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奈良の鹿たち

悠々自適のシニアたちです

 

『米国・中国・日本の国勢 2025』 

第5回 

<エネルギー>

 

 

ここ15年、中国は急激な経済成長の結果、エネルギー生産が大幅に増加している。それに対し、米国は経済成長の伸び悩みからエネルギー生産は微増、日本は減っている。

世界のエネルギー生産は2024年は、2023年と同様に減速した。(2023年の+2.2%の後、2024年は+1.6%) しかし、中国は+3%、インドは+4%と増加した。

2024年のエネルギー生産に関する主要データは次のとおり。

・原油:米国が+4%

・ガス:中国が+6%

・石炭:米国では11%の減少にもかかわらず、中国が+1.5%、インドが+5%で増加。

・電気:熱波に見舞われた中国が+7%、米国が+3%。

 

エネルギー消費も、中国では急増し、米国は横ばいを維持したが日本は減少した。

 

中国の石炭依存率は50%。米国は天然ガス(シェールガス)が30%ほど占めている。

 

経済成長の度合いが、そのまま発電量にあらわれている。すなわち、中国は増産、米国は横ばい、日本は減産。

 

再生可能エネルギーは、風力・地熱・太陽光・バイオマスで、水力・原子力は含まれない。

中国は大規模開発で、再生エネルギー発電を大幅に増やしているが、日本は遅々として進まない。

 

中国は石炭が50%以上。米国は天然ガス(シェールガス)が40%以上である。

 

中国は、エネルギー生産が世界一であるが、二酸化炭素排出量も世界一である。

エネルギー供給構成や電源構成の中で、依然、石炭が50%以上を占めているためである。

2024年の二酸化炭素排出量は、BRICS、特に中国とインドの影響で1.5%増加した。

エネルギー消費量の増加と航空交通量の記録的な増加を背景に、燃料燃焼による世界の二酸化炭素排出量は2024年も引き続き増加した(+1.5%)。
排出量の増加幅が最も大きかった国は中国(+2%)とインド(+5%)で、両国で世界の二酸化炭素排出量の43%を占めた。猛暑による電力需要の高まりと、石炭を大量に消費するこれら2カ国における安定した経済成長がこの増加に寄与している。

二酸化炭素排出量は、日本は、原子力発電と再生可能エネルギー発電の増加により-2%、米国は-0.5%だった。

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次回は 第6回「貿易」

 

 

(担当E)

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