早く起きるのが嫌だったので、12時半のクタ行きシャトルバスを取った。
朝食を食べてからゆっくり準備。
準備って言ってもバッグの中にぶっ込むだけだから、すぐ終わっちゃうんだよね。
そうしていると、昨日、インフォメーションセンターでお会いした女性が訪ねてきた。
と言うより、友人が数日後にウブドに来るので、友人のための宿下見のため。
僕の泊まっていた宿もなかなかいいですよ、そう勧めていたのだ。
昨日、しそびれた自己紹介を簡単にした。
ナオエさん、というお名前。
今の時代はブログ、Twitter、Facebook、mixiをやっていればどれかはほぼ引っかかる。
それで連絡も取れるし、近況報告もできてしまう。いい時代だな~。
ナオエさんとお互いの旅が無事に終えられるよう挨拶をし、僕はシャトルバスを待つためにメインストリートへ。
バスを待っていると、一台のワゴンが僕を通り過ぎて停まった。バスかな?と行ってみると、
どこへ行くんだ?
と聞くので、クタだよ、と答えると、
そんな近場には行かねーよ!
そんな素振りで行ってしまった。
なんという高飛車なドライバーだ!僕はあんたなんか待ってないわ!シャトルバス待ってんだよ!
この辺あたりから怒りゲージが溜まっていった。
バスが来たので乗り込むと、白人青年が乗っており、後から欧米系の女の子が二人乗ってきた。
僕か白人青年の隣か悩む気配もなく白人青年の隣へ!そりゃそうだ。で、青年と一人の女の子がずーとしゃべり続ける。
僕は車に揺られると寝る癖があるので、まどろんでいると、
僕のロンリープラネットを知らないか?
と青年が僕に聞いてきた。ロンリープラネットは日本で言うと地球の歩き方みたいな本。
知らねーっす、と答えて探す振りをすると、女の子が
この人の腰にあるバッグが大きいわよ。
あのー、それって僕が盗んだってことですか?
次の瞬間、本が見つかり会話は終了した。
よくもまー、人を泥棒呼ばわりしてくれるわ!
この出来事から欧米人への見方を変えることにした。人間的基本設定はバカに合わせた。
まあ、欧米だろうがアジアだろうが、変なやつは変だし、悪いやつは悪い。個人の話なんだけどね。
シャトルバスがクタに着いて、ポピーズレーンの安宿街へ。
今回は一泊だけなので、一泊10万ルピアの「Mahendra」という宿にした。前回のクタで値引き交渉に使った宿です。
部屋はあまり綺麗ではないし、空気も滞留してしまっている。でも一泊だからいいか。
ポピーズレーンの1と2の間にある「Warun Indonesia」で遅い昼飯を食べる。
ここは安くて美味しい。
それからビーチへ。JOJOにお別れを言いに。
海にも入りたかったけど、風邪を悪化させかねないのでやめた。
ビーチを少し歩いてからJOJOのいる場所へ。
JOJOはお客がいないようで、波を眺めていた。
この人は毎日毎日、海、波を眺めるんだろうな。
その眺める姿がなぜか脳裡に焼け付く。
JOJO、元気?
と一週間振りに挨拶をして、
明日、バリを離れるからお別れを言いにきた。
そう伝えた。
コーラー二本買ってきてあげて、二人で飲む。
夕日が落ちてきた。
バリで見る最後の夕日。
JOJOはサーフボードなどの商売道具を片付け始めた。
それが終わると、僕の旅の無事を祈ってくれ、去っていった。
僕はその場に留まり、夕日が落ち切るところを見る。
動画!
水平線の上に雲があって、日がそれに隠れてしまう終わり方だったけど、最後に見れてよかった。
暗くなったクタの街を歩いた。リゾート地特有の光が眩しい。光には釣られることなく、宿に戻って、昼食を食べた飯屋で食べた。
一人で食べていると混んでいるためか、インドネシアの女の子とブラジル人の男性と相席になった。
女の子と英語で話すとブラジル人の男性は英語がわからないらしく、片言のポルトガル語?で通訳していた。
彼女は中学までしか学校は行っていないけど、インターネットやクタに来る旅行者から英語を教えてもらったそうでペラペラ。ブラジル男性からはポルトガル語を教えてもらうらしい。
このバイタリティは見習わないと!
ブラジル男性と僕の会話はジェスチャーなんだけど、サッカーの話で、ペレとかカカやらロナウド、ロナウジーニョと選手の名前を言うと嬉しそうだった。
僕がインドネシアの人たちが日本の漫画やアニメを知っていて嬉しかったように、男性も自国の選手を全然違う国の人が知っていて嬉しかったんだろう。
二人は食べ終わると行ってしまったけど、僕はなんだか嬉しくなって、大ビールを二本も飲んでしまった。風邪を引いてるんじゃないのか?
宿に戻って、ネットを覗いてみると、トオルさんとジャカルタの友人バラムから連絡があった。
トオルさんもクタにいるらしい。
バラムとSkypeで話すことに。電話してみたら、向こうのマイクが悪いみたいで通話できずチャットになった。
ジャカルタでのお礼とぜひ日本に来てほしいことを伝えた。
いつかきっとバラムは日本に来てくれるだろう。
それからトオルさんとマスミさんのいる宿へ。
ジャカルタから始まって、ジョグジャカルタ、ウブド、クタの四箇所で会った。
トオルさんの風邪も回復しているようでよかった。
旅のどこかでまたバッタリ再会することもあるかもしれない。
それもおもしろいだろうな~。
夜も遅いので区切りのいいところでお別れ。
お互いの旅が楽しく、無事に終わるよう。
インドネシア、最後の夜はかように過ぎた。
最初は来るつもりがなく、そのくせ一ヶ月近くいてしまった。
長かったような短かったような。どちらかと言えば、短かった。
それはインドネシアの旅が充実していたからなんだろうな~。