不妊治療専門のクリニックに通い、一年間は本当に純粋に子供を待ちわびた。『純粋に』というのは、陰から見られても恥ずかしくない生活をしていた、ということだ。
仕事はフルタイムで男並みに働き、手抜きはするけど家事もこなしていた。容姿はともかく身なりは小綺麗。旦那の我儘は笑顔でかわし、旦那の両親とも仲良くし『いい奥さん』だったと思う。
過去に妊娠したことがあるし、私は不妊ではないと思っていた。ただ年齢的にゆっくりしている時間はないと思っただけだった。
2回目のタイミング療法で陽性反応が出るも、胎嚢が見えたすぐ後に初期流産。
それでもその時は『ほら、すぐ妊娠できるんだから』そう思ってやまなかった。
しかし、それ以後は着床することもなく、検査をする度に悪い結果。
子宮腺筋症から始まり、高プロラクチン血症(100以上)、片側の卵管閉塞が判明。それでもなんとか心折れずがんばっていた。
だけど神様は『過去の私』をお許しにはならなかった。
体外受精に踏み切り、初めての採卵。
結果は…12個採卵するも卵子がゼロという悲惨な結末だった。しかも謎のhCG反応。採卵周期前に妊娠反応がないかは確認済み。
ショート法が合わなかったのか、謎の妊娠反応のせいなのかは分からないけど、『卵子がゼロ』という事実は確実に私たち夫婦を壊していった。