劇団しめじ 舞台「パステルと、星空キャンパス」を観劇しました。 | MONAサポなおきぃの文字あふれブログ

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ちょこちょこっと不定期で。

こんにちは♪なおきぃです。

 

今回はMONAのrihoさんがご出演された舞台

「パステルと、星空キャンパス」(劇団しめじ公演)

の感想ブログです。

 

といっても、配信がまだ行われていますしネタバレは極力少なくしたいと思います。

こちらで配信チケットが購入できます。(配信は7月からとのこと)

 

 

また、以下のブログの内容は個人的な見解ですので捉え方は観た方でも色々あるかと思います。

イチ観客の感想だと思ってご理解いただければと思います。

 

場所はABCホール。観劇した公演はなんと大千穐楽公演でした。

 

パンフレットのあらすじには以下のようなエクスプレインが書かれていました。

 

ーーー

 人は死ぬと星になる。

この世界では、星になった人々が、残った人々を優しく見守っていた。

そして、役目を終えた星は、流れ星となって地上に落ち、新たな生命へと還っていく。

この世界は、星によって命が巡っていた。


とあるアトリエ。

そこには夜空をキャンバスに星を描く画家パステルが住んでいた。

バステルは毎日届く亡くなった人の人生の物語を読んでは、その人の人生が何色だったのかを想像し、夜空に描く星の色を決めている。


しかし、ある日を境に突然パステルが星を描くことをやめてしまう。

毎日届く亡くなった人の人生の物語だけがアトリエに山積みにされていく。

見かねた配達員のペニーは説得をするも、一向に星を描こうとしない。

そうこうしているうちに、空に星が減っていき、新しく生まれる命も減っていってしまう。

地上は混乱し始めていた。

なぜパステルは星を描かなくなってしまったのか?


この物語は、星によって命がめぐる、約束の物語。


ーーー

 

このブログでは、舞台の総評を伝えさせてください。


前説があり、rihoちゃんも出てきて嬉しい反面、どんな物語が進むんだろうとドキドキとワクワクの感情が溢れる中、舞台の幕が上がりました。

 

冒頭のパステルとミト、ベニーのシーンでそのストーリーは静かに始まっていきました。

話が進むにつれて、僕の中に一つの感情が何度も生まれます。

 

「え?今なんて言った?」

「え?今なんて言った?」

「え?今なんて言った?」

「え?え?え?」

 

演技とセリフ、表情とストーリー、声のテンションと掛け合いの間(ま)、それらのどれかに「ん?」ってところが生まれて、言葉とその言葉の持つ意図を掴み損ねたシーンがありました。

一度この「ん?」が生まれてしまうと、なかなかリセットが効きません。

(次のセリフのレスポンスでキャッチアップできるところあったのですが。。。)

そうしている間に暗転。

即座に次のシーンが始まります。

オムニバス形式で別のストーリーが流れるのですが、星描きの一族にまつわる話というロジックは継承されているので、前の物語の共通点や相違点を整理しようと脳みそがフル回転します。

共通点は理解できるのですが、相違点は「なぜその相違点があるのか?」を理解するまで時間を要しました。

また、前述の「ん?」もあって、確かに共通なのか、はたして相違があったのかも自信が持てません。

加えて同様に「え?今なんて言った?」はいくつも増えていき。。。

結果、オムニバスで進む話のいずれも明確にそのストーリーの中でのメインテーマを確実につかむことなく舞台は進んでいきます。
(この時点で僕は時計を何回か見ました。舞台中に時計を見たことはこれまで無かったのです)
"没入"とは程遠く、淡々と目の前で流れるストーリーを漠然と眺めながら、聞こえるところだけ、わかるところだけ把握するという観劇になってしまいました。

本当に申し訳ないです。

 

僕が混乱した要因はいくつかあるのです。わかっています。

・非常に多い暗転の数と暗転の短さ。

暗転が悪いというより、暗転する理由?がはっきりせず、しかもどの暗転もかなり短時間で開けるので、時間経過なのか場面転換なのか、オムニバスの話の切れ目なのかがはっきりしなかったんだと思います。

