2025年9月11日の豪雨に伴う、洗足池の浸水を受け、
東京都下水道局が、大田区上池台地区における浸水対策について説明会を行いました。
実は、この浸水対策は、説明会の冒頭でもふれたように、2013年(平成25年)7月23日の集中豪雨で、同地域含め被害をもたらしたことを受け、東京都が決めた計画で、平成31年度末(2020年3月末)までに効果を発揮していくと説明されていました。
しかも、洗足池増強線と言う、その次の工事も、平成36年度末(令和7年3月末:2025年3月末)までには終わると説明しているのです。
以下がその時の会議録です。
翌平成26年12月大田区議会(防災・安全対策特別委員会)に報告
ポンプ排水への切り替え工事
「平成31(2019年)までの3年半をかけ、平成31年年度(2020年3月末)までに効果を発揮していく」
洗足池増強幹線工事による流域全体を時間75ミリ対策としていく工事
「平成32年度以降、3年から4年程度の工期」
と記録されています。
平成26年(2014年)12月の大田区防災・安全対策特別委員会報告
平成28年(2016年)1月の大田区防災・安全対策特別委員会報告
予定通り工事が終わっていれば、もっと軽かった被害
予定通り、工事が終わっていれば、被害はもっと軽くて済んだのではないでしょうか。
私は、そもそも、こうしたかつてなかったような低地部の浸水は、自己責任では無く、
行政の責任だと考えています。
なぜなら、
開発により、地面をアスファルトやコンクリートで蓋したことによる、都市計画の
結果ですから、そうした開発を認めた行政に責任があるのです。
しかも、
被害を予測し、対策工事を莫大な費用をかけて計画しながら、
1期の工事(ポンプ排水区につなげる工事)は、6年も遅れ、まだ終わっていないばかりか、完成がいつになるか、いうこともできませんし、
2期の工事(洗足池増強線)は、取り掛かりもしていません。
これで、浸水は、全て、区民(流域の住民)の責任でしょうか。
区民、都民の税金を使い、工事の予算がついたら、
優先順位も明確にせず、遅れるままに、取り組んでいたと言うのでしょうか。
区民の生命と財産をまもるのが、最優先のハズだと思いますが、
説明会では、そうした緊迫感は、感じられませんでした。
しかも、
説明会で、昨年9月11日の豪雨で、
134mm降ったと説明していましたが、
気象庁の過去の気象データから、世田谷や羽田のデータをみると、
激しい雨だったことに変わりはありませんが、
1時間の総雨量は90mmくらいでした。
(大岡山観測所で測定したと説明していたので、調べましたが、測定記録が見当たりませんでしたので、気象庁の世田谷と羽田のデータを参考にしました。)
また、議事録に
「雪谷特別出張所管内では、最大時間雨量62.5ミリメートル」
「総雨量123ミリメートル」と言う表現があることから、
説明会の134ミリメートルは、時間当たりの数字では無いかも知れません。
大田区は、2025年9月17日の委員会の説明で、
75ミリ対応の途中と説明しましたが、
工事が遅れていると言う説明はありませんでした。
これもまた、誠実な対応と言えず、工事の遅れを隠すかのような、責任逃れの答弁です。
私は、すっかり工事が終わったものとして質問しています。
【奈須質問】
ちょうど私の事務所は小池小学校の通りを隔てて南側にございまして、ちょうど事務所と小池小学校との間は数年前に洗足池の幹線の強化対策ということで下水管の補強工事をしていて、かなり太い下水管を入れているのですね。しかもそこから洗足流れに向かってその間は掘られていまして、そこから洗足流れに沿ってさらに太い管がシールドマシーンで掘らなければいけないような太い管が敷設されていると。(・・・省略)
当然今回の東京都の下水管の増強というのも、補強というのもやはりこういうことを予測されていたのかなと思うのですが、75ミリ対応で今回は120ミリを超えてしまったということなのですけれども、この辺りは75ミリ対応にした管が大きくなったということは効果があったのだろうかというのをちょっと疑問に思うわけです。
というのが効果がなかったとは申し上げないのですが、結局幾ら地下に太い管を入れても、言ってみれば入り口ですよね、そこに管までに誘導するだけの力がなければもうあふれてしまうというか、別のところに流れてしまったりということになりますので、(・・・省略)そこの部分がきちんと増強されていなければ、今回のことは繰り返されるのではないかなと思うのですけれども、75ミリ対応しても今回の浸水が起きてしまった辺りの関係について、ちょっと教えていただけないでしょうか。
【大田区答弁】
平成25年に一度浸水したことにより、75ミリ対応に対応していくために整備をする
対策として3段階
対策1がポンプ排水区へ切り替える新たな下水管を整備する工事
対策2として暫定貯留管を整備する工事
対策3として洗足池の増強幹線を整備する
この3点セットで75ミリ対応
説明会で、工事の遅れを指摘したところ、
都は、シールドマシンで掘る、洗足流れに沿った主要幹線の区域が、地下水位が高いなどで、シールドマシンの掘削が計画通り進まなかった。と答えています。
都議会での議事録を読んでも、
工事の遅れについて報告する記録がありませんでした。
工事の進捗管理の甘さが、被害を深刻化させたと思います。


