いきなりですが、いやもう今回の大河ドラマは「恋愛もの」というジャンルでよいんじゃない?
と思えてきました
こんなシーンを見せられてしまったら、もう「愛の逃避行」なのかと思ってしまう(韓流ドラマ「愛の逃避行」は5回目くらいでギブアップしちゃったけど…)
こんなシーンも…見つめあう2人に見えるわ(そんな状況でもないんだけど)
「平安のF4」は脱いだし…(行成以外)
倫子の女子会では、若い殿方の話題で盛り上がってるし…
今回の直秀のセリフは、「邪魔しちゃった?」だし…
こんな顔で…
直秀の顔はさておき
まひろ、道長、直秀の三角関係、F4の動向、そして道長と倫子さまの今後から目が離せない展開になってきました!
平安時代のラブコメ、青春群像劇として楽しいドラマですが、
まひろがひどい失恋をするなんてことがありませんように!
まひろが物語を書く伏線?
今回、まひろは散楽の脚本を書きました
文壇デビューという感じでしょうか?
(そんな記録はないと思いますが)
モノを書くのが元から好きだったとはいえ、散楽の脚本を書く動機が、
苦しい恋心を忘れるためというのが妙にリアルでした
↓まひろ「私は 道長様から遠ざからねばならない。そのためには何かをしなければ…」
道長に対する恋心を抑えるために書いたお話というのが、思いを寄せる道長様の家、すなわち右大臣家を風刺する内容でした(すごいな)
↓笑える話を考えたというまひろ
今回のタイトルにある、「おかしきこと」というのが、この「笑える話」のようです
話の内容は、
猿の顔をした右大臣家の一族が、神のふりをしたキツネにだまされる話
神の顔をしたキツネは、猿の顔をした右大臣家に、福が欲しければぐるぐるまわれという
↓直秀のキツネ(何だこの模様は?)が、猿に回れとあおっているところ
「福をください」という、猿顔の右大臣家
「もっと大きく、もっと見事に」回れとあおる、キツネの神の直秀(すごい顔)
キツネは、福の代わりに馬糞を与え、頭上に挙げるように命令する
↓「ウンが上がるぞ(汚いダジャレ)」(すごい顔)
ウンを頭上に挙げて喜ぶ、猿顔の右大臣家
笑う観客
ウンが上がるという汚いダジャレのこの話、どこかの説話集の類からの引用なんでしょうか?
そうでなければ、内容が下品で、
源氏物語執筆への伏線となりえるのか、少し違和感を感じました
「おかしきもの」
それからもう一つ、
今回のタイトルにもなった「おかしき(をかしき)もの」なんですが…
私は(あくまでも個人的な意見)、この時代の2人の才女による文芸作品は、
紫式部の『源氏物語』が「もののあはれ」
清少納言の『枕草子』が「をかし(おかし)」
をそれぞれ特徴とする…と思っているのですが(というか、そう習ったし、そう教えた)
そうであるならば、表題にもなった「おかしきもの」は、清少納言のウイカさんにとっておいてあげてもよかったんじゃないの~?
…なーんて思ってしまいました
(参考↓)
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「おかし」の意味・わかりやすい解説
(一部抜粋)
「『源氏物語』が「あはれ」中心であるのに対し,『枕草子』は「をかし」を中心とし…」
おかしとは? 意味や使い方 - コトバンク (kotobank.jp)
ま、そんなことはどっちでもいいのかな?
今回、鮮やかに描かれてるなーと思ったのは、
義懐の嫌われっぷりでしたね
義懐キライ包囲網!?