・どこからどこまでが一つの話なのかが分かりにくいこと。

これは、上演前のスタッフさんのアナウンスにもあった様に、入場時のパンフレットでキャストの方のお顔を見て、事前に相関性を把握しようと努力したのですが、そのパンフレットの文字は非常に小さくて、さほど明るくない劇場内で、幕前に全てを把握するのは非常に難しかったです。

・同じ役者さんが複数の役を演じられていたこと。

これも一つの話を理解することに混乱が生じた要因なんですが、同じキャストの方が別の役で別の意味を持つキャラクターを演じられていたことが混乱に拍車を掛けました。

もちろん、衣装も演技も変えられているんですが、お顔が同じなんですもん。そりゃ混乱しますって。

・明確なストーリーテラーのような役が居なくて、時に観る側(僕だけかもですが)をほったらかしで話が進む感じがあったこと。
事前のパンフレットに書いてあったように、「現在」「20年前」「50年前」「100年前」というオムニバス舞台が存在したんです。

でも、結局時系列ではないので、今どこでどの時代に遷移したのか、また、いつの話をしているのかの理解が、それぞれの役の言葉尻から拾うしかなく、結果初見には難しい状況になったのかと思います。

 

そんな混乱がありつつも、ラストシーンが近づくにつれておぼろげながらストーリーが繋がり、感激のシーンでクライマックスを迎えて幕が降りました。

会場にはすすり泣く声、嗚咽も聴こえましたが、残念ながら私にはそこまでの感情移入が出来ない舞台だったというのが正直なところでした。

 

・・と、私の数々の観劇感想ブログでは珍しく(?)酷評になったと思うのですが、批判しっぱなしってのも性に合わないので、改善していただけたら再演を観劇したいと思うポイントも偉そうに書かせていただきます。

 

多分、これを改善していただけたらきっと良くなるというポイントは3つだけです。

・マイクを付けて欲しい。

 大事なセリフの聞き逃し、聴き漏らしが多すぎました。決して活舌の問題とは言いません。

 でも演技しながら、動きながら、人と人が絡みながらのセリフの時の声の音量は、本来没入していたら聴こえていたかった音量ではなかったのです。

特に観客に背を向けて発する言葉はなかなか伝わらなかったんじゃないでしょうか。

・時代が違う話に場面が切り替わるときは、暗転時にト書き部分のナレーションを入れて欲しい。

 キャストが変わるんだから理解しろというのは少し傲慢に感じました。それなのに同じキャストが別の時代の別の役をやっているというのも矛盾がありますしね。

・引き算の演技をお願いしたい。

 今回のキャストの皆さん、お目当てで伺ったrihoさんや児玉愛さんに限らずですが、お一人お一人の演技力が本当に豊満で、セリフのみならず手の仕草や目線の使い方まで本当に素晴らしかったです。ただ、ちょーっと演技を盛られすぎた感がありました。演技臭さがキャラクターの年齢設定や若々しさを消してしまっていたり、「その感情ならそんな言い方はしないでしょ」という違和感を与えてしまったりというところが何か所かあって。ちょっともったいなかった気がします。

 

 

パステルと、星空キャンパスには、しっかりとした木の幹のようなメインテーマがあり、舞台セットの世界観も効果的なPAや照明は本当に素敵だったと思っています。

また、劇団しめじには未就学児を含む小さなお子さんを招いて観劇を楽しむ文化を根付かせたいという素敵なコンセプトがあるとお聞きしました。

 

それらを考えると、複雑に絡み合った伏線を活かしつつも、より観客の分かりやすさに踏み込んだ作品に仕立てていただくことを切望します。

 

次回作も期待しています!
2年後のシアタードラマシティ。行けそうな気がしていますよ!

とにかく僕は配信でオカワリして内容を理解するところにチャレンジします!

 

おしまい♡