エドワード・クォン、第7章「心でココロを盛り付ける」
料理は想像力で始まる。
想像力の土台は、それぞれの材料の味、香り、性質についての徹底的な理解だ。数え切れないほどの食材をきちんと理解した瞬間から、料理人は自由になれる。
いま、ソウルで西洋料理をリードするのは、ホテルではなく、チョンダムドン(※地名です。ここに、エドワードシェフのお店もあります)。
常に新しいアイディアとコンセプトでお客様を魅了している。
料理を知れば知るほど、その深みにはまる。
長い歴史の中で発展し、変化しながら、その時代、その地域に生きる人たちの体質や嗜好に適応していく食文化の流れを理解し、一人で感嘆することも少なくない。
世界のどこの国の料理にも学ぶことは山ほどある。
日本は海外の新製品を分析し、研究し、さらに小さく精密で丈夫な製品を作りだしてきた。単純な模倣に終わらず、限りなく改良しながら自分だけの色を見つけることが大事だ。
お客様から「この料理は何ですか」と尋ねられた時、自信を持って説明できる料理人になりたい。なぜこの食材で、この調理法で、このソースと一緒に出すことになったのか。それがわたしが言う「意味のある料理」だ。
韓国の伝統料理はすべての料理に固有の意味がある。
わたしたちの先祖が、食材を選びながら、その味と香りと栄養のバランスを考えてきた。
わたしの料理の哲学は「サラン(愛)」だ。
後輩や同僚にいつも強調するコンセプトは「心でつくる料理」だ。
スタッフの仕事が遅かったり技術が足らなかったりで怒ることはないが、料理に心が感じられない時には怒ることもある。
誰もが自分の母の料理がおいしいと感じるのは、愛が込もっているからだ。
