平安のイケメン、藤原伊周さま | 奈良大好き主婦日記☕

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鎌倉在住
奈良や仏像が好きで子育て終了と共に学び直し大学院博士課程修了、研究員になりました。
テーマは平安後期仏教美術。

明日香村、山の辺の道等万葉集の故地が好きです。
ライブドアにも書いていました(はなこの仏像大好きブログ)http://naranouchi.blog.jp


平安時代を偲ぶ平安神宮

 
 
 
 
私は個別指導塾で講師をしています
 
講師の左右に生徒さんが座って、交互に教えるスタイルです
(個別指導塾にありがちなことで、担当科目や学年は、すっかり決定した後に講師に知らされるので大変なんですショボーン)
 
 
ある曜日の一コマでは、高3の女子高生二人の古典を教えています
二人とも大学受験を控えた子たちです
 
来週の期末試験の結果如何で指定校推薦の内申点にまで達するかどうか決まるため、今がまさに正念場です
(年配の方には違和感があるかもしれませんが、今の大学受験は、指定校推薦やAO入試などで早めに進学先を決定する生徒がかなりの割合に上がっています)
 
 
その正念場の二人、違う学校の生徒さんなのです
…神奈川県は今は学区制が廃止されていますが、どちらの子も「旧学区」で言うところのトップクラスの高校の生徒さんです
だから、一口に「古典の試験対策」といっても、教科書が違うし、試験範囲も当然違うし、どちらにもキチンとした内容を教えなければならない…えー?(当然の話ですが、ぐったり…)
 
私の左に座る子は、枕草子が試験範囲
そして右に座る子は、源氏物語が試験範囲
(どっちかに揃えてくれ〜!)
 
同じ平安時代の女流文学なのにまるで違う試験範囲なので、…私は事前準備の時間まで入れると、時給は一体いくらになるのかしら?なんて思ったりする…(ブラックだわ…)
 
 
それにしても、源氏物語も枕草子もその内容は、大人になってから見ると断然面白いのです
(定期試験対策のための品詞分解とか古典敬語とかは死にそうになるけど…)
 
 
 
で、生徒さんと話がはずんだのが…中世イケメン談義ですニコニコ
清少納言の枕草子からの話です
 
清少納言
 
清少納言はご存知のとおり、一条天皇の中宮定子にお仕えしていました
 
その頃、中宮定子はまだティーンエイジ
これに対して、清少納言は結構なババで、27歳くらいだったようです
今でいえば、「アラフォーおばさん」くらいの感じでしょうか?
しかもバツ2の子持ちです
 
一方、中宮定子にはお兄さんがいました
それが、枕草子の中に時々イケメンとして登場する藤原伊周(これちか)さまラブラブです
 
今回、塾の授業で盛り上がったのがこの伊周さまにまつわるお話
「大納言殿参り給ひて」
です
(原文は最後に貼りますので、古典の勉強したい方はどーぞ)
この「 大納言殿」がイケメン伊周(これちか)さまです
 
この方、清少納言によれば「なかなか頭の良いイケメンラブ」らしいのです!
…ということで、ワクワクして検索すると…
 
↓こんな姿の方がヒットしました…びっくり
(伊周についての細かい情報も↑こちらのwikiをご覧ください←ザ 手抜き)
 
ええっ?∑(-x-;)?
イケメン?どこに?
 
どれどれ、拡大してみましょう!

ヽ(`Д´)ノ炎ムカムカ
 
この人の、一体どこがイケメンなのだっ!?
清少納言よ、ウソをつくな!
 
…私が検索してwikiからとった限りでは、伊周さんはビミョーな感じで、べつに

素敵でもなんでもないおっさん
 
のようですよ!(猛抗議プンプン)
 
 
でも、枕草子に出てくるカレは、
イッケメン!に描かれているんですよ…
 
清少納言はひょっとすると、ど近眼メガネだったかもしれません
…もちろん平安時代のイケメンと現代のイケメンに相当な違いがあるのはわかっちゃいますが…
 
 
そこで、伊周さまご本人の名誉のためにもそのイケッぷりな描写を枕草子の「大納言殿参り給ひて」で見てみたいと思います
(伊周さまは枕草子の「大納言殿参り給ひて」以外にも登場しますが、とりあえずこの話でみてみますね…ただし、「はなこ超飛ばし訳」(アテにならない)でいきますので、ご了承を…!)
(このブログ記事では、話の後半がメインなので、前半すっ飛ばして良いです)
 