今回、立て続けに義懐が嫌われている描写があり、
「義懐キライ包囲網」がじわじわと広がっている感があり、面白かったですね
嫌われる義懐
義懐をキライな人
①藤原為時
花山天皇から、指摘されています
↓花山天皇「お前 義懐が嫌いだろ」(図星)
慌てる為時「そのようなことは ございませぬが…」
花山天皇「信用できるのはお前(為時)とあいつ(義懐)しかいないのだから」(孤独)
花山天皇「ほかの者は皆 右大臣につながっておる」
そんなこと言われても、為時こそが右大臣の間者なのにねえ
花山天皇「(お前は)やっぱり 義懐が嫌いなんだ…」
あーあ、すねちゃった
「忯子に会いたいな…」
義懐をキライな人
②陣定の公卿たち
議題は、忯子に「皇后」の称号を贈るかどうか
花山天皇の願いです
ここで義懐が強めに賛成の意見を述べるのに対し、
他の公卿たちは「先例がない」ことを根拠に難色を示しました
反対する公卿たち(かわいい)
↓ひとり、強硬に押し通そうとする義懐
↓皇后、中宮について
あら?右大臣は賛成してますね
義懐をキライな人
③藤原実資
実資は、花山天皇が「義懐ごときを重用」したことに対し、激おこぷんぷん丸
↓実資「あいつ(義懐)は 去年 蔵人頭になったばかりだぞ!!」
それなのに、義懐はさらにスピード出世して参議になったのが気に入らないのです
実資くんは、前の円融帝の時からずっと蔵人頭だったのに、
あとから来た義懐が自分を抜かして参議になるのが許せーーん!(激おこ)
実資「参議の枠はいっぱいだったのだぞ」(プンスカ)
花山天皇は参議の枠を無理やり増やして、そこに義懐をねじ込んだわけです
そんな人事は、許せーーーーん!というわけです
怒りの矛先は、花山天皇だけでなく、右大臣にも!!
「この除目に 異を唱えなかった右大臣様もおかしいぞぉぉぉぉ!!!!」
(↓おこった顔がおもしろい)
実資「日記には書かぬ!」(ぷんぷん)
↓藤原道兼「義懐ごときが 兄上を飛び越えて参議になるなど 腹立たしいことにございます」(実資と同じこと言ってますね)
道隆「気にしておらぬ」(どうせすぐ次の天皇になることを見越している、さすがの道隆)
義懐をキライな人
⑤藤原斉信
F4の仲間に本心を吐露しています
斉信「(妹忯子が亡くなってしまったのは)あんな帝のところに入内したからだ」
「父も俺も不承知だったのに 義懐がしつこく屋敷に来て」
義懐のしつこさに根負けして、妹の結婚を許してしまったことを後悔しています
↓義懐は、花山天皇の外叔父であるとともに
斉信・忯子の義理のきょうだいでした
義懐は花山天皇の信頼を得て、急速に力をつけましたが、
周囲にはずいぶんと嫌われましたね
実際、義懐の革新的な政策をめぐり、関白藤原頼忠、右大臣兼家と三つ巴の対立状態となったようです(詳細は、以前の記事をお読みください)
愛の逃避行?と邪魔する直秀
ラブコメ路線確定と思わせた展開でしたね
はじめは、道長がまひろに「振られた!」ところから始まる(振られたってことは、好きだったということだよね)
まひろの脚本による散楽がけしからんということで、
道長の家の者が乱入してきたところに、検非違使まで出動し、現場は大混乱
颯爽とまひろを助け出す道長
胸キュンシーンを狙ったか
ふと手をみると…
道長がまひろの手首をしっかり掴んでいた…(はい、みなさん、ここが今回のクライマックスですよ⁉︎)
まひろの弁解が始まった
「みんなに笑ってほしかっただけなのに…」
だよねー
みんな(って誰よ)に笑ってほしいために、思いを寄せる人を笑い者にするのは、
後に源氏物語を書く人としてどうなんでしょう?
デリカシーが足りないように思いますけど、
恋心を断ち切るために、その相手をけなすという手段をとったということでしょうかね?
それはそれで、ドロドロしてますね
冒頭にも出した見つめあうシーン…だけど、たぶん道長は怒ってるよね
そこへ登場した直秀「邪魔しちゃった?」(その顔で言うなって)
Let’s 打毬!(by F4)
今回のF4の活躍は、打毬の試合でしたね
お誘いの手紙も女子に送られています(今なら、合コン(←死語?)の誘いか?)
