マーケットの魔術師シリーズ【書籍紹介:トレード関連】 | 学びの冒険者 原口直敏Side←L "The Logical Brain Monster"

学びの冒険者 原口直敏Side←L "The Logical Brain Monster"

学ぶための方法や時間活用術、戦略、Tips、実績等々。
苦手な人も、得意な人も、必要に迫られちゃった人も、
学びについて語り合おうじゃありませんか!

真剣にトレードをしたいと言う人にお薦めの本を訊かれたら、

最初に思いつくのはこのシリーズだろう。

言わずと知れたシュワッガーの名著である。

十年以上前にこのシリーズを貪るように読んだものだ。

 

では、なぜこのシリーズを薦めるのか?

 

理由は4つある。

 

1.正解は一つではないことを徹底的に理解する

2.トレードで得られる現実的なリターンの量を把握する

3.様々なリスク管理の手法と重要性を知る

4.トップトレーダーでさえ転落することを知る

 

シュワッガー自身も優秀なトレーダーであるが、

彼の行う数々のトップトレーダーへの質の高いインタビューを通して、

様々なトレード手法、リスク管理の核心が語られる。

 

成功しているトップトレーダーから

具体的手法を知ることが出来るのは極めて有益なことだ。

例えば、理論を色々知ったところで、

「何が正しいのかわからなくなる」のが関の山。

混乱するだけではないだろうか?

 

ところが、トップトレーダーの実例を沢山知れば、

「正解は一つではない」ことが混乱せずに腑に落ちる。

 

また、それぞれのトップトレーダーが適切なリスク管理を行いながら

どのような手法でどれだけのリターンを出しているのかを知ることができる。

これを知ることは死活問題だと言って良いだろう。

失敗者の多くは非現実的なリターンを想定しているからだ。

非現実的なリターンを想定したトレードシステムが現実的である訳がない。

(多くの場合、それらはシステムと言う名に値しないが...)

一つ注意して欲しいのは、彼らのリターンはすべて驚異的だと言うことだ。

では、我々が目標とすべきリターンは...

そこから先は自分自身で判断する事である。

 

そして、リスク管理の手法。

プロは必ずなんらかの形でリスク管理を行っている。

と言うより、トレード手法そのものより

リスク管理の方が重要だということを理解している。

そして、リスク管理についても様々な方法があり、

それらを多く知ることは極めて有益である。

 

また、このシリーズの株式編では

取材したトレーダーのフォローアップが収録されており、

その中には(その時点では)転落したトレーダーも含まれる。

また、その他のトレーダーについても

現在の状況をインターネットで調べてみると、

興味深い結果が得られるだろう。

 

勘違いして欲しくないのは、

マーケットの魔術師シリーズで取り上げられたトレーダーたちは

間違いなく伝説レベルのトップトレーダーだいうことだ。

そのレベルのトレーダーでさえ転落する場合があるということは、

我々は常に危険にさらされていると言うことを意味する。

その自覚なしにトレードの世界に足を踏み込むのは、

僕から言わせれば自殺行為だ。

 

リスク管理、リスク管理、リスク管理。

 

リスク管理がすべてに優先する理由がこれなのだ。

 

僕自身は、このシリーズを十年以上前に何度も読んで、

それ以来は読んでいない。

読まないので処分したくらいだ。

最初に書いた4つの理由の効果が既に得られたからだ。

 

なので、比較的最近出た「続マーケットの魔術師」はまだ読んでいない。

この本が出た時はトレードから離れていたからだ。
 
レビューを書いていたらまた読みたくなってきましたね。
近いうちにでも、復習がてらシリーズ全4冊を通しで読んでみようと思います。