先日、ドジをやってしまった

光造形3Dプリンターのレジンタンク ネジぶっ壊しトラブル

 

 

ねじ切りタップで轟沈した後

最終決着の手段を考えておりました。

アルミのネジトラブルには

「リコイル」という補修で対処をします。

トラブったネジを、一旦キレイに浚ってしまい

スプリングのようなネジコイルを仕込む方法。

 

昔は「ヘリサート」ってのが一般的な呼ばれ方でしたか

 

こんなコイル状のバネですね

バネの内側は、補修したいねじサイズに合っています。

今回はM4 ピッチ0.7mm です。

 

リコイルキットにはリコイルスプリングの他に

スプリングの外形に合わせた下穴ドリル・ねじ切りタップ

そしてスプリングをねじ込むT字ハンドル

最後にタングというスプリングの余分を取り除く

ポンチがセットになっています。

 

 

さて、ネジ部をキレイにする下穴ドリルを

ボール盤にチャックしてスタート・・・おっと

ドリルがエラく振れてしまっています。。。

画像はピンぼけではなく、ぶれて残像になっています

大丈夫かな・・・

 

 

ドリリングを終えて勝負のタップ入れ

ここでタップが斜めに入ると失敗してしまうので

タップをボール盤にチャックして直角を保持しながら

1/3ほどねじ切りをします。

 

 

ある程度タップの食い込みが進んだら

タップハンドルに切り替えてネジを仕上げます。

 

今回は、ネジの始まりを

平面より僅かに沈ませて仕上げたいので

面取りカッターで少しだけ削っておきます。

 

 

タップ作業がキレイに終われば

後はコイルをねじ込んで

 

 

ちょうど良いところまで

スプリングをねじ込んで行きます。

 

 

ほぼ完成

まだ僅かにスプリングが飛び出していますので

もう半回転ほど下げて・・・

最後にポンチでタングを折ってフィニッシュ!!!

 

 

無事にねじ山の再生完了!

ネジスプリングはステンレス製で

うまく装着できれば、元のネジより強度があがります。

もちろん壊れたネジ部分もガッチリとトルクがかけられます!

 

まあ、真上から作業できるリコイルは楽な方ですわよ。

 

クルマのアルミシリンダーヘッドやブロックオイルパン・・・

重整備中、アルミのネジが壊れた時にゃ・・・

ネジ一本で地獄行き・・・

そんな苦い思い出を反芻しながら

作業完了であります。