↓↓
(前半)
伊周さまラブラブが宮中にいらっしゃって、漢籍などを帝(一条天皇、定子の旦那サマ)にお教えしていたら、夜がとても更けてしまったので星空、女房たちが一人二人と消えて屏風や几帳の後ろに隠れて寝てしまったのzzz
それで、私(清少納言)だけ眠たいのをガマンしていたら、「午前2時半」の時の知らせが来たので「夜が明けちゃったわ」と独り言を言ってみたの
 
そしたら、伊周さまラブラブがそれを聞いて
「おまえ、今さら、寝るなよ」(←キャーラブラブ、言い方〜ルンルン
なんておっしゃって、
伊周さまご自身は、もう寝ないことに決めていらっしゃるみたいなの…
私は
「あちゃー、なんであんなこと言っちゃったかなぁ?🤭」
なんて思ったけど、周りに誰かいたらごまかして横になれるのに、誰もいないからムリだーショック
 
帝は柱に寄りかかって少しうとうとお眠りになっていて、それを見て笑っても起きないくらい…そこに童女が隠しておいたニワトリ鳥(あの子ったら朝になったら里に持っていこうとしたみたい)を、どういうわけか犬犬が見つけて追いかけたので、廊下の庇の上にニワトリが逃げちゃって、大騒ぎドンッ
 
帝も
「あのニワトリ、どうしたんだ?」
なんてお聞きになるけど、伊周さま流れ星ったら
(いつものように漢籍の知識があって)
「声、明王の眠りを驚かす」
なんて高らかにおっしゃって、
さすがだわ〜!キラキラステキ過ぎるわ〜!グリーンハーツ
その声でみんなも起きちゃったわ。
帝も伊周さまのこのご発言にすっかりお喜びで、やっぱ宮仕えってステキな世界!
 
(ここから後半)
次の夜、(またステキなことがありましたラブラブ)
今度は中宮さまが夜に帝の御殿にいらっしゃったので、私も着いて行ったんだけど、夜中に私だけ局に帰ろうと思って、廊下に出て召使いを呼んでいたら
伊周さまが来ておねがい
「おまえ、局に戻るのか?
じゃあ、オレが送ろう」ラブラブラブ
(キャーキャーキャーキャーラブラブ)
なんておっしゃっるから、
私慌てちゃって、
裳や唐衣は屏風にさっとかけて、出ると外は
 
お月さまが明るくて、
そのせいで伊周さまの直衣が真っ白で(ステキ!)
指貫を長〜く踏みしだいて、
私の袖を取って
「おまえ、転ぶなよ、あぶないじゃないか」(鼻血ブー)ラブラブラブ
(注意、だいぶ私の妄想的意訳入ってます)
 
と言って、お連れくださった道々で、
(またまた漢籍の知識が出たみたいで)
「遊子、なほ残りの月に行く」
なーんてお歌いになるの!ステキだわ〜〜!ニヤリ(うっとり)
 
それでね、伊周さまったら、
「おまえ、これしきのことで、オレを褒めるのかい?」
なーんておっしゃって、

白い歯を見せて、にっこりお笑いになるけど(鼻血ブー)、ステキなんだからしょーがないじゃない!
 
 
これで、この段、終わりです口笛
 
 
 
 
 
どうでしたか?
 
私は、この話がまるでトレンディドラマ(←死語)みたいだと思いました
 
・月の光に衣装が白く光るとか、
・袖をとって転ぶなよ、とか、
・にっこり笑うとか…
そのあたりのシーンがBGM付きで眼に浮かんでしまいます…ヽ(゜▽、゜)ノ
 
 
上差しそこで、ドラマ化するにあたり(するのか?)、
配役を先回りして(?)考えてみました≧(´▽`)≦
 
トレンディドラマ(←だから死語)といえばやはりこんな配役でしょうか…?
 
藤原伊周…キムタク
清少納言…竹内結子
 
んで、
キムタク扮する伊周が
夜、御殿からで一人で退出しようとする
清少納言の竹内結子の袖を掴み
 
「ちょ、待てよ」
(この写真は…こちらです↓
 
すみません…このキムタクの「ちょ、待てよ」が使いたくてここまで頑張りました🙇‍♀️🙇‍♀️
 
 
 
 
でもさ、(死語の世界の言葉)トレンディドラマって、今の高校生からみたらすでに古典なんですよねあせるあせる
 
だから、こんな風に(トレンディ)ドラマ化しても、彼らにはイマイチぴんとこないだろうと思います
 
…で、生徒さんに聞いてみました
 
「今、流行りのキラキラしたイケメンって誰?キラキラキラキラ
 
そしたらすかさず、源氏物語の試験勉強をしているもう一人の生徒さんが、口を挟み(←おい!自分の勉強しなさい)
 
「うーん、今ならキンプリの平野くんかな?」
 
注意はい、そこの「キンプリ」を知らない、おじさん、おばさん達!
 
