イ・チャンドン監督のデビュー作「グリーンフィッシュ」(1996)、久しぶりに見ました。
日本ではあまり知られてない作品。
「シュリ」以前ですからね。
正直、古い、という感じはしますが、それはそれで味わいがあります。
この映画、最大の見どころは、脇役にすごいのが出てるところ、と、勝手に思ってます。
主演は、当時すでに人気俳優だったハン・ソッキュ(写真左)。
この後「八月のクリスマス」「シュリ」で、日本でも知られるようになります。
全盛期ですよね。
一時あまり聞かなかったんですが、最近また、人気が再燃しているようです。
「パパロッティ」(2013)は良かった
この作品のハン・ソッキュ、いいです。
純朴で不器用な役柄。
人を殺めたあとの、動揺っぷりがリアル。
そしてそして、脇役にあの、国民的俳優、ソン・ガンホが出ています。
当時まだ無名だったようです。
チンピラ役が、はまってる。
映画全体が重いのが、ソン・ガンホ独特のコミカルな演技で救われてる気がします。
無名にして、やっぱり存在感あるわ。
ほかにも、チョン・ジニョン(「王の男」の王役)とか、チョン・ジェヨン(「トンマッコルへようこそ」など)とか、のちの主役級が、ちょい役で出てて、間違い探しみたいでおもしろい
イ・チャンドン監督の映画は「観客にやさしくない」という評を見たことがあります。
簡単に答えはくれない。
見た後、なんとも言えない、後味の悪さがあります。
この作品も、ストーリーを説明してしまうと陳腐な感じがしますが、見た後は説明しがたい余韻が残ります。
監督自身が、そういう人なのかも。
小説家から、監督としてデビューするにあたって、こんな風に話しています。
「なんで小説でなく映画なのか? とよく聞かれるが、わたしとしては、適当な答えが見つからない。ただ、映画が好きだからとしか。実際、自分でも自分に同じ質問をすることがあるが、答えは簡単には見つからない。」
「なぜわたしが映画を撮らずにいられないのか。わたしは、これからわたしの撮る映画を通して、皆さんに、いや、わたし自身に、答えるしかない。」
その答えを知りたくて、何度も、見てしまいます。
そして見るたびに新たな発見がある。
イ・チャンドン監督の作品が好きな理由です
- グリーンフィッシュ [DVD]/クロックワークス
- ¥5,184
- Amazon.co.jp