『全国温泉人気20湯』 第2回 玉造温泉・蔵王温泉 | 奈良の鹿たち

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『全国温泉人気20湯』 

第2回

          ● (18位) 玉造温泉(たまつくりおんせん)

          ● (17位) 蔵王温泉 (ざおうおんせん)

観光経済新聞社主催 「第37回(2023年度)にっぽんの温泉100選」

 

●(18位) 玉造温泉(たまつくりおんせん)

 

 

 

島根県松江市玉湯町玉造

松江市の西南約8km。三方を山に囲まれた温泉で、宍道湖に注ぐ玉湯川に沿って旅館が並んでいます。

<アクセス>

 · 鉄道:山陰本線玉造温泉駅下車(下車後、タクシーか旅館の送迎バスを利用)

 ·   一畑電車松江しんじ湖温泉駅・山陰本線松江駅から一畑バス玉造温泉行に乗車

 ·   山陰自動車道松江玉造インターチェンジから国道9号経由

 ·   出雲空港から出雲一畑交通・空港リムジンバス

 ·   広島駅新幹線口から中国JRバスが高速バス玉造温泉号を週末のみ運行

<歴史>

733年『出雲国風土記』では「一度入ると美しくなり、再び入ると万病が治る」と記されていて、“神の湯”として知られていました。

奈良時代開湯といわれる古湯で、少彦名命が発見したと伝えられています。平安時代に入ると京の都にまでその噂が広まり、清少納言作「枕草子」にも“玉造”の名前が登場しているほどでした。また江戸時代には松江藩藩主の静養の地となりました。

玉造という名の由来は、この地にある花仙山で良質の青瑪瑙が採掘できたために、この地の人々が玉造を生業としていたことに由来していると考えられます。三種の神器の一つ、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)も櫛明玉命(くしあかるだまのみこと)によってこの地で造られたと言われています。玉作湯神社にはその櫛明玉命を祀っており、多数の勾玉や管玉が社宝として保管されています。

<温泉街>

玉湯川に沿って旅館や食事処、土産物店などが立ち並び、味のある温泉街の風情を楽しめます。

<泉質・効能>

硫酸塩~塩化物泉 弱アルカリ性(ph7.4~8.5)で無色透明。源泉温度42度以上。

化粧品にも使われる潤い成分のメタけい酸が多く含まれ、基礎水分量を165%もUPさせるので高級化粧水レベルの温泉と評価されました。しっとりとした感じが長持ちし、肌にハリと潤いを与える作用があります。

アルカリ性温泉の性質は肌の古い角質を取り除くクレンジング作用があり、お肌すべすべ。

切り傷、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症にも効果があるといわれています。

 

 

 

 

●(17位) 蔵王温泉 (ざおうおんせん)

 

 

 

山形県山形市南東部。

蔵王連峰の西麓標高880mにある温泉。

<アクセス>

 <自動車>

 o  東北中央自動車道・山形上山ICから山形県道21号蔵王公園線。

 o  山形自動車道・山形蔵王ICから国道286号および山形県道53号山形永野線。

 <バス>

 o  JR東日本山形駅より山交バス蔵王温泉行に乗車、蔵王温泉バスターミナル下車

 o(冬季限定)仙台駅東口バスターミナルより山交バス仙台 - 山形蔵王線に乗車

<歴史>

蔵王温泉は、西暦110年開湯と言われ1900年の歴史を持ち、古くは高湯(たかゆ)と呼ばれました。伝説によると、西暦110年頃発見され、多賀由から転じて高湯と呼ばれるようになったといいます。蔵王温泉には古代から酢川温泉神社が祀られていました。

大正末年には旅館17軒で入浴客数は13万人に達しました。

1950年(昭和25年)、毎日新聞社主催の「新日本観光地百選」で山岳部門で1位となりました。この結果、蔵王連峰西麓にある南村山郡堀田村は村名を蔵王村に改称。同村内の高湯も蔵王温泉に改称されました。

山形市が1954年(昭和29年)に東沢村を編入合併すると蔵王の主峰が山形市となり、さらに1956年(昭和31年)に蔵王村も編入合併したため、当温泉は山形市の秘湯として名声を得ました。1960年代には高度経済成長が地方にも及ぶようになり、1962年(昭和37年)には蔵王エコーラインが開通し、1963年(昭和38年)には蔵王連峰が蔵王国定公園に指定され、1964年(昭和39年)には日本百名山の1つに蔵王山が選ばれるなど、蔵王エリアは観光地として注目を集めるようになりました。その後、高原保養地として施設拡充され、さらに山形蔵王温泉スキー場の大型化も行われ、東北地方を代表する山岳リゾートとなりました。また、バブル景気前後には道路や新幹線の開通が相次ぎ、遠隔地から当温泉へのアクセスが飛躍的に向上しました。

<温泉街>

国内有数のスキー場である蔵王温泉スキー場に隣接しており、数十件の旅館やホテルが建ち並んでいます。その数は、企業の保養所まで含めて120軒を越えています。

共同浴場は上湯、下湯、川原湯があります。春から秋にかけては、川沿いに「蔵王温泉大露天風呂」が作られ、蔵王温泉の名物となっています。

<泉質・効能>

蔵王温泉は豊富な湯量と強酸性の硫黄泉。

酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉。

5つの源泉群とそこから分かれる47の源泉があり、湯量は毎分約5,700ℓ、 1日約8,700t、それぞれの源泉温度やpHが少しずつ異なるがpH 1.6前後が多く、強酸性の泉質が特徴です。強酸性泉が古くから血行促進効果に加え、殺菌作用や皮膚を強くする作用があるとされています。また硫黄泉には、体内のムコ多糖タンパクを活性化させる働きがあり、体内水分量を増加させ、肌と血管を若返らせるとされています。
肌を白くする効能から「姫の湯」の異名も持ちます。

湯の成分が肌の脂分を洗い流すことから「石鹸いらずの湯」とも呼ばれます。
 

 

 

 

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次回は、第3回「伊香保温泉・奥飛騨温泉郷」

 

 

(担当 G)

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