技術革新はマイナス要因【SEハラピー米国株投資日記】 | 学びの冒険者 原口直敏Side←L "The Logical Brain Monster"

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技術革新は人類にとっては必要なことですが、

長期投資にとっては明確なマイナス要因となります。

 

原則バイ・アンド・ホールド戦略を取る長期投資家は、

通常、永続的な競争優位性を持つ銘柄を選定します。

また、この競争優位性を堀と呼んだりもします。

 

他の企業が競争優位性を持つ企業の商売に入り込むための

参入を阻むための堀と言う意味です。

 

ところが、技術革新はこの堀を狭める働きをするのです。

 

カメラの世界で有名なのが、銀塩すなわちフィルムカメラから

デジタルカメラへの移行です。

この技術革新がなければ、現在のスマートフォンが

未だに存在していない可能性もあります。

 

この移行期に永遠の名門と考えられていた老舗フィルムメーカーが

凋落の憂き目を見ました。

それまでの成功体験の蓄積からパラダイムの転換が出来ずに

戦略の切替えが遅れたメーカーが少なくありませんでした。

 

高い料金を取っていた国際電話事業者も

インターネットの発展により衰退しました。

 

今で言うとフィンテックとAIでしょうか?

 

フィンテックで特徴的なのは、

インターネットや仮想通貨の仕組みを利用することで、

安価かつ手軽に国際送金ができること。

また、決済についても同様のことが言えます。
 
なので、金融関連銘柄をポートフォリオに持つのであれば、
これらのインパクトが手持ちの銘柄に与えるインパクトを
検討する必要があります。
 
僕のポートフォリオで言うと、
昨日、売ると宣言したVISAについてはあまり心配していません。
VISA自体がフィンテックの技術を迅速に取り込み始めているので、
そうやすやすとは衰退するように見えません。
何と言っても決済手段としてのVISAのブランド力は大きく、
フィンテックで決済するとしても仮想通貨を使用しないのであれば
クレジットと連動した決済になる可能性が多いのですよね。
その場合、使われるクレジットカードの多くはVISAのカードであることでしょう。
 
また、アメックスも持っていますが、
こちらは決済システムと言うより国際旅行のサポートと信頼が売りです。
アメックスのサービスを受けたり、アメックスで高級ホテルで決済する場面で
チープで安価な決済手段を使おうと思いますか?
アメックスとフィンテックはあまり競合しないように思います。
 
また、AIについて言うと、
証券業界などは影響を受けやすいと言えるでしょう。
自己勘定でトレードをするディーリング業務、
手数料を取って取引の仲介を行うブローカー業務。
そのどちらも、AIに仕事を任せることが出来ます。
 
と言うことは、AIのノウハウさえ持っていれば、
小さい会社が大きな老舗の証券会社を凌ぐパフォーマンスを
叩きだすことも可能だということです。
参入障壁が下がりまくりです。
法的な規制があるので他の業界ほどには
急激な業界の再編成は進まないとは思いますが。
 
と言うわけで、技術革新の可能性をキャッチしたら、
自分の長期ポートフォリオの銘柄の衰退につながるかどうかを、
まずはチェックする癖をつけるのが得策だと思います。
 
 
投資は自己責任。
リスク管理を徹底して投資を楽しみましょう。