萩原健太さん著  「80年代 日本のポップス・クロニクル」を読みました。

 

僕は「日本のポップス」のことを「J-POP」とはなるべく呼ばないようにしています。なんだか、くすぐったくなりません?「J-POP」...むむむ。

 

僕は日本のポップスは「日本のポップス」と呼びたい。だからまずタイトルが嬉しいですね。「80年代 日本のポップス・クロニクル」。まず、そこです。笑。

 

 

一言で言えば、80年代の数ある「日本のポップス」の中から、健太さんが選んだアルバムのディスクレビュー本、です。レビューに絡めて、健太さんの当時の状況や音楽への想い、時代背景などを、軽妙洒脱な文章で書かれています。とても読みやすく、ポップスの勉強になると共に、文章の勉強もになります。僕は悪文家ですから、健太さんをしっかり見習わないといけません。

 

いつものように一ページに一回くらい「ピリッ」と辛口もありつつで。そこも含めて、健太さん一流のエンターテインメントですね。楽しい。


このごきげんな本で取り上げられている作品、僕はすべてリアルタイムで体験しました。12歳から22歳くらいか。うわ、僕、思いっきり80年代キッズじゃん。笑。

 

小学生の頃「ザ・ベストテン」でアリスだ、サザンだ、ゴダイゴだ、と日本のポップスのヒット曲にガツンとやられた僕は、中学に入りギターを始め、吉田拓郎さん、井上陽水さん、ラジオ経由で中島みゆきさん、初期のアルフィーなんかに夢中になりました。

 

本書にも取り上げられている大滝詠一さんの「ロング・バケイション」も中一の頃、貸レコード屋で借りたものを、ソニーのカセットに録音してずっと聴いていました。「ロング・バケイション」は僕の「座右の一枚」になるのです。

 

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「新譜ジャーナル」や「Guts」など、楽譜が載っている雑誌を図書館で借りて来て

、ギターのコードを覚えました。拓郎さんや陽水さんの曲と並んでよく佐野元春さんの曲の譜面が乗っていたんです。

 

いわゆるフォークものに比べて、まあ、歌詞は多いわ、字余りだわ、コードは分数だわ。不思議な人だなあと思ってたんです。

 

僕は中二でビートルズの洗礼を受けてからは、いっちょ前の洋楽ファンを気取り始めました。しかしながらその頃、ラジオから流れる佐野元春さんの「ガラスのジェネレーション」を聴いて、人生がモノクロから、眩しいカラーになりました。「日本語でもロックンロール出来るんだ!!」とね。

 

僕も”スターダストキッズ”の一人です。

 

 

↑今見てもこの人、マジでヤバい!

 

「ガラスのジェネレーション」のサウンドは伊藤銀次さんが、ニック・ロウあたりのパブロックを下敷きにしたもの。思えば、後の僕の運命はここからはじまったのだなあ、と思います。

 

 

そして、同じく伊藤銀次さんプロデュースの名盤、沢田研二さんの「G.S. I Love You」も、本書では取り上げられています。

 

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若き日の糸井重里さんがNHKで司会をされていた「YOU」という、いわゆる若者向けの番組があったんです。そこで奇抜なメイクのバンドが紹介されてて、僕は「変な感じの人たちだなあ」と思ったのです。

 

でも、よく聴くと、歌詞が内向的で個人的だったんですね。フォーク的と言ってもいいような。サウンドは当時僕が大好きだったローリング・ストーンズぽかったんだけど。不思議に興味がわくバンドだと思った。それがRCサクセションだったんです。

 

神戸・三ノ宮の中古レコード市で安く購入したのが、この本でも紹介されている「EPLP」。ベスト盤とも言えない寄せ集めのアルバムなんだけど、全曲いい曲でね。「わかってもらえるさ」「雨上がりの夜空に」「君が僕を知ってる」たまらないよね。RCの大ファンになりました。

 

僕はストーンズのギタリスト、キース・リチャーズの大ファンだったので、RCではギタリストのチャボこと仲井戸麗市さんに惹かれた。清志郎さんとチャボさんが並んだ時に醸し出される「いい感じ」は本家ミックとキース以上だと思います。

 

 

 

↑かっこいい(涙)

 

RCの一枚を「EPLP」にしちゃうところが、とても健太さん的で好きです!

 

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89年だったか、毎月買ってた「ミュージック・マガジン」にユニコーンの「ケダモノの嵐」のレビューが載りまして。このアルバムをなんと「実にはっぴいえんど的だ」と評して絶賛されてて。

 

なんと言っても、僕は「いっぱしの洋楽ファン街道一直線」の俗物だったから(笑)ユニコーンは聴いたことすらなかったのですが。アルバム評が印象的で、CDを購入したら、もう完全にハマってしまったんです。ユニコーンに。

 

そのレビューを書かれていたのが、この本の著者、萩原健太さんなんですよね。あの時ユニコーンを聴こうと思わなかったら、僕は全く違う人生を過ごしていたはずなんです。

 

なんて、もう、こんなこと書き出したら、全然終わらなくなるので、この辺でやめておきますが。笑。

 

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月日が流れて、様々なご縁があり、健太さんとは時々お茶を飲んだりさせていただいていますが、今も著書が出る度に購入して夢中で読みふけるファンでございます。健太さんから教えてもらったことは数えきれないし、これからもたくさん教えを請いたいと思っています。

 

 

 

 

というわけで、「80年代日本のポップス・クロニクル」 大満足で読了しました。陽水さんの項は、笑いが止まらなかったなあ。電車の中で読むのは危険ですぜ!!

 

 

 

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。

成瀬英樹

http://www.hidekinaruse.com

 

2018年12月1日(土)
成瀬英樹 生誕50祭@大阪
「ただいま!マスター!大ちゃん連れて帰ってきたでー!」

出演 成瀬英樹/白井大輔

場所 5th Street
http://www.5th-street.com
大阪市西区南堀江1丁目1-12 浅尾ビル2階・3階

開場 18:00
開演 19:00

料金 2800円 
当日 3300円  
※(1D別途)

 

2018年12月10日(月)
「成瀬英樹・生誕50祭 / ヒデキ感激!ナルーソニック!」

座りの座席は満席となりました。現在立ち見のご予約を受け付けております!

出演:
成瀬英樹
スペシャルゲスト:
石田ショーキチ
黒沢秀樹
榊いずみ
山崎あおい
SOWAN SONG

etc.

下北沢 風知空知
時間:開場18:30/開演19:30
料金:前売り¥2,800/当日¥3300
(共に+1Drink600円)

風知空知メール予約のみ(先着受信順整理番号付き)
●メール予約:風知空知 yoyaku@fu-chi-ku-chi.jp
*ご希望公演名、お名前、枚数、ご連絡先電話番号をご明記の上、お申し込みください。

 

10月13日(土) 新宿:真昼の月 夜の太陽

こちらノルマ付き、インディーズの皆様と!なんと持ち時間たったの30分!笑
アウェイの成瀬の苦悶を見に来てください!!

出演:ナガオカ智 、夢井みづき 、DELMO 、成瀬英樹 、あるはるか 、Lizards get tails 
open/start 17:15/17:45
前売/当日 2300円(ドリンク別)

 

2018年11月10日(土)
白井大輔×ナルソワン(成瀬英樹、SOWAN SONG)
"西の星、東の星と光る夜"

ナルソワンの初ライブ!特別な新しい曲を用意してお待ちしております!!

 

場所 lete
東京都世田谷区代沢5-33-3
下北沢駅南口 徒歩4分

開場 18時半
開演 19時半

料金 2500円 1D別途