職人さんの不足 | 奈良県古民家再生協会ブログ

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作業場で新築の家の構造材を刻んでいます。

大工さんは人手不足と言われています。

当社も高齢化が進んでいます。

高齢化が進んでいるというか昔から来てくれている

大工さんがそのままなので高齢化しているのが現状

です。

 

その対策として当社は社員大工が3名います。

大工さんを育てるためですが一人前になるのはなか

なかです。

昔のように一人親方の大工さんのもとで修業を積む

というスタイルがなくなりつつあります。

若い人たちはそれではついてきません。

本来はそのほうが上達も早いですが社員大工はそんな

わけにはいきません。

なので覚えるのも時間がかかります。

 

一言で大工さんと言っても造る家によって仕事の内容

が違います。

ハウスメーカーさんのようにプレカットで新建材を多用

する家づくりではノミやカンナといった道具はあまり

使わないと思います。

当社は大工さんと言えばやはり墨付けや刻みができてこそ

と思い墨付け・手刻みを続けています。

こんな仕事をしたいと思う若い人がいれば受け入れます。

 

この業界で人手不足と言えば大工さんに限ったことでは

ありません。

家を造るには基礎屋さん、屋根屋さん、板金屋さん、電気、

設備、塗装、内装と多岐にわたります。

そしてそのほとんどの業種で高齢化とともに人手不足と

なっています。

 

中でも不足の割合が大きいのが基礎屋さん

それから畳屋さんなんだそうです。

 

失礼ながら確かにこの業種に就こうとする若い人は少ない

でしょう。

基礎屋さんは肉体的にもきつそうだし、汚れることも多い

と思います。

また畳屋さんは何より需要が少なくなっていると思います。

大量に必要とする大きな旅館も少なくなっていますし、

住宅も和室自体が減りつつあります。

 

機械が人の変わりをしてくれる部分があればそれを使うべき

だと思います。

「ならばプレカットすればいいじゃないか」となります。

ほとんどの工務店がそうです。

大工さんに聞いても今でも刻んでいるのは当社だけではないか

と言われます。

しかしこの部分が大工さんの本来の仕事だと考えています。

 

効率重視の時代ですが今でも墨付け・手刻みをして家を造りたい

と考えている大工さんは結構いるのではないでしょうか。