『全国温泉人気20湯』
第4回
● (14位) 銀山温泉(ぎんざんおんせん)
● (13位) 熱海温泉 (あたみおんせん)
観光経済新聞社主催 「第37回(2023年度)にっぽんの温泉100選」
100選一覧はイントロページに
● (14位) 銀山温泉(ぎんざんおんせん)
銀山温泉は、山形県尾花沢市にある温泉。
1983年のドラマ「おしん」のヒットにより全国的に認知されました。
<温泉街>
タイムスリップしたかのようなレトロな景色が広がる銀山温泉。銀山川の両岸に木造の温泉旅館が立ち並ぶ温泉街では、川には橋が多くかかり、夕暮れになると石畳の歩道にはガス灯に火がともり、ノスタルジックな日本情緒が漂います。さながら映画「千と千尋の神隠し」の舞台のようです。
<泉質・効能>
泉質:ナトリウム―塩化物・硫酸塩温泉(低張性中性高温泉)
(1)泉質:63.8℃
(2)知覚的試験:無色透明にしてわずかに塩味を有し、硫化水素臭を有す。
(3)pH値:6.6
(入浴効果)きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、動脈硬化症、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
(飲用効果)慢性消化器疾患、慢性便秘、慢性胆嚢炎、胆石症、肥満症、糖尿病、通風
<歴史>
開湯は江戸時代に、かつてこの地に栄えた野辺沢銀山の鉱夫が発見。銀山は足利幕府時代の康正年間(15世紀)に開かれ、江戸時代の寛永期には人口20万から30万を数えるほど栄えたが、江戸時代の正保期から銀採掘が衰退していき、替わって温泉湯治が盛んになっていった。1689年に銀山が閉山した後に、かやぶき屋根の木造平屋や二階建ての旅館温泉宿が建てられて湯治場として賑わったが、1913年(大正2年)銀山川の大洪水により温泉街は壊滅した。
その後は温泉の湧出量が少なく、川水が進入し温度も低かったので利用客は伸びませんでした。
1925年ごろに「能登屋旅館」の本館が建てられ、現在、国の登録有形文化財に登録されています。建築された当時としては非常にモダンな三層四層の木造バルコニー建築でした。
1926年(昭和元年)に源泉のボーリングで高温多量の湯が湧出し、各旅館は一斉に洋風の3~4層木造構造に建て替えを行いました。橋や沿道の整備も行い、尾花沢より自動車で30分で到着できるようになりました。
<アクセス>
· 飛行機:山形空港よりバスで約75分。
· 鉄道:山形新幹線・大石田駅よりバスで約40分。
· 自動車:国道13号・尾花沢バイパスから国道347号(母袋街道)に入り、山形県道29号尾花沢関山線および山形県道188号銀山温泉線で至る。
東北中央自動車道の最寄りは尾花沢インターチェンジ。
● (13位) 熱海温泉 (あたみおんせん)
熱海温泉は、静岡県熱海市にある温泉で、日本の三大温泉の一つとも言われる。
その知名度に恥じない"歴史"と"湯量"を誇る温泉郷です。
<泉質・効能>
泉質は無色透明で匂いも香りもありません。しかし、保温効果の高さや美肌感は十分に体感できます。また、42度以上の高温泉がその約9割を占め、平均温度は約63度と、源泉総数が500を超える温泉場としては、全国屈指の高温泉リゾートです。
· 塩化物温泉 - ナトリウム・カルシウム 80%
· 塩化物・硫酸塩温泉 - ナトリウム・カルシウム 19%
· 硫酸塩温泉 - ナトリウム・カルシウム 1%
o 総湧出量毎分約16,600リットル
o 無色透明の源泉
o 総源泉数410本(伊豆山、網代を合わせて600本以上)
o 湧出温度98.2度の高温泉
塩化物泉の源泉が過半数を占めている。山沿いは硫酸塩泉の源泉が多い。古くは大半の源泉が硫酸塩泉であった。他県の中性の塩化物温泉と比較して、硫酸塩の成分が多く入っていることから弱アルカリ性となり、肌触りが滑らかなのが特徴。
(塩化物泉の効能)
· 浴用:単純温泉の適応症に加えて、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病
· 飲用:慢性消化器病、慢性便秘
(硫酸塩泉の効能)
· 浴用:単純温泉の適応症に加えて動脈硬化症、きりきず、やけど、慢性皮膚病
· 飲用:慢性胆嚢炎胆石症、慢性便秘、肥満症、糖尿病、痛風
<歴史>
熱海は、1500年以上の歴史を誇る温泉地。「熱海」という名称は、海底から温泉が湧き上がり、魚たちが焼け死ぬほど海が熱くなったことから生まれたと言われている。
熱海の温泉は1500年余の期間、安定した温泉を供給する泉脈をもっている
明治以降は文人墨客が多く訪れ、また多くの作品がこの地を舞台に描かれた。最も代表的な作品は、尾崎紅葉の『金色夜叉』であり、この作品によって熱海の名は全国的に知られることとなった。
<アクセス>
· 鉄道 : JR東海道新幹線またはJR東海道本線熱海駅下車すぐ。海岸沿いの中心部へは、伊豆東海バス運行の路線バスで約5分。また、JR伊東線来宮駅も有用。
· 自家用車:西湘バイパス石橋インターチェンジより国道135号経由。
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次回は、第4回「和倉温泉・黒川温泉」
(担当 G)
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