つくばみらい市のみらい平駅

 

石岡から車で南へ向かうと、途中までは見慣れた田んぼと里山の風景が続きます。
ところが、つくばみらい市に入って、みらい平駅周辺まで来ると、景色がガラッと変わります。

  • 新しい分譲住宅がずらっと並ぶ住宅街
  • 駅前のマンション
  • 駐車場いっぱいのスーパーやドラッグストア

石岡の中心商店街と比べると、人の年齢層も雰囲気もかなり違っていて、初めて歩いたときは正直ちょっとしたカルチャーショックでした。

一方で、少し脇道にそれて旧来の集落に入ると、瓦屋根の家と田んぼ、用水路の静かな風景がまだ残っています。
「新しい郊外」と「昔ながらの農村」が同じ市内に同居している──これが、私がつくばみらい市に抱いている一番のイメージです。

その“混ざり具合”が、人口構成や高齢化の進み方にも表れているのではないか。
そんな興味から、「つくばみらい市 人口構成」「つくばみらい市 高齢化」をあらためて整理してみることにしました。


2. つくばみらい市の人口構成と高齢化の現状

(国勢調査ベースのざっくりイメージ)

詳しい統計は市や国のデータに譲りますが、国勢調査(2020年)などの公表値をざっくり丸めると、つくばみらい市の人口は5万人台前半です。TX開業前後からの十数年で見ると、人口はゆるやかに増えてきました。(つくばみらい市の人口

年齢別構成は、イメージとしてこんなバランスです。

  • 0〜14歳(子ども):おおよそ 15% 前後

  • 15〜64歳(働く世代):おおよそ 60% 前後

  • 65歳以上(高齢者):おおよそ 25〜30%

“超高齢社会”と呼ばれる日本全体の中では、
「極端に高齢化が進んだまち」でもなければ、「若者だけが集まるまち」でもない、ほどよく混ざった構成、という印象です。

石岡市と比べると、

  • 子ども・子育て世代の割合は、つくばみらい市のほうが体感で多い
  • 高齢化率は、石岡よりわずかに抑えられていそう

という感覚があります。
実際、みらい平周辺を夕方歩くと、塾へ向かう中高生の自転車の列や、保育園帰りの親子をよく見かけます。一方で、旧谷和原地区に入ると、お年寄り同士の立ち話が多くなり、「あ、ここは石岡と同じ空気だな」と妙な安心感もあります。

同じ市の中で、年齢構成の“濃淡”がけっこうはっきりしている──それが、つくばみらい市の特徴のひとつだと感じています。


3. つくば・守谷・常総との人口構成比較で見えるポジション

つくばみらい市を理解するには、やはり周辺市との比較が欠かせません。

3-1 つくば市:若い人と研究者が集まる“働く拠点”

つくば市はご存じの通り、大学・研究機関・企業が集まる研究学園都市です。
学生や20〜30代の研究者・会社員が多く、人口構成も見事に“若め寄り”です。

  • 昼間人口の多さ
  • 夜でも人が動いている駅前

こうした点を考えると、つくばは「働く場所・学ぶ場所」としての要素が強く、
つくばみらい市はその“住む側の受け皿”になっているケースが多いのではないかと感じます。(つくば市の人口増加について

3-2 守谷市:一歩先を行く“完成形ベッドタウン”

守谷市はTXの始発駅を持ち、常磐線とも接続する、交通の要所です。
住宅開発の歴史はつくばみらい市より古く、人口も約7万人規模とひとまわり大きい。

  • 子育て世代が多く
  • 大型商業施設も豊富
  • 「住むまち」としてのブランドも確立しつつある

という意味で、守谷は“一歩先行く郊外住宅都市”という印象です。

つくばみらい市は、その守谷とつくばの間にある“静かな住宅地”。
個人的には、「守谷が通ってきた道を、少し距離を置きながら後から歩いているまち」のように見えています。

3-3 常総市:農村色の強い、高齢化が進んだまち

常総市は鬼怒川沿いの水田地帯が広がる農業地域で、人口は6万人台。
中心市街地のにぎわい維持や、高齢化への対応が大きなテーマになっています。(常総市の人口について

つくばみらい市と比べると、

  • 子ども・働き世代の比率は、つくばみらい市のほうが高い
  • 高齢化は、常総市のほうが一段進んでいる

ことが多く、つくばみらい市は「守谷と常総の中間ポジション」にいると捉えることができます。

この「中間」という位置づけは、弱点にも見えますが、私はむしろ“どちらにも寄せていける柔軟さ”として、ポジティブに感じています。


4. 富谷市・玉野市との比較で見える、つくばみらい市らしさ

「つくばみらい市 将来像」を考えるうえで、人口規模が近い全国の市町村も参考になります。ここでは、宮城県富谷市と岡山県玉野市を例にします。(全国市町村人口ランキング

4-1 富谷市(宮城県):若い家族が集まる“ニュータウン型”

