『北前船』第9回
「北前船」で栄えた湊町②
東北
東北での「北前船」で栄えた湊町は、青森県の田名部・十三湊・深浦、秋田県の能代・土崎、山形県の酒田、新潟県の新潟・出雲崎・柏崎・直江津が代表的な寄港地でした。
天領や藩の米を大坂に積出す湊が繁栄しました。
青森や秋田の木材・鉱物、山形の紅花、新潟の鋳物などは上方での需要が大きかった商品でした。
(青森)
●大畑:津軽海峡に面した湊町。厚岸への航路。ヒバ材の大集積地。
●大間(おおま ):箱館に最も近い東北の湊。
●佐井:下北半島西岸で最も栄えた湊町。ヒバ材の積出港。多くの豪商が軒を並べた。
●田名部(たなぶ ):盛岡藩の代官所。北前船の積み荷の集配地。
●野辺地(のへじ):尾去沢鉱山の銅の積出港。大豆・鰯の積出港。祇園まつり。
●蟹田(かにた):津軽半島東側で青森までで千石船が入港できた唯一の湊。ヒバ材の積出港。
●三厩(みんまや ):明治中頃までに千隻の来港。地元昆布の生産積出港。
●十三湊(とさみなと ):多くの船絵馬や石仏が残っている。弘前藩の米を鯵ヶ沢まで運ぶ積出港。
●鯵ヶ沢(あじがさわ ):弘前藩の米を大坂への積出港。
●深浦:津軽第一の湊。絶好の避難港。弘前藩町奉行所があった。
(秋田)
●能代(のしろ):秋田杉の積出港。9軒の廻船問屋。阿仁の銅の積出港。
●北浦(きたうら):秋田最大の北前船主 田沼慶吉。
●土崎(つちざき):田藩の玄関湊。秋田杉・秋田藩米の大坂への積出港。年間六百艘の入港。
(山形)
●酒田(さかた):天領の蔵米の搬出港。河村瑞賢の西廻り航路の起点。「西の堺、東の酒田」
●飛島(とびしま):風待ち汐待ち湊。
(佐渡)
●小木(おぎ):北国で最大の造船業。天領米の積替え港。船箪笥の生産地。風待ち湊。
●宿根木(しゅくねぎ):北前船船主や船大工の集落。三角家(舟形の家)佐渡金山の物資の運搬。
(新潟)
●瀬波(せなみ ):蝦夷との取引のある北前船主。村上藩の重要港。
●新潟:天領米・藩米の集積港。各藩への物資の陸揚げ港。河村瑞賢の西廻り航路指定寄港地。
●寺泊(てらどまり ):白山媛神社の52枚の船絵馬。
●直江津:信州への窓口港(鉄・塩)。
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(担当 H)
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