手紙 | 奈良坂潤紀オフィシャルブログ「Narasaka Sacas」Powered by Ameba

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さだまさしに「償い」という曲がある
僕が生まれた頃に発表された曲だが

 

女性が交通事故で伴侶を亡くし
加害者の男性は償いのため毎月、賠償金を郵送した。

7年後に初めて女性が返信を出し

ありがとう あなたの優しい気持ちは とてもよくわかりました
だから どうぞ送金はやめて下さい

あなたの文字を見る度に
主人を思い出して辛いのです あなたの気持ちはわかるけど
それよりどうかもう あなたご自身の人生をもとに戻してあげて欲しい

手紙の中身はどうでもよかった それよりも
償いきれるはずもない あの人から
返事が来たのが ありがたくて ありがたくて

という詞なのだが 

その翌月からも送金は続く

 

それは終わりのない償いについて許しについて

そして手紙について

子供心に深く考えさせてくれる歌だった

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東野圭吾の「手紙」をはじめて手にとったのは
おそらく大学生の時
映画は劇団四季に入ってからだったろうか
 
どこか大ヒットしてる物語としてとらえてきたことは否めない
 
でも今日やっとこの作品と正面から向き合えた気がする 
 
背景や心理をしっかり文字にしてくれている小説より
名優の表情や震えが画面にアップになる映画より
 
ミュージカル「手紙」は僕の心では処理できない程の感動と
ミュージカルだからこそ、この物語に
人間に救いと未来を見出せたのかもしれない。
 
罪と罰。償い。差別。
人生というものの儚さ不確かさ
家族と縁を切らなければならない時の残酷さ
 
少し歳をとって増えた経験が
心の琴線にふれる音が歌が
想像力を働かせられる間が
何より
ミュージカルを通して繋がった諸先輩方、仲間の魂削る、お芝居が.歌が.背中が.
物語にリアリティーを与え
やはりミュージカルは素晴らしいと思わせてくれた。
そして手紙の出来事全てが自分の鏡のように思えてくる

ミュージカルだからこそ伝えられるこの物語の真実
宝物のような時間だった。
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終演後竜兄さんの胸で泣かせて頂いた。
 
「俺たちがまた語り合える日がくるんだろうか?」
 
簡単でなくても
イマジンのユートピアでも
その日がいつか来ることを信じて…
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太陽のような歌とお芝居
こんな素敵な女性と出会いたいと思わせてくれた小此木ちゃん
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この役やりたいと思わせてくれた染ちゃん
そしていつまでも大きな背中で生き様を見せてくれる光夫さん。
その他の素晴らしい役者、スタッフのみなさん
本当に素晴らしいものをみせていただきました!