実力もないくせに、ピアノ曲の難易度云々もないものだが、選曲の際の参考にすることは確かである。憧れの曲がどれ位か分かれば、励みになったり、あきらめがつくというものである。
まさか、自分がこれから、英雄ポロネーズや熱情ソナタを目標にしようなどとは思わない。そうはいっても、インベンションやソナチネを上手に弾いても満足はできないから、どれ位の曲を挑戦しようかという時の目安にはなる。
すでにかなり以前、このブログで難易度についてのサイトを紹介したので重複するが、ある程度自分でもレッスンで弾いてきたので、もう一度まとめてみたい。
私が時々参照している難易度のサイトや本は主に以下の4つである。
①新訂 ピアノの学習 長岡敏夫 音楽之友社 1972年
②あるピアニストの一生
③ピアノレッスンのヒント
④ヘンレ出版社の難易度表
①は古い本で、今では入手が困難なようだが、バロックから現在に至る多くのピアノ曲を、初級1−5、中級1−5、上級1−5の計15段階に分けて評価している画期的な本である。最近はこの本を見ることが多い。
②は田所政人氏が開設していたピアノ教材の研究サイトを、息子さんがリニューアルして公開しているもの。ネット上では結構有名。網羅的なので、よく利用している。1−28まで細かく評価。1-10位までが初級、11−20位までが中級、21以上が上級という感じである。
③は10数年前からあるサイトで、モーツアルト、ベートーベン、バッハ、ショパンなどで、一般の愛好家が弾けそうな曲を解説しているサイトである。★1つから6つ位までで難易度を評価しており、2未満が初級、4未満が中級、それ以上が上級という感じ。
④は、ヘンレ出版社の難易度表で、これも有名である。1−9まで9段階に評価している。
(1−3が初級、4−6が中級、7−9が上級)
さて、レッスンで弾いた曲の難易度が①-④でどう扱われているか紹介する。
1.クレメンティ ソナチネ op.36.6
①中−1(中級の1)
②12(1楽章) 11(2楽章)
④4
中級の初めの位置づけで一致している。
2.ベートーヴェン ピアノソナタ20番 op49.2
①中-1
②12
③★2
④3
ヘンレ出版社では、クレメンティのソナチネ6より優しいとしているが、弾いた実感は同じようなものかな。ただ、クレメンティの方が指の回りを少し要求されるかも知れない。
3.バッハ 小前奏曲 BWV935
①中-1
②13
③★1.5
④3
先日、レッスンで弾いた曲.③、④では初級と評価しているが、1、2に比べて易しいとは思えなかった。やはり中級の初めのレベルだと思う。
4.モーツァルト ピアノソナタ K545
①中−3
②14
③★3(1楽章)★2.4(3楽章)
④5
初級者には憧れの曲で、私も下手くそなうちから練習したものだが、きちんと弾くには中級者の力が必要だという評価である。確かにそうである。
5.ショパン ワルツ op.69.2
①中-2〜3
②15
③★2.3
④4
ショパンのワルツの入門曲とされているが、K545と変わらない難しさだと思う。若干の評価のバラツキはあるが、ほぼ一致している。
続きは、次にブログで扱います。他に良い評価サイトがあればご紹介ください。①については入手が難しいので、難易度が知りたい曲がありましたら、コメントして下さい。