な市街地」として1号市街地に位置づけられています。

また、23区では「1号市街地のうち、特に再開発を促進すべき再開発促進地区」として、これまで、344 地区 14,385haが位置づけられていましたが、今回の「再開発の方針」では、316地区になっています。

多摩部では、1号市街地に指定されていない区域もあり、2号の再開発促進地区に指定されている地区も48地区と前回とかわりません。

23区で、再開発促進地区は、344地区から316地区に減っているものの、いかに、23区で集中的に再開発を行おうとしているかがわかります。

中でも23区の1/4近くが、再開発を促進すべき地域に指定

今回、あらためて、都市再開発法をみて、法律の成立が昭和44年であったこと、

再開発の目的が、「都市における土地の高度利用と都市機能の更新により公共の福祉に寄与すること」で、

23区全域が計画的な再開発が必要な市街地だということ、

また、23区の1/4近い面積が再開発促進地区指定されていたことに驚かされました。

 

昭和44年にできた法律で、密集している23区の都心部をさらに密集させる計画

都市における土地高度利用は、もう十分に行われているものだと思っていたのに、さらに高度利用するための法律を使い、方針を定めているからです。

 

防災が必要と言いながら密集させて危険な街をつくる

そして、この再開発で既に23区は人口密度で㎢あたり約1万5,000人と非常に過密な状況であるにもかかわらず、新しい住宅の供給をするために容積率を緩和し莫大な税金を投入して再開発を促進させさらに密集させようとしています。

都市マスで防災に取り組むとしながら、一方で高度化で都心部を密集させ、防災的に危険な街を作っています。

空き家に悩まされているのに、さらに空き家をつくる

空き家に悩まされているのに、都心に新たな住宅を作り、周辺からの転入で空き家の問題はさらに深刻になります。

矛盾したことを行っているのです。

人口減少でも周辺人口を転入させて無理やり一極集中

今回、同時に改定しようとしている「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(原案)」では、環七より内側を中枢広域拠点域として集中するエリアを狭めて、人口が減ってきているのに、無理やり、23区域の更に少し内側で東京一極集中を続けようとしているように見えます。

一極集中で都民は利益を得ないのに、コロナ後も更に一極集中

一興集中でヒトモノカネを都心に集めても、集まった財源は再開発と都市マスで都市施設につかわれ、都市はいつも社会保障サービスが足りず都民に良いことはありません。コロナで三密を避ける、リモートワークで、自宅で仕事をする、自宅で学習をすると言われていますが、再開発の効果は、一人当たりの居住空間の増加でも、街の空間の増加でも、豊かな緑でもなく、

・民間の建築活動を再開発へ誘導させることで

・そのための早期の住民の合意形成を図ることで

・事業者が税制の優遇や、減税をうけ

・容積率割り増しの対象になり

・自治体は、用地買い付けの貸し付けが認められ、

これらは、どれも、再開発そのものが目的で、

制度による、再開発への経済的なインセンティブは見えますが、私たちが、どう働き、どう暮らし、それによって、どの程度の収入と時間的空間的ゆとりと、自然や人との触れ合いを確保した暮らしができて、都心部がどう良くなるのか、

都市づくりのグランドデザインでも未来の東京戦略ビジョンでも都市マスでも、美しい言葉は並びますが、一向に見えてきません。

事業者という投資家の利益のために、都民の税金が使われ、財産が奪われ、社会保障が減る再開発

再開発で、ひたすら、街を更地にして、建物は建替えられますが、暮らしていた人は働き住み続けることができず、莫大な税金を投入して、事業者は利益を得ても、都民全体の暮らしの底上げにはなりません。

一体誰のための再開発でしょう。

都民の視点で見れば、

1、       再開発や区画整理事業には莫大な税金が使われるので、暮らしを支える住民福祉に財源をまわせなくなります。

2、       地権者にとっては、一見無料で建物を立て替えられるので、良い話に見えますが、土地の容積率を上げてその一部と建物を等価交換しているだけなので、土地の権利という財産権が失われ、土地という固定資産が、建物という償却資産にかわってしまいます。

区画整理事業は、土地の価値が上がると言う理屈で土地の面積を減歩しますからやはり資産が減ります。

地域によっては、戸建てと集合住宅との権利変換も始まっているときいています。

 

