『日本.米国.中国の国勢 2022』第7回(最終回)財政・金融・物価 | 奈良の鹿たち

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『日本.米国.中国の国勢 2022』

 第7回(最終回) 

<財政・物価・金融>

 

  

<財政>

財政で特筆すべきことは、日本の債務残高です。対GDP比で何と200%を超えています。額にして1200兆円以上。誰が見ても健全財政からほど遠い状態です。対GDP比では米国の2倍。世界一の借金大国です。今回の新型コロナ対策でさらに増えました。2020年10月時点で、対GDP比は266%になりました。この負の遺産は、少子高齢化もかかえた日本の足かせとなることは間違いありません。

 

日本に比べて中国は、債務残高対GDP比 50%、経常収支も安定的に黒字が続き、外貨準備高も日本の3倍近く。お金持ち中国は、新型コロナ対策、科学部門、対外政策、軍事費にでも潤沢な資金を投下することが出来ています。

        

 

 

<金融>

日本は、景気低迷の為、金利を上げることが出来ません。

 

中国は、今でも国による為替管理国です。

日本は、円安傾向が続き、国際的に経済的地位が下がっていると見ることができます。

 

中国の外貨準備高は、国際的な基軸通貨であり流動性の高い米国債などのドル建て資産が大半を占めています。

 

80%近くにまでキャッシュレスの進んだ中国。国民の間のマネー決済システムも、IT化は中国が最も進んでおり、消費経済が活発化している要因となっています。お祝い金までキャッシュレスでプレゼント。

現金しか信用できない日本。日本はいつまでも現金主義がはびこり、定期預金やたんす預金が社会の資金流通の妨げとなっています。

 

<物価>

   

中国は、高い経済成長の割には近年の物価は安定しており、経済成長と物価のバランスがとれた政策が功を奏しています。

それに比べて、日本は日銀の黒田総裁が2013年に「2%の物価安定目標」を掲げましたが、10年近く経った今でも達成できず、2014年ごろには物価は上がっても景気は停滞というスタグフレーションを経験しました。

 

 

 

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 『日本・米国・中国の国勢』全7回 完  

 

 

(担当E)

   

   「日本経済指標と米国経済指標」  http://www1.odn.ne.jp/keizai/

   「中国経済指標」                           http://www1.odn.ne.jp/china/

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