このお手紙をよく見てみたところ、次のようなことがわかりました
送り主は「斉信」
宛先は「左相府殿」(=左大臣、つまり源雅信宛)
時間は「成月」(←よくわからん)の未刻(午後2時の前後2時間ごろ)
場所は「一条賀茂河原」
「打毬」を開催するお知らせです
メンバーは
「右兵衛権佐(うひょうえごんのすけ)道長」
「左近衛権中将公任」等
この人たちは殊に打毬が好きなので、ご息女(倫子さま)に来てくださるようにお願いしますと、源雅信に宛てて書いたお誘いの手紙のようです
送り主の斉信ももちろんメンバーでしょう
つまり、打毬のメンバーは、「道長、公任、斉信」の3人が確定していたようですね
行成は腹痛か何かで不参加でしたが、最初から気が進まなかったのかもしれませんね
当日まで待ったけどやはり来ないので、直秀が参加したということかもね
誘われた方の女子たちの喜びようといったら…
「若い殿方を間近に見ることなんて めったにありませんもの」
「本当ですわね。胸が高鳴りますわ、今から
あけすけトークに、こっちが恥ずかしい思いですわ
競技会場の観覧席は、運動会のPTA席みたいな簡易式テントでした
簡素すぎるテントですが、まあ寝殿造そのものもあけすけなので、こんなもんですかね
扇でお顔をかくしながら、しっかりイケメンのプレーを見ている倫子ちゃん
↓直面で堂々と試合を見るききょうと、
ドキドキして道長を正視できないまひろ(ネコを撫でてるから下を向いてるのって言いそう)
女性がみな扇で顔を隠すべきなのかどうかよくわかりませんが、
現代で言うならばマスクする派としない派みたいなものかと思ってしまいました
(私は化粧がめんどくさい時は、マスク断然する派です←いらない情報)
チームF4(女子の手前、負けるわけにはいかないぞ)
でまあ、ポロみたいな試合(ポロがどんなものなのか知らないんだけどね)が展開されるわけですが、ネコの小麻呂ちゃんがかわいいよ
小麻呂が逃げた!
小麻呂がまひろの手をすり抜けて、どこかへ行ってしまいました
↓小麻呂はこんなところに!
↓あー、また逃げちゃった!(良い演技)
小麻呂を追いかけて、こんなところにきてしまたまひろ
「雨夜の品定め」アゲイン
F4による、女性の品評会のシーンは第三回あたりに出てきましたが、
今回はもっとえげつない内容となって出てきます
打毬の試合後、雨に打たれながら部室みたいな部屋に戻るF4と直秀
ここで、あけすけな女子に関する談義が繰り広げられました
・生意気なききょうが、斉信のお気に入りであること
・そのききょうは、既婚であること
そして、(斉信の下心をごまかすために)ダミーで呼んだまひろについて
公任「あれは 地味でつまらぬな」
斉信「ああ、あれはないな」
というヒドイ評価をしているところを、まひろは聞いてしまう↓
さらにひどいトークが続き
「あれは 身分が低いからダメ」
身分が低いのがダメな理由を語り始めます
↓公任「大事なのは 恋とか愛とかじゃないんだ」
「いいところの姫の婿に入って 女子を作って 入内させて」(なぜ脱ぎながら言うのだ?)
「家の繁栄を守り 次の代につなぐ」
(大事なこと言っているのに、脱いでいて内容が入ってこない)
斉信、公任はこんなひどい発言をしていますが、実際はそれほど繁栄したわけではなく、
「家の繁栄」を守った典型は
天皇家に娘を入内させ、外戚として繁栄した道長の藤原摂関家です
結婚後も娘の実家に夫が婿入りする形をとったのが、当時の婚姻形態でした
つまり、将来の天皇と国母(天皇のお母さん)になる人が自分の家に住んでいるわけで、外祖父は口出し放題です
このような理想的な関係を強固にするために、藤原摂関家は「文春砲」クラスの大乱倫で次々と「政略結婚」を積み重ね、その結果絶大な権力を手にいれたのです
ドラマでは、この時道長は口を利かず、賛成とも反対とも言っていませんが、
まひろは悟ったのでしょう
小麻呂を探すことも忘れ、ずぶぬれになりながら家へ帰ったのでした
小麻呂よ、いずこ?
小麻呂は、倫子お姫様ご寵愛のネコちゃんですから、
野良で暮らす能力は限りなくゼロに近いと思われます
どこに行ったの?心配だ
風邪ひくよ、まひろちゃん
ずぶぬれになって帰宅したまひろですが、
先ほどの男子トークの内容にショックを受けて、勝手に失恋モードに入っています
↓今まで後生大事にとっておいた、道長からのラブレターに点火
燃える手紙、まひろの顔が怖い…
気になるのは、さっきあれだけずぶ濡れになった服をまだ着ていると思われるところ…
まさか、一着しか持ってなかったわけじゃなかろうし、
着替えないと風邪ひくよ、まひろちゃん
次回予告では、
倫子ちゃんが「道長さま~」って叫んでいたように思いますので、
まひろと道長の間にはこれ以上の恋愛感情は芽生えず、
「同士」のようなさわやかな関係性に昇華することを期待します