ナルズS14復活計画 ミッション修理 | ナルズ工場長の出来事

ナルズ工場長の出来事

ナルズ・メカニックマイスターの営業・出来事のブログ

皆様ヽ(*゚益゚*)ノオハョ~ン!





今日は定休日を返上して仕事してる

オイラです。

休みの日の朝は本来ならコンビニへ

行って朝ゴハンを買ってマガジンを読みながら

優雅に過ごすのですが

今日は朝っぱらから自販機ジュースの搬入やら

工場内片付けで、すでに汗だくです(;´Д`)



でもやっぱ1週間で1日は休み入れないと

疲れがとれないのでどっかで振替えつくるかもねw






さて今回もナルズS14です。


今回は前々から気になってたところを

修理・加工していきます。



その気になってたところは…



ナルズ工場長の出来事
ミッションドレン



そうシルビアを含め、日産車の泣き所、

ミッションドレン割れ

です。


この時代あたりまでの日産車の

マニュアルミッションのドレンは

テーパータイプのドレンが採用されてます。

先っぽは細いんですがドレンの後ろにいくに

したがって太くなっていきます。

なので締め過ぎしたりすると

簡単にミッション側が割れます。

S15からはテーパーじゃないのにね…


新車で初めてミッションオイル交換時などの

初めてドレンを外す時は

液体ガスケットが塗布してあります。

場合によってはパッキンニスのような物が

塗布してあるのもあります。

なので外す時、かなり強固なので

いざ装着する時に強くしめてしまう傾向が

あります。




本来はミッションドレンは液ガスを塗って

装着するのが一番良いのですが

次回の作業性の悪さもあるし

自分でミッションオイル交換経験が

ある方はわかると思いますが

なかなかオイルが完全に抜け切れません。

かなりの時間ポタポタたれています。


なのでネジ部をキレイに脱脂して

ドレンを装着しようとしても

すぐにオイルが垂れてきて

液ガスとオイルが混ざって

結果漏れの原因となります。


当店ではシールテープを使っていますが

車種、ドレンの状態によって液ガスを

使用する時もあります。




テーパータイプのドレンなので

マッチョなパワーで締めていくと

どんどん締まっていきます。

これは経験を積まないと加減は

難しいですね。


ドレンのネジの状態・液ガスにするか

シールテープにするかで

締め付けトルクなんて変わってくるので

整備書の規定トルクなんて当てになりません。



一番良いのは外す前に

どれだけ締めこまれているかマーキングして

おき、締め付け時にマーキングのほんの少し手前で

やめておくのがベストです。

少し締め込みが以前より弱い感じがすますが

シール部を新たにしているので

漏れは無いと思います。

2回目からはそのマーキングと同じポイントで

締め付ければ問題ないかと思います。



うちのナルズS14もその方法で

交換し続けていたのですが

ある日、下回りをチェックしていたら

ドレン部から漏れが!!


オイラはミッション割れるのが嫌だったので

けっこー弱めで締めているのに

割れてましたね。

※画像の印がヒビが入ってるところです。



しかもドレン締めた時は割れはなかった

はずです。


おそらくですが

純正のテーパードレンは材質は鉄です。

ミッションケースの材質はアルミです。


もちろん材質は違うので

熱膨張は違います。


冷えてく時間も違います。


アルミに鉄が力がかかった状態で

突き刺さっているので

熱膨張・冷却を繰り返して

割れ(ヒビ)が入ったのと推測されます。



日産マニュアル車をお乗りの方は

けっこードレン割れあるんじゃないんですか?


当店に入庫するミッションオイル交換作業で

みかける日産車、割れてるのを

よく見かけます。






なのでここのドレンの改善を行います。



本来ならケース交換になります。

たしか部品だけでケース5万位した気がする。


しかもケース交換ってなると

ほぼミッションオーバーホールと同メニューに

なるので工賃もお高いですよ。


オイラの知り合いもミッションドレン割れが

あってケース交換しようとしましたが

値段が高く断念…

なので中古ミッションを某オークションで

入手したら、そのミッションもドレン割れてるしww


中古ミッションなんて実際取り付けてみないと

具合わかんねーし、使用距離なんて目安程度しか

なんないしね。


運次第な部分が大きいです。



交換するのは高いよーー!

じゃあ修理だーーーー!!

ってなる訳ですが

修理方法も色々な方法があると思いますが

一番簡単なのは

ヒビの補修です。


しかし画像のドレン部分を見れば

わかりますが

ミッションケースのリブが縦方向しか

入っていません。

そりゃ力が加われば

リブの無い横方向に力は逃げる訳です。


なのでここが割れたのでしょうね。


今回ここを補修しても

次は逆が割れそうなので

その辺も考えて補修する方法を見つけます。



散々悩んだ結果

新たなドレンを作る事に。

さらにドレンをテーパータイプから

通常のドレンパッキンをつかうドレンに変更します。



ナルズ工場長の出来事
ドレン部分製作



ミッションケースと同じ材質のアルミで

製作します。

要はこれをミッションケースのドレン部分に

溶接装着し、さらにヒビを溶接で埋めていきます。


新ドレン用のネジを切り、通常ドレンボルトに

対応させます。



この方法だと

純正のドレン穴の径より細くなってしまいます。

でもミッションオイルを温めて抜けば

問題なく抜けるはずです。


ちなみドレンはエンジンオイルのドレンと

共通にしてあります。










ナルズ工場長の出来事
完成!!



ドレンボルトは社外のアルミタイプで

強力マグネット付です。


しっかりとしたトルクで締められますので

頻繁に脱着しても問題ありません。


ブルーのアルマイトもイカします(゚ー゚)wニヤニヤ



ドレン先端のマグネットの突き出し量も

計算してあります。


これで交換の際には

ドレンパッキンを交換するだけの

簡単作業になりました。


ここのドレンで悩んでいる方、

ご相談ください。






作業は最初はミッション降ろして

やろうと思いました。

その方が作業しやすいからね。


でもお客様からの依頼があって

クラッチ交換と同時とかなら

いいんですが

わざわざドレン修理の為、ミッション降ろしに

なるのは時間もかかるし工賃も上がる。


なので今回は

車載のまんま溶接しました。


ちょっとやりにくいかもですが

問題なく作業できます。



歪みや漏れも心配しましたが

装着後、オイルを入れ1週間放置、

ミッションを温め→冷やしを数回繰り返しましたが

問題は無かったです。

ミッションの入りも変わらないので

歪みとかもなさそうです。





実際激しい走行はしてないので

もう少し様子を見るとこにしますが

おそらく大丈夫でしょう。






これでナルズS14もかなり仕上がってきました。

このミッション作業をしている時に

なにげにリアのドラシャ回してたり

したら

あら?デフのイニシャルってこんなに弱かったっけ?


(*ノω<*) アチャー



たしか東名の2WAYLSDが装着されてる

はずなのにな~。

放置してるとイニシャルって落ちるのかし?



ちょいと今までのデフオイルと違うのを

入れておき、様子をみよう。


新品のLSDなんて

買う予算無いよ?ww





(*゚ェ゚):;*:;.:;:デューン









さーて休み返上した

憂さ晴らしを仕事にぶつけてくるかの~。


それでは(* ̄▽ ̄)ノ~~ マタネー♪