チャレ(차례)とはなんぞや?ですよね。
わたしも正直、チェサ(제사、祭祀)とどう違うのか分からず、聞いてみました。
基本的には同じなんですが、チュソク(추석、旧盆)とソルラル(설날、旧暦の元旦)のチェサを特にチャレというそうです。いずれにしても、先祖を迎える祭礼ということなんですが。
わたしが今朝うかがったお宅は、カトリックの信者さんのお宅でした。「聖堂(성당)に通っている」という言い方をするのですが、韓国では「教会(교회)に通っている」と言えば、プロテスタントの信者さんですね。プロテスタントが多いです。朝6時から、すでに聖堂でチャレのようなことをやって、自宅では9時から、ということでした。時間は決まっていませんが、朝やるところが多いとか。
わたしは、なんとなくクリスチャンはチャレはしないと思っていたんですが、今朝うかがったお宅によると、カトリックはするけど、プロテスタントはしない、とのことでした。「だってご先祖様は大切でしょう」と。
8時過ぎにうかがって準備もちょっとだけ拝見したのですが、料理は基本的に前日終えていて、並べているところでした。手に何やらメモのようなものを持って、並べている。見せてもらったら、並べ方の図でした。そうか、そういうもんなのか。わたしが熱心に見ていると「ネットでいくらでも出てるよ」と。
こんなの。
「けっこう家庭によって違う」と言ってましたが、なんとなく手前が果物で、次におかず系、肉や魚、一番奥がご飯と汁物、お酒という感じなのかな。
「基本的には奇数」だそうです。①でアップした写真のリンゴは三つ、ナシは五つという風にね。なんでか聞いてみたけど、「昔からそう決まっている」と。
とはいえ、理由はあるだろうと思って調べてみると「東洋では奇数を『陽』の数、偶数を『陰』の数という考え方がある」とあって、縁起がいいということですかね。
背景には屏風。どこの家にもあるのか聞いてみたら、ない家もあるんだそう。
何やら漢字で書かれてるんですが、この裏側は絵になっています。祝い事の時は、絵の方を使うんだって。
全部並べ終えたら、お線香に火をつけて香炉に。みんなやるのかと思ったら代表者だけでした。
他の人はみんなその後ろに並ぶ。
今回のお宅では4名のご先祖様ということで、ご飯、汁物、盃が四つずつ。
お酒をついだり、器に出したりというのを4名分やって、そのたびにみんなでお辞儀するんですが、ドラマでもよく見るような床にぺったりお辞儀して、立って、というのね。2回ずつやりました。これは、以前は男性だけがやっていたようですが、女性も参加するように。いまだに女性はしないというところもあるようです。
写真撮ったら良かったんですけどね、前日の電話の時点で、わたしが記者ということに警戒されているようで「写真はあんまり撮らないでほしい」ということだったので、①のあの1枚だけ。すみません。
最後はご飯にスプーンをさして、ご先祖様が食べられるようにして、玄関のドアを少し開く。ご先祖様が入ってこられるように、ですね。そしてみんなテーブルに背を向ける。食べてるところは見てはだめなんでしょうね。
ほんとに、やってみると違いますね。映像では見たことあっても、何やってるのかよく分からなかった。
これを読んでる皆さんもよく分からないかもしれない。と思いつつ、自分の記録でもあって、忘れないうちに書いておきました。
全部終わったら、普通にお供えしたものを朝ごはんとしていただきました。
チャレのお酒は、「チャレ酒」とラベルにありました。わりと飲みやすかった。
昨日、成田の免税店で日本酒(純米大吟醸)を買って、お持ちしたのも、みんなで飲みました。朝から何杯飲んだか……
そして、韓国のお年玉セベットン(세뱃돈)までいただいてしまった。
これ、日本のお年玉と違うのは、子どもが大人にお辞儀をして、もらうお金なんですね。
お辞儀をしないともらえない。ということは、お辞儀をしたらもらえる(笑)
連れていってくれた知り合いが、こちらのお宅の代表者にお辞儀をしようというので、お辞儀をして、いただきました。うれしかったのは、プライベートな空間にお邪魔して申し訳ない気持ちだったのが「遠方からお客さんもいらしたので、今年は福がいっぱいくる」と、言ってくださったこと。とってもあたたかいご家庭でした。
そして、小学校入る前のおちびちゃん二人がお辞儀をしてくれたので、封筒も何も準備してなかったけど、1万ウォンずつ、セベットンをあげました。
最近はだんだん簡素化されていて、やらない家もあるというチャレ。
貴重な体験をさせていただきました。새해 복 많이 받으세요