2023.10.11[記]





2023.01.30[記]





 

塩沼亮潤大阿闍梨は、1999年、奈良県吉野の大峰山で、往復48キロ、高低差1300m以上の山道を1日16時間かけて、1000日間歩き続ける修行「大峰千日回峰行」を成し遂げました。大峰山1300年の歴史で達成したのはたったの2人。修行期間は年間4ヵ月間、足掛け9年に及びます。さらにその翌年、9日間飲まず・食べず・寝ず・横にならずという「四無行」も行い、大阿闍梨の称号を得ました。

 

大峯奥駈道

金峯山寺などがある奈良吉野山と熊野三山を結ぶ。

修験道の開祖役行者が8世紀初頭に開いた。

今日、一般的に大峰山(大峯山)といえば山上ヶ岳を指すが、大峯奥駈道でいう「大峯」とは、吉野から山上ヶ岳を経てさらに奥の山々最終的には熊野三山に至る大峰山脈を縦走する修行の道全体を指している。

吉野から熊野まで75の靡(なびき)と呼ばれる行場があり、修験者は5月3日の大峯山寺の戸開けから9月23日の戸閉めまでの間に奥駈修行を行なう。

 

比叡山

7年間にわたって行う。1〜3年目は年に100日、4〜5年目は年に200日行う。

無動寺で勤行のあと、深夜2時に出発。真言を唱えながら約30kmを平均6時間で巡拝する。

途中で行を続けられなくなったときは自害する。そのための「死出紐」と、短剣、埋葬料10万円を常時携行する。

5年700日を満行すると、最も過酷とされる「堂入り」が行われる。

入堂前には行者は生き葬式を行い、無動寺明王堂で足かけ9日間(丸7日半ほど)にわたる断食・断水・断眠・断臥。堂中で10万回真言を唱え続ける。

堂入りを満了行者は生身の不動明王ともいわれる阿闍梨となり、信者達の合掌で迎えられる。これを機に行者は自分のための自利行から、衆生救済の利他行に。