3、       一方で、事業者は、市街地再開発でも、区画整理事業でも、土地を購入するなどのリスクをとらずに、再開発事業なら保留床、区画整理事業なら保留地、を売却することで、建物の建築費や土地の整備などの事業費に充て利益を確保することができます。

4、       そのうえ、調査設計計画費、土地整備費、共同施設整備費など、再開発ビルの整備に要する費用の補助を受けられ、総合特区や国家戦略特区のしくみを使って利子補給や減税措置を受けられる事業もあります。

5、       再開発の場合、一般に困難な用地の確保は、行政が都市マスや再開発の方針で線引きして決めてくれますし、住民との合意形成もコンサルが入り、補助金まで出て行政が仲立ちしますから、事業者は極めて低いリスクで高い収益を上げることが出来ると思います。

 

そもそも、企業利益のために再開発法ができた疑い

そこでもう一度再開発法ができた昭和44年1969年という時期を考えると、1955年頃から1973年頃までと言われている高度経済成長期も終盤に近づいてきていた時だということがわかります。

再開発法そのものが、行政という公のまちづくりから、企業にまちづくりで利益をあげさせる仕組みへの転換のための法整備だったのではないかという事です。これは、海外の開発のしくみと比べると、日本の再開発が、事業者利益を優先していることからもわかります。記号利益のために憲法が保障する財産権を侵害して良いでしょうか。

海外に比べ、事業者優遇の日本の開発

日本の再開発では、子育て世代の人口が一気に増え、保育園や小学校の需要が急激に増えることがあります。日本の再開発が、事業者に道路や公園や保育園や学校など、必要な都市施設の整備を義務づけていないからです。

今回の都市再開発でも、公共施設は公共が行うと書き込まれていますが、たとえば、オランダのまちづくりは、区画を決めると、事業者にプランを出させてコンペを行い、決まった事業者は、開発した住宅を売却し、その売り上げで道路や公園や学校や保育園の整備まで行っていました。住民に買ってもらえる「値段と質」を確保したまちづくりを事業者のリスクで行うのがオランダ式のまちづくりでした。

日本のこの再開発のように、行政が手取り足取り、合意形成にまで関与し、そのうえ、補助金で建設費から金利リスクまで負担する事業のどこが民間活力の活用でしょうか。

すでに、住宅の数も足りている中で、行われている再開発や区画整理事業は、地権者や行政の土地の権利を借りて、事業者に莫大な利益をもたらす事業者のための事業になっていて時代のニーズに逆行した事業者利益のための事業です。

事業者に有利な利益確保の仕組みが、スーパーシティの合意形成省略で投資家の思うがままに

その合意形成さえ時間がかかり非効率的だとして、国家戦略特区のしくみでは、合意形成が簡素化されていますし、国家戦略特区を改正して可能になったスーパーシティでは、内閣総理大臣が事業を認定すると、国会や地方議会の議決を待たず、官僚のチェックもすり抜けて、提案した事業者に行政情報を見ることを許すなど、さらに意思決定が簡素化しています。

税金はいくら使った?効果はどれだけあった?検証もしない(できない?)再開発

しかも、今回の公聴会に際し、2014年に策定した都市再開発の方針の結果、どれだけの税金を使い、どういった効果があったのか、示していただきたくて、東京都に確認しましたが、東京都は、そういった検証はしていないと答えました。国も、国家戦略特区で、再開発に対する減税や利子補給などの優遇措置があるため、同様い問い合わせましたが、わからないと言っています。

そんなことが、本当にあるのでしょうか。

これだけ莫大な税金を投入しながら、その効果も検証せず、私たちの税金は、東京都の税金に限らず、国、区市町村含め、ひたすら、事業者の利益のために使われているのです。

国や東京都のコロナの対策の誤りで、いま、中小企業や商店、診療所はじめ個人事業主といった日本の中流と呼ばれるどちらかと言えば高額所得者層が廃業の危機にさらされていますから、今後税収も大幅に減るのではないかと心配です。このまま再開発を続ければ、莫大な税負担で増税も免れないと思います。

いま、私たちが使わなければならない税金は、再開発ではなく、こうした個人事業主や中小企業がささえる地域内循環経済のためであり、再開発による投資利益に税金を使い、高層集合住宅でコミュニティを分断すべきでは無いと思います。

速やかに事業者の利益のための再開発はやめるべきです。