黒子(ほくろ)  | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の葛藤雑記帳〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

ほとんどの人の体表にみられる

こげ茶色~黒色の小さな斑点

または豆粒状だったり

地面に張り付いたガムのように盛り上がったり

さまざまな大きさ、様子をみせる

ホクロ

 

皮膚科の診療でよくみかける「ホクロ」は

ひふの「おでき」の仲間です。

ほとんどは良性ですが

稀に 注意深く観察しなくてはいけない

「ホクロにソックリな別物(おでき)」

もありますので

悩んだら 皮膚科へお越しください。

拡大して特徴を観察して

ホクロかどうかを見極めてもらいましょう。

 

ところで・・・

「ホクロ」は

古くは

どのような名で呼ばれていたか?

 

久しぶりの日本国語大辞典

語源探しの旅へ いざ 行かん!

 

ほくろ【黒子】

①皮膚の表面に見られる濃褐色の色素斑。

メラニン色素を含む母斑細胞の集合したもの。

ほとんどすべての人に認められる。

ははくそ。ほくそ。

日葡辞書「Focuro(ホクロ)」・・・

・・・

語源説(1)ハハクロの転。ハハクロはハハクソの転。

・・・

 

ハハクソ→ハハクロ→ホクロ

 

ハハクソって、何?

 

ははくそ【黒子】

(「はわくそ」の時代も)ほくろ。ほくそ。ははくろ。

 

・・・

いかん、もう行き詰まった・・・。

 

しかし いまは令和の世。

インターネット上には

情報が溢れているのです。

 

空欄に    

「 ハハクソ 」   

と 入力

・・・

なぜか 予測変換で ハピクソ 

が出てくる・・・なぜ?

 

気を取り直して

 

黒子 ハハクソ

 

入力

・・・

 

 

医学的に考えると 胎内の羊水中に浮かんでいる くそ(かす)は

胎児自身からでてくる排泄物などのはず・・・

なんと残念なネーミングセンス!

 

とてもおもしろい随筆でした下矢印