手荒れ① ささくれ注意報 | ひふみのへや ~narimasu-hifuka~皮膚科専門医の備忘録〜

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皮膚科専門医(皮膚診=ひふみ)です。日々の診療で患者さんたちから学んだこと、主に「肌」・「皮膚」(ときどき「推し」)をテーマに綴ります。溢れる情報に溺れそうな時代ゆえ、信頼性の高いサイトも紹介します。
必要に応じ加筆/訂正することがあります。

 

ささくれ 注意報

 

 

さむくなってきましたね。

経った一晩~数日で、手指乾燥したり、

あかぎれたり…

 

とくに指先の乾燥はびっくりするほど

あっという間に症状が進みます

 

爪の周りも乾燥し、いつの間にか

ささくれが…

 

ささくれができると?

つい引っ張ったり、むしったりするのは

ほぼ本能!

ですが、その行動で負うリスクは

あまりにも大きいのです…

 

 

 

 

①ささくれをむしる=破壊)。

 

②不規則なができ、ズキズキと痛み出す。

 

ブドウ球菌が傷口から侵入

 傷周囲で

白血球(前線で戦う"からだの自衛隊")との戦い

始まりまります。

 赤く腫れ、痛みも強く

なります。

 

菌の勢力>>からだの抵抗力

である場合、

 菌は奥地まで入り込み傷口から

 赤い線が腕まで広がる(=リンパ管炎)

 こともあります。

 

⑤戦い暮れて、戦場だったところには

 敵と味方の死骸(=)が

 うず高くつ(積?詰?)まれます。

(=膿を入れた水ぶくれが作られる)

やっぱり、戦争は、ダメ、ぜったい!

 

手指を安静に、抗生剤(細菌を殺す薬)を塗ったり

ときには飲み薬が必要になります

 

鉛筆膿が十分にたまると痛みはピークに達します。

 (本来そこにあるべきではない液体が溜まっていること

  強い炎症により痛みが生じています)

 清潔な針で穴をあけ膿を出すと楽になりますが、

 穴をあけるタイミングが早すぎると膿が出ないばかりか、

 痛みが増すこともあるので、慎重に見極めねばなりません。