3月4日
前日案内された病室は、5階のながめのいい部屋でした。窓からはちょうどむかいの小学校の校庭が見えました。校庭を木々が囲っているのですが、木々はまだ葉をつけてはおらず、寒々しくその枝ばかりが見えていました。
午前10時頃、防護服を着た二人の看護師がわたしのベッドサイドにやってきました。
看護師A「ブレオ100ミリリットル、10時から。」
看護師B「ブレオ100ミリリットル、10時から。」
二人で薬剤のチェックを終えた後、看護師のひとりがわたしの左腕にささっている点滴針へ、薬剤をつなげました。120時間以上休みなく続く化学療法が開始されました。