お立ち寄りありがとうございます
アニメ「映像研には手を出すな」が終わり、高校野球もなく寂しい3月です。
10月からゴールデンカムイ第3期が始まるそうですね。（端折らず作って欲しいです）
ゴールデンカムイ21巻読みました。それぞれの行く路が決まったような展開でした。
心優しい谷垣が表紙。女性、お年寄り、子供に優しいナイスガイです。毛深いです。
これよりネタバレありますので未読の方はご注意です
アシリパちゃん、杉元、白石の3人が揃うと面白いですよね～
お婆ちゃん口噛み団子から始まった21巻。 白石は何に赤面して喜んでいたのやら？
昔は離乳食なんて口でかみ砕いた物を与えていたのでしょう。
お酒も口噛み酒ありますもんね。 （噛むのは若い女性って言うのは衛生上分る気がする。）
楽しい北海道への帰路になるはずがいきなり白石が脚に被弾。
尾形が登場かと思いきや、ロシア兵。この人17巻で尾形と壮絶な撃合いを演じた人だよね。
確かヴァシリさんです。なぜに樺太の日本領内で白石を狙撃？と思ってたら
尾形を追って来たのね。 撃合いでは右頬からアゴにかけて銃弾を受けてました。
喋れなくなってしまったのね。 でも尾形への憎しみというよりかもう一度勝負したいって
感じです。この旅に付いてくるのかな？
アシリパちゃんがアイヌの文化や伝統をなんとか残せない物かと考える場面は
「熱源」と重なりました。
私は写真しかみたことないけど。 シネマトグラフ（活動写真）で残されるのかな？
なぜかアシリパちゃんが映画監督になって撮影。 黒澤監督と同じ事言ってるのが笑った。
（若い人は知ってるかな？撮影に邪魔な民家を壊そうとしたエピソード）
アイヌの映像記録の活動写真をみんなで観る場面、切なかったです。
亡き母の映像。 白石の素直な感想が優しくて嬉しい。 綺麗な人だったんですね。
後半は鶴見中尉がだんだんと狂気じみていくようで怖かったわ。
このひとは結局何をしたいのか・・・アイヌ人の部下・有古の使い方も酷いし部下を大事に
してるようで、駒のように使ってるのよね。
土方も有古の件は酷いけどねσ(^_^;)
それでもついていく理由を月島は「だって・・・何かとんでもないことを成し遂げられるのは
ああいう人でしょ？」と言いました。戦争で居場所も目的も失った軍人たちは
道しるべを鶴見に求めてるのかな。
鶴見中尉にアシリパちゃんを預けようとする杉元。白石はそんな杉元が面白く無い。
アシリパちゃんに普通の女の子として生活して欲しいんだろうけど彼女は既に道を決めた
ようです。
いよいよ鶴見とアシリパちゃんが初めて対面します。
アシリパちゃんの青い瞳を見て彼女の父を思い出す鶴見。
スパイ時代からアチャをしっている鶴見は何を思ったんでしょう。アシリパの澄んだ眼と
鶴見の光の無い目が対照的でした。
ラスト辺りで鶴見中尉の頭の中に死んだ我が子が浮かぶコマがあり、オデコから不気味な
汁を出し始めました。 動揺する部下達。 月島が「優しい嘘はどうした？」と思うほど
いつもと違ってたね。なんか箍（たが）が外れちゃったかも。
実は21巻で一番印象に残ったのはチカパシなんです。
まだ10才くらいかな？なのにエノノカと暮らす決意をして樺太に残ります。
なんて精神的に大人なんだろうと感心しましたよ。
さらにチカパシの決意を尊重し後押しする谷垣も素敵な大人の男です。
ケソラプの身の上話とリンクした別れの場面は
素晴らしい演出でした。
名犬リュウとチカパシが話から離脱するのは寂しいけどきっと幸せになると信じたい。
（その後の樺太アイヌの辛酸を考えると不安ですが）
20巻で心配していた鯉登少尉はやはり変人のままでした。
やっぱりゴールデンカムイの方がアイヌの暮らしの様子がよく分るわ。
コミックだと例えばアイヌが手にする入れ墨文様の地域による違いとかマキリの形とか
刺繍とか分りやすいですから。
22巻では登場が多くなるのかな？土方さんの方が信用出来そうな気がしてきたわ。
そして尾形・・・どこで何をしてるのやら。ヴァシリが待ってるよ。
これより追記です。
鶴見中尉が頭から出してたのを汁と書きましたが
よく見ると涙なのかも。
アシリパの父は我が子に夢や未来を託せたのに
鶴見中尉の赤子は無残に一発の銃弾で亡くなってます。
積年の想いが、優しい嘘を突き破り溢れたのだと
思えました。
21巻のMVPは谷垣も良いなあと考えましたが
アシリパちゃんの成長を一番理解していた白石に
します。
21巻読むと17巻に色々伏線があるんですね。
アシリパちゃんの前に進む姿に22巻が楽しみ。
ここまで読んで下さりありがとうございます