引き続き、エドワードシェフの本から。
第2章「少年、料理に出合う」
夢は神父だった。神学大学に進むつもりで勉強していたが、祖母の反対であきらめた。
勉強する意欲を失い、父からは、浪人するぐらいなら、兵役を済ませて、父の勤める会社で働くよう勧められた。
兵役は死ぬほど嫌だったので、家出して、ソウルへ。
浪人して大学に進学したかったが、働かなければ生きていけない。
始めたのが、洋食店での住み込みアルバイト。
ウェイター兼調理補助だった。
次第に、勉強する時間より働く時間が長くなっていった。
そのうちに、同じく浪人中の友だちのところに、(兵役前の)身体検査の通知書が来た。故郷の江原道(カンウォンド)に戻る時が来たと思った。
両親に申し訳なくて泣いた。
家出までしてソウルに行きながら、勉強もせず料理ばかりしていたのが情けなくて。
両親を説得して、調理の専門学校に進むことにした。
1学期を終えて、空軍に入隊。3年間、総務兵として勤務した。
3年のブランク。
すぐに復学するには不安があった。
除隊前に調理のアルバイトを探し始め、除隊して2時間後には竜平(ヨンピョン)に向かっていた。スキー場があるリゾート地。1日に3千人分の食事を提供するようなレストランで、アルバイトを始めた。
そんな忙しいレストランだったが、先輩に教わったのは「真心を込めて作れば、食べる人も真心を感じながら料理を楽しむことができる」ということだ。
