1994年
ちょっと変わった経歴の持ち主だ。北陽高時代は、一度は硬式野球部に籍を置くが、その後、軟式の方に入部した。大学は阪神大学リーグの大阪経済大学の法科。3年の時に1試合18奪三振、8連続三振の阪神リーグ記録を打ち立てた。4年春には最優秀選手賞も受賞している。誰もが緊張する入団発表の記者会見で、報道陣から笑いを取るほど強心臓の持ち主。紅白戦で球を受けた吉永も「実践向きですね。ブルペンではストライクが入らなかったのに、マウンドに立つといい球がくる」と太鼓判。心臓に毛の生えたサウスポーのルーキーは、大いに注目すべき存在だ。
1987年
ヤクルト染宮修支投手が、5月のファーム月間MVPに意欲を見せている。4月は0勝0敗だったが、5月に入って絶好調。登板した3試合にオール完投の3連勝。スライダー、シュートが低めに決まり、制球力もついたのが好調の秘密だ。「去年までは三振を取ろうという気持ちが先行してたけど、今年は投げ急がなくなった。4年目だし、一軍を意識していますよ」昨年も一軍で9試合に登板。5月のMVPに輝けば、一軍昇格への大きな弾みとなる。「やるだけです」染宮の184㌢の長身を利した投法が実るか。
1985年
浮沈を賭ける助っ人。大リーグ生活七年で通算55勝56敗。同僚のバースとは53年ロイヤルズでいっしょにプレー 。バースが代打屋だったのに比べゲイルはこの年9勝をあげている。「奴は頭がいいし、俺よりも大リーガーとしては上だ」とバースも一目置いている。特徴は1㍍90という長身、速球派ではなく、スライダーが武器という。「俺はタイガースのエースになるつもりできた。日本の調整法もOK。中四日の登板でバッチリだ」と豪語。吉田監督らはこのゲイルを対巨人重点投手に考えている。2㍍近い長身から投げるボールは、打者にとって二階からボールが来る感じだろう。
1986年
1㍍98の長身から投げおろすピッチングでことしも猛虎投手陣の主軸投手。昨年、十一月に二人目の息子さん・アンドリューくんが生まれ、公私ともより充実した年になりそうだ。昨シーズンは梅雨どきから夏場にかけて、体調をこわし勝ち星から遠ざかってしまったが、ことしは日本の生活も二年目、心配はなさそうだ。ことしからストライクゾーンがボール一個分低くなるのも、長身のゲイルには有利だ。去年のようにストライクゾーンの違いでイラ立ち、ついつい直球中心の単調なピッチングになるということもなくなるだろう。目標はもちろん優勝するためのピッチング。最低でも10勝。いや、セ・リーグでは久々の20勝投手もけっして夢ではなさそうだ。