キンプリとは最近デビューしたジャニーズのグループKING & PRINCEの略称ですよ!
詳しくは、ここを見てね↓
 
 
↓で、こちらが、キンプリの平野くん(まぁ〜イケメンだわ〜)
↑拾い画ですが、いい写真見つけた!
 
彼が今をときめくキラッキラのイケメンなんだそうですキラキラ
 
現代の伊周さまです
 
 
 
私は、個人的には、福士蒼汰さんが平安貴族っぽいかと思ったのですが…
どうでしょう?
こちらも、イケメンです
 
このお二人のうちどちらかに、さっきのシーンの伊周さまを演じてもらいましょうか?
 
どちらがいいですか?
 
それから、「清少納言役」にぴったりの、今流行りの女優さんはどなたにしましょう?(女子高生に聞くのを忘れました)
 
こちらはよくわからないので今後の検討事項としたいと思います(「半分、青い」の楡野鈴愛ちゃんとかどうだろうか?)
 
 
で、
お祝いドラマ化(ノ´▽`)ノ
 
おめでとう!(なんだそれ)
 
 
 
 
え、でもさ…
 
ちょっと待った〜〜っ!ヽ(゚◇゚ )ノ
 
 
今、これを書きながら思いつきましたけど、上の写真の二人のイケメンは
 
 
藤原伊周さまのドラマなんかじゃなくて、
 
むしろ、
 
 
「光源氏」をやってもらう方がずっと適役なんじゃない!?
 
なぜ、そこに気づかないでこんな記事を書いていたのかしら!ゲッソリ
 
やっぱ、ドラマ化するなら、源氏物語だよね
 
(清少納言さん、そして伊周さま、ごめんなさい!)
 
 
ところで、源氏物語をドラマ化するとしたら、
紫の上は誰が適役かしら?
 
なんなら…私がやろうかな?(だまれ!←冗談だよ)
 
 
 
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king&prince デビュー曲
 
なんだか、忙しい記事になりました…
 
 
まじかるクラウン乙女のトキメキゆめみる宝石ふんわり風船星
 
『枕草子』「大納言殿参り給ひて」原文
 
大納言殿参りたまひて、書のことなど奏したまふに、例の、夜いたく更けぬれば、御前なる人々、一人二人づつ失せて、御屏 風・御几帳の後ろなどに、皆隠れ臥しぬれば、ただ一人、眠たきを念じて候ふに、「丑四つ。」と奏すなり。「明けはべりぬなり。」と独りごつを、大納言殿、「いまさらに、な大殿籠りおはしましそ。」とて、寝べきものとも思いたらぬを、うたて、何しにさ申しつらむと思へど、また人のあらばこそは紛れも臥さめ。上の御前の、柱に寄りかからせたまひて、少し眠らせたまふを、「かれ、見たてまつらせたまへ。今は明けぬるに、かう大殿籠るべきかは。」と申させたまへば、「げに。」など、宮の御前にも笑ひきこえさせたまふも知らせたまはぬほどに、長女が童の、鶏を捕らへ持て来て、「朝に里へ持て行かむ。」と言ひて隠しおきたりける、いかがしけむ、犬見つけて追ひければ、廊の間木に逃げ入りて、恐ろしう鳴きののしるに、皆人起きなどしぬなり。上もうちおどろかせたまひて、「いかでありつる鶏ぞ。」など尋ねさせたまふに、大納言殿の、「声明王の眠りをおどろかす。」といふ言を、高ううち出たしたまへる、めでたうをかしきに、ただ人の眠たかりつる目もいと大きになりぬ。「いみじき折の言かな。」と、上も宮も興ぜさせたまふ。なほ、かかることこそめでたけれ。 

またの夜は、夜の御殿に参らせ給ひぬ。夜中ばかりに、廊に出でて人呼べば、「下るるか。いで送らむ。」とのたまへば、裳、唐衣は屏風にうち掛けて行くに、月のいみじう明かく、御直衣のいと白う見ゆるに、指貫を長う踏みしだきて、袖をひかへて「倒るな。」と言ひて、おはするままに、「遊子、なは残りの月に行く」と誦し給へる、またいみじうめでたし。「かやうのことめで給ふ。」とては笑ひ給へど、いかでか、なほをかしきものをば。

 

 
 


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