いすゞエルフABSユニットなおそうや! | なおそうやのブログ

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使い捨ての時代に逆行し
 「買わない」「捨てない」「諦めない」をテーマに
展開するエコロジカルなブログ


爆弾低気圧の到来で、こちら東海地方も
近年にはないレベルの積雪を記録しました。

雪だるま雪だるま雪だるま

この地方なんて
全く「雪なれ」していませんので
積雪が10センチもあったら・・あっという間に「交通マヒ」

今回は21センチという記録的な積雪量で
アチコチでスリップ事故、転倒でのけが人が続出でした。
オフィスの裏が幹線道路なのですが
一日中「ピーポー・ピーポー」と救急車が走っておりました。

あれって、日本人にはピーポーって聞こえるのですが
外国の方には違って聞こえるそうですね。
なんて言ってたっけ・・・わすれちゃった、エヘッ。ローラ


近年、12月に一発「積雪」が来るようになった気がします。
昔は12月って、まだ冬の始まりってイメージだったんですが
少しずつ気候も変化しているのでしょうか・・・
温暖化?ホントかいな?


先月に頂いた御依頼・・・

「2004年・いすゞエルフのABSユニットを修理して頂けますか?」

国産車での施工実績が少ないところでしたが
勉強のチャンスとも思い、お引き受けをしたのでした。

症状は、朝(冷間時)にABS警告灯が点灯。
そのまま乗り続けると自然に消灯することが多い。
エラーはABSモジュールそのものの通信異常が記録される。

担当されている業者様もABSモジュール本体の故障を
強く疑われているが、外観的なチェックでは
決め手に欠け、交換することに躊躇されているとのこと。

できれば修理対応で安く済ませることが望ましいが
交換に踏み切るにしても、内部的な裏付けがほしいと
いう内容でした・・・。



故障頻度の低い国産車のモジュールで
なおかつ消耗の早い「働く車」ですから
なかなか修理を手がけるチャンスも少ないのですが
それらがどのように故障を発生するのか
興味がありました。


住友系のメーカー製かな?




今回は上半身のモジュールと
下半身のバルブユニット一体でお預かりをしましたので
ヨイしょっと分割します。



コネクター部など、外観上の異常はないかを
チェック・・・特に問題ありません。




下半身との接続部・・・結構な腐食が見られます。
今回の症状とは直接関係は無いと思いますが
ABS作動時のパルスが通じるところですので
キレイにしておくに越したことはないでしょう。



周りはパッキンで密閉されている構造なのですが
このような腐食は、スチーム洗浄(高圧温水洗浄)が
原因になることが多い気がします。
泥や油汚れを強力に洗い流すスチーム洗浄ですが
その高圧ゆえ、あらぬ場所に水分が侵入してしまうことも
しばしばあります。


まあスチーム洗浄といっても
蒸気で洗うワケではないんですけどね(笑)
高圧のお湯を吹き付けるんですけど
その周りの蒸気を指して「スチーム」って言うように
なったんでしょうかね?


「モンキーレンチ」と同じくらい謎のネーミングですね。


さて、これ以降はどうするか・・・


やはりモジュールのケースを切開して
内部を点検するのが有効だと考え、お客様に相談。
快諾を頂きましたので次にステップです。



思い切ってスッパリと蓋を切り取ります。。。
あ、もちろん再接着することを考えて
切る場所を設定していますよ(笑)


一見すると、肉眼with老眼では特に異常なし・・・
さらにルーペ➝顕微鏡と細かくチェックをしてゆきます。


あ、違和感・・・


何となく、コネクターを留めているハンダランド付近に
異常な感じを受けたのでした。


顕微鏡の倍率を上げて
その場所を細かくチェックします。






50倍の拡大率で見ると
ハンダと基板、コネクターピンの付近に
細かくクラックが入っていることに気が付きました。


まだクラックは初期の状態ですが
温度変化による症状の推移を考えると
この部分が原因だと判断しました。


対策としては、酸化してしまったハンダを
出来る限り取り除き、新しいハンダを流し込んで
接続抵抗を取り除いてやる作業となります。



よく「コテの当て直し」で修理しましたって
記事を見かけますが、これでは完全な修理はできません。
ハンダそのものが経年劣化で酸化しているのですから
これにコテをあてて溶かし直しただけでは
酸化したハンダを巻き込むことになり
一見「復元した」ように見えますが、再クラックや
ブローホールの原因になります。


理想を言えば、全ての古いハンダを取り除き
再度新品のハンダを流し込んでやるのが
一番なのですが、今回のように構造的にそれが無理な場合は
出来る限り古いハンダを取り除いてからの
ハンダ注入でフレッシュな状態を追求します。



ハンダ交換と言うのが一番近いかな?



サクサクと作業を進めます。
ハンダ吸い取り機・・モーター付きのバキューム式や
ハンドタイプを駆使して、出来る限り古いハンダを
取り除きます。


たかだかこれくらいのハンダなんてと思いがちですが・・・



画像のピン数くらいの吸取りで
これだけのハンダが吸い取れます。


ちょっと驚くくらいの量・・・



作業に夢中になっていると
自分の作業着に大量のハンダクズが・・・

(多分)トゲが出たような形になっていて
衣服にハンダクズがつくと繊維に突き刺さって
なかなか取れません・・・
そして衣服を突き抜けて、肌に刺さると
痛いのなんのって・・・座って作業を続けると
股間にハンダクズが落ちることが多いのですが
それが突き抜けると・・・クセになってしまいそうです。




単純ではありますが、気の抜けない作業が続きます。
ビシッとツヤの揃った新品ハンダ。
表だけでは無く、裏へもしっかりハンダが回るように
熱の加え方を工夫する必要があります。



完    了




コンタクト部はルーターに回転ブラシを付けて
腐食を取り除いておきましょう。




すっきりキレイになりました!



作業のミスが無いかを十分にチェックして
再組み立てをし、防水加工をして完成です。



完了後の画像が無いって?


分解時と逆の画像だから
見てもつまらないでしょ?
だから掲載しないんですよ。


決して撮り忘れたわけじゃないっすよ!
撮り忘れてなんかいませんって!!!



納品後、全ての機能が正常に復元した旨の
メールを頂き、修理完了となりました!



修理実績の一つを積み上げることができ
非常に有意義な案件でした。


これにて一・件・落・着 !金さん