私のばあちゃんは芍薬が好きでした。

芍薬が咲く頃に亡くなりました。




ばあちゃんは認知症だったので

面倒を見ている家族は大変だったと思います。

ばあちゃんは周りの人に迷惑をかけた

私は何も出来なかった

という申し訳なさと

小さい頃に知っていたばあちゃんの姿とあまりにも変わってしまった、という気持ちで

お葬式では泣けませんでした。





だけどお葬式が終わってから

毎日毎日、1匹のハエが私の部屋に入ってきて、私の椅子の上を30分以上旋回して飛んでいるのを見て

それがハエの習性なのかもしれませんが

私はその時に

ばあちゃんからあんなに可愛がってもらって、大事にしてもらったのに、それを忘れていた

という事に気付きました。

その時に、初めて沢山泣きました。

すると次の日から、ハエは来なくなりました。





あの時に沢山泣く事が出来て本当によかったと思っています。

でも、ばあちゃんがハエになっちゃったとは思っていません。

今日は豆を洗いました。

今日も1日、どうもありがとうございました。

明日もどうぞよろしくお願いいたします。