富谷市は仙台市のベッドタウンとして発展してきた新しい市で、
子どもの割合が高く、高齢化率が低いことで知られています。平均年齢も県内でかなり若い部類です。

  • 新興住宅地が多い
  • 子育て世代の転入が続いている

という点では、つくばみらい市とよく似た条件ですが、“若さへの振れ方”は富谷市のほうが強いと感じます。

つくばみらい市も、TX沿線の開発がこの先も続けば、富谷市に近い人口構成に寄っていく可能性は十分ありそうです。正直、「10年後にどこまで似てくるのか」はちょっとワクワクしています。

4-2 玉野市(岡山県):高齢化が進んだ“港町型”

玉野市は瀬戸内海に面した港町で、造船所などを抱える工業都市でもありますが、
現在は高齢化がかなり進んでおり、高齢者の割合が4割近い水準に達しているとされます。

  • 子どもの割合が少ない
  • 高齢者が非常に多い

という意味で、富谷市とは真逆の“典型的な高齢化都市”と言えます。(玉野市の人口減少と子どもの数について

つくばみらい市は今のところ、富谷と玉野のちょうど中間くらいの印象です。
「若さ」と「高齢化」のバランスがまだ崩れていない、ある意味「貴重な段階」にいるまちだと感じます。

個人的には、富谷の“若さ”と玉野の“歴史と落ち着き”の、両方の良さを少しずつ取り入れながら、
つくばみらい市らしい“中庸のモデル”を模索できたら面白いのではないかと思っています。


5. つくばみらい市の人口構成から考える3つの将来シナリオ

ここからは、データと自分の実感を合わせて、あくまで“仮のストーリー”として将来像を描いてみます。

5-1 シナリオ①:富谷市寄りの「若い郊外都市」になる

  • TX沿線での住宅供給が続く
  • 子育て世代の転入が安定的に続く

こうした条件が整えば、子どもの割合は維持・微増し、
高齢化のスピードも相対的にゆるやかに抑えられるでしょう。

その場合の主な論点は、

  • 保育園・幼稚園・学校の定員と立地
  • 学童や習い事、部活など、放課後の受け皿
  • 共働き家庭にとっての通勤・通学のしやすさ

など、「子育てしやすいまち」づくりが中心になります。

個人的には、「子どもが多い住宅街の夕方の空気」がけっこう好きなので、この方向に寄るなら寄るで、見ていて楽しい未来だなと感じます。

5-2 シナリオ②:玉野市寄りの「高齢化が前面に出る都市」になる

一方で、

  • 住宅開発が落ち着く
  • 若い世代の転入が減る
  • 子どもたちが進学や就職で市外に出ていく

こんな状況が続くと、今子育てをしている世代がそのまま高齢層に移っていき、高齢化率は急速に上がっていきます。

この場合は、

  • 駅から離れた地域の公共交通や買い物手段
  • 医療・介護サービスの量と質
  • 空き家・空き店舗の活用策

といった、“地方都市あるある”の課題が一気に重くのしかかってきます。

「TXが通っているから大丈夫」とは言い切れず、“駅前以外のエリア”がどうなるかが鍵になりそうだと感じています。

5-3 シナリオ③:多世代が共存する「バランス型郊外都市」を維持する

現実的に一番ありそうだな、と私が感じているのがこのパターンです。

  • TX周辺では、しばらく若い世代の流入が続く
  • 旧来の集落では、高齢化しつつも人が住み続ける

結果として、市全体では

  • 子どももいる
  • 働き盛りもいる
  • 高齢者もいる

という、多世代ミックスの状態が続くイメージです。

この場合は、

  • エリアごとに課題が違う(駅近・住宅地・農村部)
  • 子育て支援と高齢者支援を両立させる必要がある

という意味で、行政から見ると難易度は高めです。
ただ、暮らす側からすると、「どの世代になっても住み続けられるまち」に近づいていくのではないか、とも思います。

石岡に住む私としては、
「つくばみらい市は、10〜20年後の石岡の姿を一歩先に見せてくれている」
そんな“先行モデル”のような存在に感じています。


6. 石岡市民としての感想と、小さな願い

ここまで「つくばみらい市 人口構成」「高齢化」「将来像」といったキーワードで整理してきましたが、最後に少しだけ個人的な感想を書きます。

  • つくばみらい市は、まだ“どちらにも振れていない”中間の状態にいる
  • だからこそ、これからの選択次第で、富谷寄りにも玉野寄りにも、全く別の姿にもなり得る
  • その柔らかさは、周辺のまちにはあまりない強みだと感じる

一方で、石岡もまた、高齢化や人口減少という波の中にいます。
買い物や用事でつくばみらい市方面に出かけるたびに、

「石岡はこの先、どんな姿を選びたいのか」
「この隣町と、どういう関係でいたいのか」

そんなことをぼんやり考えるようになりました。

人口構成のグラフは、一見すると冷たい数字ですが、
そこには「誰がどこで、どんな暮らし方を選んでいるか」という物語が詰まっています。

つくばみらい市の今の姿は、石岡や周辺地域にとっても、未来を考えるための鏡のような存在だと思います。
この記事が、そんな“地域の未来”を考えるきっかけになればうれしいです。