「児童英語を教えている人のブログ」Nao先生です。

 

Nao先生の担当している学科では、外部から様々な「その道のプロ」に講演していただくことが、結構あります。

その講演が終わったあとに必ず「質疑応答」の時間をとるのですが、この場面、いつも私が冷や汗をかくことになるのです。なぜなら

 

日本人って本当に質問するのが苦手

 

だからなんです。これは、大人も子供もまったく共通する日本人の苦手分野かと思われます。

 

そこで、私は何か講演がある前に必ず前もって先に

 

「Open-ended question」

 

を考えさせておくことにしています。

 

あまり耳慣れない言葉かもしれないのですが、質問には大きく分けて二種類あります。

 

一つ目がOpen-ended question。

どんな質問かというと、

 

「相手が答えを考えて、たくさん話さなければならない状況にする質問」

 

のこと。

 

例えば、

 

What is your favorite memory from childhood?
(子供のころのお気に入りの思い出は何ですか?)

 

とか

 

How did you and your best friend meet?

(あなたと親友はどうやって出会ったのですか?)
 

と、What やらHowなどで始まる疑問文で聞く質問。

結構漠然とした質問になりがちですが、結局そうすることで、質問された相手は、いろいろ話して答えに幅を持たせないとなりませんよね?つまり、相手にたくさんしゃべってもらえるというわけです。

だから、聞き手が講演の内容についてこちらの知識が乏しくとも、相手にたくさん話してもらって、こちらは知識をたくさん増やすことができ、おまけに質問する側はあまり話さなくてもよいという、まったく便利な質問方法なのです(笑)

 

それにたいして もう一つはClose-ended question 。

それはというと、

 

「質問に対してYesか Noで答えることができる」

 

というもの。

 

例えば、

 

Are you feeling better today?

(今日は気分がよいですか?)

とか

 

Is that your final answer?

(それがファイナルアンサーですか?)

 

などで、はい、いいえと答えて終わりになるため、これだと、話は膨らんでいかないですよね?

 

だから、講演などの前にはこの2種類の質問について説明し、その後グループなどで質問を決めさせておくのです。すると、質疑応答のときには色んな質問が飛び出すようになるという。。。

 

また、講演などの前に講演者に関する基礎情報をいれておくのも非常に大切です。

 

以前ニューヨークに日本文化紹介のボランティア研修に学生といったとき、児童養護施設に見学に行く機会があり、その施設長のお話を聞く時間がありました。

そこで、私は日本での事前研修の際に、その施設の説明をし、質問を考えておくように言っておきました。

 

一通り施設の説明を伺い、その後お決まりの「Any questions?」とこちらに話が振られる場面がやってきました。一瞬しーんとする学生たち。。。その沈黙に、耐えられなくなった私、やはりここは私が質問をしてつなごうかと思った瞬間、学生から手がようやくあがりました(汗)

 

そのときの質問が

 

「What is the most memorable experience for you?」

 

でした!

 

よかったー!言っておいた通りのOpen-ended question!

すると、施設長、

 

「Good question!」と言いながら考えつつ、子供の成長やら親御さんとの関係などについて話をしてくださいました。

 

答えたあとも、その質問した学生を見ながら「Good question!」と再び言ってました。

 

質問されたほうも、自分の考えやら経験を再確認できるのが、よい質問なのでしょうね!

 

グローバル化、と叫ばれて久しいこの日本ですが、本当に必要な力とは、発信力もそうですが、人からいろんなものを引き出す力も重要な部分かな、と思う今日このごろです。

 

さて、Nao先生のもうひとつの漫画ブログも更新中です!

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Let's go,eigo!

 

今回は、Native speakerの言葉選び、使い方に関する考えにも少し言及しています。

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