『古墳』第6回 柄鏡式古墳 | 奈良の鹿たち

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『古墳』

第6回

「柄鏡式古墳」

(えかがみしきこふん)

 

方後円墳のうち前方部が細くて長くなり、くびれ部幅と前方部幅が変わらないもので、前方部の高さは後円部よりもかなり低いものをいいます。

北は東北から南は九州南部まで全国に存在します。

柄鏡式前方後円墳は、撥型(ばちがた)前方後円墳の以前の古墳時代前期に作られたもので、前方部が単純な長方形だったものが、中期以降だんだん三味線の撥型(ばちがた)に広がっていったと考えられています。

前方後円墳との区別が微妙なものもあります。(箸墓古墳は撥型であるが、メスリ山古墳よりも古い)

   

 

メスリ山古墳(奈良県桜井市)

墳丘長224m(250mとする説もある)。全国で14位の大きさの古墳。

築造:4世紀初頭。

後円部は三段築成で径128m・高さ19m。

(外山)桜井茶臼山古墳(とび・さくらいちゃうすやまこふん)(奈良県桜井市)

築造:3世紀後半~4世紀代。

全長207m、後円部径110m・高21m、前方部幅61m・高13m。

前方部二段・後円部三段構築。

被葬者:2023年11月、奈良県立橿原考古学研究所は、国内最多の103面以上の銅鏡破片が見つかり、桜井茶臼山古墳の被葬者は「他の古墳の追随を許さない隔絶した地位にあった人物」であり、「3世紀末の奈良盆地には邪馬台国とは比較にならない圧倒的な王権が存在したことが明らかになった」と発表した

かめ塚古墳(宮城県岩沼市)

東北地方の柄鏡形古墳。

築造:古墳時代中期(5世紀代)。

墳長39.5m、後円部径16.3m、前方部幅10.3m、高さは後円部が2.45m、前方部が2.05m。

川南古墳群(かわみなみこふんぐん)39号墳(大塚)(宮崎県川南町)

九州南部の柄鏡形古墳。

築造:6世紀半ば~後半

墳長は113m、後円部径は64mで、段築は三段築成

周濠が3方にめぐり、全長は126m

西都原古墳群(さいとばらこふんぐん)46号墳(宮崎県西都市)

前方後円墳とも見られる。

築造:4世紀末~5世紀初頭
墳長83.6m、後円部幅 49.8m・後円部高 7.6~7.8m、前方部幅36.4m・前方部高 55.5m、

くびれ部幅19.0m

 

 

 

 

   

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次回は 第7回「双方中円墳」

 

 

(担当 H)

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