洗顔料の歴史 | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の葛藤雑記帳〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

洗顔は どんなものがお好みですか?

 

固形派?

チューブ派?

それとも

ポンプ(泡)派?

(勝手にひとつ追加)

 

「昔の洗顔料」(江戸時代以前)としては

🔸ぬか袋

🔸うぐいすの糞(乾燥したものを粉々にして

 使うそうです…)

 

などが有名ですが

わが国で

「製品化された洗顔料」

が登場したのは昭和に入ってから

のことだそうです。

(意外に新しいような気もします!)

 

その少し前

文明開花後つまり明治時代に

日本初の銘柄石鹸が誕生したそうです。

きっと、ドイツや英国に留学した人たちが

お土産で持ち帰り日本にも

広めてくれたのでしょう。

硬水ではなく軟水の国である

日本では石けん🧼が作り出す泡🫧🫧は

海の向こうで見たより豊かで

まるで魔法のように見えたのではないかと

思いを馳せずにはいられません。

 

その後、洗髪用、洗顔用、身体用など

用途別に製品開発が進み

なんと戦前に!

1938(昭和13)年

固形石鹸「洗顔用石鹸スキンソープ(資生堂)」

が誕生。

1966(昭和41)年

クリームタイプの洗顔料

「クリーム状洗顔料スキンライフ(牛乳石鹸)」

が発売され、さらには

1980(昭和55)年

チューブに入ったペースト状の“洗顔フォーム”

「ビオレ洗顔フォーム(花王)」

「エクボ洗顔フォーム(資生堂)」 

が誕生し

持ち運びしやすく、素肌にやさしい洗顔料として

人気を博しました。

 

📝こちらのサイトに

 詳しく書かれています。

 

近年は 泡で出るタイプの洗顔料も各種登場し

どれも甲乙つけがたい洗い心地に

驚くばかりです。

 

▶固形石鹸は泡のボリュームを

自在に調節できるところがとても良いと思います。

風通しの良いところに保管するための工夫が

やや面倒です。

 

▶チューブタイプは持ち運び、保管の便利さでは

ダントツですが、泡の立て方にコツが必要であること

「適量」の難しさに課題が残ります。

(◯cmとか◯円玉大と言う記載は多いですが、

 其の半分ぐらいでも十分な泡が作れることも

 少なくありません…!)

 

▶泡タイプ

 便利です。泡の濃さのは一定なので

 敏感肌のときにはしみる感じがすることもあり得ます。

 が、低刺激のものであれば気にならないかも。

 かさばり持ち運びが不便、メッシュが詰まるリスク

 

意外とみなさんお気づきでは

ないようなのですが…

「肌の調子は

 毎日変化しつづけます。」

 

いつもより汗をかいた

いつもより濃い目のメイクをした

1日中家でのんびりして過ごした

がっつりこってり脂っこい料理を食べた

熱がでて寝込んでいた

・・・

など。

 

「肌の調子に合わせた泡」

を作るために

楽しく顔を洗い続けるために

肌にあった洗顔料を

ぜひ 見つけてください!

 

image

 

蛇足

固形石鹸や、チューブ式の洗顔料の泡立てに

メッシュを使うかたもいらっしゃると思います。

メッシュを乾燥させずに生乾きのまま使い続けると

雑菌が増え 嫌な匂いの原因になり、

そのようなメッシュで泡を立てるのは

おすすめではありません。 

 

洗顔は固形派orチューブ派

 

Ameba美容部