イノサンルージュ9巻 感想

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お立ち寄りありがとうございますニコニコ

 

 

水曜に降った雪が所々凍っております。運転と年賀状が憂鬱な季節です。

 

 

さて、イノサンからイノサンルージュにバトンタッチして、はや9巻となりました。

 

いよいよルイ・カペーの斬首ですね・・・

 

久々お兄さんのシャルルが表紙。

 

血がトリコロールの三色に変わって、美しくて悲しい表紙です。

 

感想の前に、イノサンシリーズって分厚いし大きいのに540円(プラス税)ってお得ですね。

 

他のコミックだと700円や800円はするでしょう。

 

 

 

ここよりネタバレ・画像があります。未読の方ご注意です注意また少し辛口もあるので

 

熱狂的なファンの方は読まないで下さいね。 

 

8巻で次男ガブリエルを自死で失う悲劇にあったシャルル。心を病んでしまいました。

 

インクで顔を真っ黒に塗りつぶし、自分を消そうとする姿は痛ましいです。

 

長男アンリが良い子なんですよね。 母のこと、仕事のこと、若い肩に一人背負って

 

奮闘してます。シャルルといい、ガブリエルといい、優しい子に育ってるのはお母さんの

 

お陰かなぁと思いました。

 

 

父さんシャルルとの見分け方は前髪が横分けな所w

 

 

一方、フランス革命はどんどん暴力的になっていきます。

 

パンを奪い合い殺し合う庶民の様子が恐ろしいわ。そこへ馬車が通ります。

 

馬車の中にはロベスピエールとサン・ジュストが。 騒ぎを収めたのはマリー。

 

え、マリーちゃん、庶民を殺しちゃったの?あれれ・・・貴族社会をぶっ潰すのでは?^^;

 

 

サン・ジュストが国王処刑賛否の投票で「死刑」に投票するとロベスピエールに告げます。

女の子みたい^^

 

国王を処刑するってロベスピエールでも躊躇うのね。結局反対360票・賛成361票で

 

処刑が決まります。 これって日本だったら将軍を処刑するって感じかな?

 

二人が乗った馬車が死体の山を踏み越えて進む姿はこれからの恐怖政治を暗示してます。

 

 

一方、心を病んだ父・シャルルに代って仕事をしていた長男アンリ君。

 

とうとうマリーに助けを乞います。シャルルおとっつぁん、26歳で結婚して28年。

 

ってことは54歳(顔は全然老けてないけどね)働き盛り、はやく立ち直ってあげて。

 

国王処刑のお鉢が回ってくるかも知れない重圧に、息子が悲鳴を上げてるよ>< 

 

優しい奥さんも心配してるよ><

 

 

そこに、なんとなんとイノサンでも恐怖の元祖として君臨した祖母がシャルルの元へ来ます。

 

え・・・既に亡くなってるよね?これは幻想?

 

って思ってたらマリーちゃんでしたわ。変装してたのね。

 

シャルルはよっぽど祖母ちゃんが怖かったのね。イノサン4巻での折檻にビックリしたもん。

 

その祖母ちゃんを彷彿とさせる拷問を、腑抜けた兄貴にするマリーちゃん。

 

なぜかジャポンの緊縛術で、スッポンポンにした兄貴を縛り上げて吊し上げてる^^;

 

痛みを受けたお陰ですっかり目が醒めたシャルル兄貴。

この痛みが彼を救いました。モデルみたい。

 

 

これより私の勝手な感想なんですが・・・(ほんと軽薄です、お許し下さい)

 

この場面、ちょっと笑ってしまいました。縛られた姿も^^;

 

緊縛術は難しいと思うよ。大の男をゴロンゴロンとひっくり返しながら綺麗に縛って吊すの

 

大変よ~天井も高いやろうし・・・縄も結構必要だよ。

 

従者アンドレがマリーの練習台になってたのかな?とか想像してしまいました。

 

 

坂本先生がマリーを登場させたい気持ちは分らないでもないけど、架空の人物だから真実味

 

がなくなってしまいました。

 

農民出身の優しい妻の愛情や、弟を亡くしながらも父に代って奮闘した長男の姿に

 

夫として、父親として、サンソン家の男として立ち直って行った方がいいかな・・・と。

 

それだと奇想天外でロックオペラのようなイノサンシリーズには真っ当すぎるかな?

 

 

国王の処刑に先立ち、シャルルの兄弟が駆けつけてくれて、一族結束して頑張ろう!で

 

いいんではないかな?もともと私はマリーちゃんとゼロちゃんがあまり好きではないので

 

余計にそう思えました。マリーだってもう50歳位でしょ?

 

自分を「マリー」って呼ぶなんてやっぱり好きになれないわ。無知な庶民を殺しちゃうし・・・・
 

 

話を戻して、いよいよ国王の処刑となります。

ルイが連れて行かれる場面、振り返ると次男の不吉な姿の幻が。

 

この後の悲劇を知ってるから辛いわ。第3のギデオンみたいに終わって欲しい。

 

 

 

王様は彼なりに努力してたと思うし財政破綻は祖父や父の代が作ったんだし・・・

 

後手に縛られる所でシャルルがハンカチで縛ってくれて良かった。

 

指がそっとふれあって、これで全部伝わったと思う。 国王も少しは救われたかと・・・

 

毅然と首を打たれた国王。処刑が終わると「共和国万歳!」の叫び声が上がります。

 

 

やがて群衆はその血を浴びると幸福になれると信じ、遺体を奪いにやって来ます。

 

処刑台に群がる民衆。力尽きたシャルル。万事休すと思われたところへマリーが

 

馬車で駆けつけます。国王の遺体を乗せて逃げるマリーとゼロ。

 

マリーちゃん、先程は「好きでない」なんて言ってゴメンナサイ。 良い場面で登場してくれたよ。

 

馬車を追いかける民衆の姿がゾンビみたいで怖かった。

あらら!赤ちゃん、放り出されてる>< お母さん!

 

暗い話だったけど、サンソン家の家族愛が救いでした。 特に奥さんが強い人だと

 

思いました。

 

 

 

この後マリーアントワネットと息子の悲劇が描かれるのかな・・・辛い。


でも読まずに、いられない(´-`)

 

サンソン家がどのようにこの時代を生き抜いたのかを重点的に描いて欲しいです。

 

よければ過去感想 1巻  2巻  3巻 4巻  5巻  6巻  7巻  8巻

 

坂本先生作品 孤高の人

 

 

ここまで読んで下さりありがとうございますフランス