守るべきものを… | 奈良坂潤紀オフィシャルブログ「Narasaka Sacas」Powered by Ameba

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「何処へ行く」2021


そして2021年の僕の本番スケジュールが少し早いですが終了しました


2回目のウルスス

精一杯務めさせて頂きました。


この世に使わされ

今日という日を与えれた私達には

きっと何か使命があるはず

隣人、仕事、家族、趣味、友達

何でもいい

感謝し愛をもって誰か

何かのために私たちは生きる 


この役をやってる時

心は平らかになり

少しだけ神様のおそばにいられる気がします


「SHOW MUST GO ON」


俳優を続けてきた今までの約20年

この言葉の通り


初日はどんな時でも来て

舞台は続いていくもの

自分の代わりはいくらでもいるもの

だからこそ舞台や役や初日を勝ちとっていかなければならない

そう思ってきました。


しかしコロナ禍を通して心底学んだのは

初日とは奇跡の積み重ねであり

舞台に立てる1日1日に感謝して生きていく大切さ。


それは勝ちとったものではなく

与えられたものなのかもしれません。


私の演じるウルススは焼け野原になったローマで主人公のマルクスに

「私達が生き残ったのも奇跡です」

と歌います。


私達が生きている、あらゆる舞台が今もコロナ禍のあおりを受け続けるこの瞬間は


「私達が舞台に立っているのも奇跡です」 


と歌わなければならない時代です。


この1年だけでも

開幕しても行政の力で止められたり

体調不良者が出れば無条件で公演が止まったり

僕の出演した舞台で危機が何も起こらない公演など一つもありませんでした。


「神はあなたを選ばれ生かして

この世につかわし今日という日を与えて下さった」


毎日舞台に立たせて頂き

ウルススの歌うこの歌詞がなんと胸に刺さったことか…


2014年の初演から再演が続くこの作品


3.11の鎮魂歌として上演された初演。

そして7年を経て疫病が蔓延する最中での今回の公演。


これは決して偶然ではなく

神様に与えられたこの作品のもつ使命


これからも使命を果たすために…


「演劇とは祈りである」


劇団四季時代に浅利先生が事あるごとににおっしゃっていた言葉を今こそ胸に

私達の愛する演劇の未来への道を進んでいきたいと思います。


守るべきものを…


最後にこの公演を支えて頂いた

キャスト、スタッフ、お客様、全てのこの作品を愛してくれている皆様に心より感謝申し上げます。 

本当にありがとうございました