韓国シネマ留学)旧正月、チャレに参加しました② | なりあやの韓国シネマ留学記

なりあやの韓国シネマ留学記

2017年、3度目の韓国留学。
ソウルの大学院で映画を勉強します!

チャレ(차례)とはなんぞや?ですよね。

わたしも正直、チェサ(제사、祭祀)とどう違うのか分からず、聞いてみました。

基本的には同じなんですが、チュソク(추석、旧盆)とソルラル(설날、旧暦の元旦)のチェサを特にチャレというそうです。いずれにしても、先祖を迎える祭礼ということなんですが。

 

わたしが今朝うかがったお宅は、カトリックの信者さんのお宅でした。「聖堂(성당)に通っている」という言い方をするのですが、韓国では「教会(교회)に通っている」と言えば、プロテスタントの信者さんですね。プロテスタントが多いです。朝6時から、すでに聖堂でチャレのようなことをやって、自宅では9時から、ということでした。時間は決まっていませんが、朝やるところが多いとか。

 

わたしは、なんとなくクリスチャンはチャレはしないと思っていたんですが、今朝うかがったお宅によると、カトリックはするけど、プロテスタントはしない、とのことでした。「だってご先祖様は大切でしょう」と。

 

8時過ぎにうかがって準備もちょっとだけ拝見したのですが、料理は基本的に前日終えていて、並べているところでした。手に何やらメモのようなものを持って、並べている。見せてもらったら、並べ方の図でした。そうか、そういうもんなのか。わたしが熱心に見ていると「ネットでいくらでも出てるよ」と。

 

 

こんなの。

「けっこう家庭によって違う」と言ってましたが、なんとなく手前が果物で、次におかず系、肉や魚、一番奥がご飯と汁物、お酒という感じなのかな。

「基本的には奇数」だそうです。①でアップした写真のリンゴは三つ、ナシは五つという風にね。なんでか聞いてみたけど、「昔からそう決まっている」と。

とはいえ、理由はあるだろうと思って調べてみると「東洋では奇数を『陽』の数、偶数を『陰』の数という考え方がある」とあって、縁起がいいということですかね。

 

背景には屏風。どこの家にもあるのか聞いてみたら、ない家もあるんだそう。

何やら漢字で書かれてるんですが、この裏側は絵になっています。祝い事の時は、絵の方を使うんだって。

 

全部並べ終えたら、お線香に火をつけて香炉に。みんなやるのかと思ったら代表者だけでした。

他の人はみんなその後ろに並ぶ。

 

今回のお宅では4名のご先祖様ということで、ご飯、汁物、盃が四つずつ。

お酒をついだり、器に出したりというのを4名分やって、そのたびにみんなでお辞儀するんですが、ドラマでもよく見るような床にぺったりお辞儀して、立って、というのね。2回ずつやりました。これは、以前は男性だけがやっていたようですが、女性も参加するように。いまだに女性はしないというところもあるようです。

 

写真撮ったら良かったんですけどね、前日の電話の時点で、わたしが記者ということに警戒されているようで「写真はあんまり撮らないでほしい」ということだったので、①のあの1枚だけ。すみません。

 

最後はご飯にスプーンをさして、ご先祖様が食べられるようにして、玄関のドアを少し開く。ご先祖様が入ってこられるように、ですね。そしてみんなテーブルに背を向ける。食べてるところは見てはだめなんでしょうね。

 

ほんとに、やってみると違いますね。映像では見たことあっても、何やってるのかよく分からなかった。

これを読んでる皆さんもよく分からないかもしれない。と思いつつ、自分の記録でもあって、忘れないうちに書いておきました。

 

全部終わったら、普通にお供えしたものを朝ごはんとしていただきました。

 

チャレのお酒は、「チャレ酒」とラベルにありました。わりと飲みやすかった。

昨日、成田の免税店で日本酒(純米大吟醸)を買って、お持ちしたのも、みんなで飲みました。朝から何杯飲んだか……

 

そして、韓国のお年玉セベットン(세뱃돈)までいただいてしまった。

これ、日本のお年玉と違うのは、子どもが大人にお辞儀をして、もらうお金なんですね。

お辞儀をしないともらえない。ということは、お辞儀をしたらもらえる(笑)

連れていってくれた知り合いが、こちらのお宅の代表者にお辞儀をしようというので、お辞儀をして、いただきました。うれしかったのは、プライベートな空間にお邪魔して申し訳ない気持ちだったのが「遠方からお客さんもいらしたので、今年は福がいっぱいくる」と、言ってくださったこと。とってもあたたかいご家庭でした。

 

そして、小学校入る前のおちびちゃん二人がお辞儀をしてくれたので、封筒も何も準備してなかったけど、1万ウォンずつ、セベットンをあげました。

 

最近はだんだん簡素化されていて、やらない家もあるというチャレ。

貴重な体験をさせていただきました。새해 복 많이 받으세요照れ