五条通りから南の高瀬川両岸には、遊郭の跡が続いていました…
この一帯の遊郭は五条楽園と呼ばれていたそうです
2010年に一斉摘発されるまでは現役の遊郭として栄えていた(?)エリアのようです
周囲を京都の観光地に取り囲まれながら、一般的にはあまり振り返られることのないこの一帯の昔に思いを馳せてみました
今でも遊郭の雰囲気を残す街並みは、
なぜかとても魅力的で、かつ、物悲しいのでした
👒👒👒
私は京都市内では、「なるべく同じ通りは通らないで歩く」ように心がけています…何しろ京都市内は碁盤の目状の区画なのでわかりやすいし、どの通りも、特に細い通りほど、面白い展開が待っていることが多いので、実にキョロキョロしながら歩いてしまいます(o^^o)
ある日のことでした
五条大橋のあたりからふらふらと散策していると、そのあたりが少し変わった雰囲気の漂う街並みであることにきづいたのです
むむむ?この雰囲気はなんだろう?
とキョロキョロしてみたところ、どうやら
「遊郭跡」のような感じなのです
そこで、後日、検索してみたところ、
BINGO(*^-^)b
でございました…
このエリアは、つい最近まで遊郭として機能していた
五条楽園
というエリアだったです
(営業していたら、私など近づけないエリアだったと思うので、廃業していてよかったのかどうか…)
少し間が空きましたが、今朝、改めて探検してみました
鴨川にかかる五条大橋と七条大橋の間に
正面橋という橋がありました
この橋です
向こう側、豊国神社、京都国立博物館方面です
まちなかです
南無阿弥陀と書いてあります
正面橋の南と北、鴨川の西あたりが五条楽園のあった場所のようです
wikiから一部引用します
↓↓↓
もともとは五条橋下(五条新地)、六条新地、七条新地という隣接する複数の遊廓であったが、これらが大正時代に合併し、長らく七条新地の名で親しまれた。かつてより芸妓と娼妓が混在する花街であり、戦後はいわゆる赤線となり、営業を続けていた。
1958年(昭和33年)の売春防止法施行後、五条楽園と名を変えた。当時はお茶屋84軒、置屋16軒、旅館15軒、バー・スタンド19軒で芸妓100人程度を擁していたという[1]。
現状は、五条楽園歌舞練場を中心に、一般民家に混ざってお茶屋15軒、置屋4軒が残っている程度である[2]。大正から昭和初期に建築された、独特な唐破風屋根が映える京町家も現存する。」
…で、私は遊郭の建築様式も何にも詳しくないですが、とにかく趣のあるこの一角の雰囲気をご覧ください
正面橋の近くからランダムに貼ります(どこをどう歩いたか、まるで迷路のようでよく思い出せません)
建物の下がタイル張りとか、窓枠がちょっと洒落ているとか、こういう造りは「それ」らしいのです
この建物もそうかなぁ
お風呂屋さんの外壁の下の部分も鉄平石…ここ営業してるのかな?
そして、五条通りに近いあたりには、
家の壁に張り付いた鳥居があり、
このあたり、もっと昔の平安時代には
河原院と呼ばれる邸宅があったようです
↓河原院の説明板
光源氏のモデルともなった平安時代のイケメン貴族
源融(みなもととおる)
説明板右半分を拡大してみると↓
イケメン貴族源融は、ここと、宇治平等院の近くに、別荘を持っていたそうです
では、源融がどんなイケメンだったのかといえば(脱線してないかい?)
↓嵯峨清涼寺阿弥陀如来像
しみじみとしたイケメンですから、公開期間には是非お会いになってくださいね
イケメンの邸宅内には鴨川の水をひき、楼閣などもつくっていたそうで、いかにも平安好みの雅なお宅だったということでしょう
高瀬川は、もっと後の秀吉の時代あたりに引かれたそうです
wikiより
↓↓
高瀬川(たかせがわ)は、江戸時代初期(1611年)に角倉了以・素庵父子によって、京都の中心部と伏見を結ぶために物流用に開削された運河である[1]。 開削から大正9年(1920年)までの約300年間京都・伏見間の水運に用いられた。名称はこの水運に用いる「高瀬舟」にちなんでいる[2]。
高瀬川の水の流れは清潔で、紅葉しかけの葉がきれいでした
この場所に、
平安時代には源融が「この世の浄土」のような景観を作り、
その後いつの頃からか遊郭が立ち並び、違った意味ですが、再び「この世の浄土のような景観」となった、ということでしょうか?
ひそかに追記
後日、京都在住の人や、京都通の人に、この五条楽園のことについて、あれこれお聞きしました
私のような、京都に詳しくない人がフラフラするような場所ではなさそうでした
あの独特の空気感は、そんな意味だったのか…と腑に落ちた次第です
現在は特に身の危険は感じませんでしたが、
京都も奈良も、千年を超える歴史のある土地柄、
やはり他所者、とくに関東人は、よく回りをみて、観光マップに書かれていない場所には注意を払って行ったほうが良さそうです
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