おばあちゃんといっしょ | おバカな2人の二人三脚

おバカな2人の二人三脚

 ふたりで楽しいお気楽生活。 胸を張って前を向いて歩きましょ。

「さぁ、ポチ行こうかね」 おばあちゃんが、ぼくに声をかける。
お昼ご飯のあとの散歩は、ぼくたちの日課。 おばあちゃんと一緒に住むようになってから、1日も休んだことがない。 雨の日も雪の日も、暑い日も寒い日も。

「気をつけて行ってくるんだよ」 おじいちゃんは、ぼくの頭をなでて送り出してくれた。
おじいちゃんとおばあちゃんは、タバコと雑貨のお店をやっている。
若い頃から、ずっと2人でやっている。

おばあちゃんとぼくの散歩は、ちょっと変わってる。
普通、犬は主人の後ろを歩くものと教えられるけれど、ぼくは反対におばあちゃんの前を歩く。
道ゆく人がみんな笑う。 「犬がおばあちゃんを散歩させてるみたいだね」
おばあちゃんは、それを聞いて嬉しそうに笑いながら、ぼくが引っ張る方について来る。

おばあちゃんの一歩一歩は、とってもゆっくりだ。
だから、ぼくもいろんなことに注意しながら、ゆっくり歩くことにしている。
  車は来てないか? 自転車は?
  おばあちゃんは疲れてないか?
ときどき振り返って様子を見ると、決まって「大丈夫よ」という声が返ってくる。
おばあちゃんは、いつだって威勢がいい。

途中、ぼくは電信柱におしっこをひっかけたりする。
でも、これはマーキングじゃないんだ。 おしっこしてる間、おばあちゃんは立ち止まって休憩できるからね。
おしっこが終わると、その電信柱とじゃれて遊ぶ振りをする。

おばあちゃんと犬

いつもこの時間は面白い。
おばあちゃんはニコニコしながら、ぼくが遊びに飽きるのを待っている。
でも本当は、ぼくがおばあちゃんの様子を眺めているんだよ。
もう歩き始めて大丈夫かな? ってね。

今日はいつもより遠くまで来ちゃった。 そろそろ帰ろうかな。
リードを引いて合図をしたら、「そうね」とおばあちゃんが応えた。

やがて店先に座るおじいちゃんが見えてきた。
三毛猫のタマは、塀の上でまどろんでいる。
ぼくも帰ったら昼寝しよっと。
絵:なるぞー
文:なべぞう

   *   *   *

先日、ブラブラとしていたら、こんな光景に出くわしました。
犬を連れて散歩というより、おばあちゃんを連れて散歩といった方がぴったりな。

とっても ほのぼの感が漂ってました。 いいですね、こういうの。
そのままスルーっていうのはあまりに惜しいので、ブログネタに頂戴しましたw
あばあちゃん、ありがとね♪