ジェイムズ・ボールドウィン
大橋吉之輔 訳
南フランスの屋敷の窓ガラスに映る 痩身で光輝くブロンドの僕デイヴィッドが 酒のグラスを片手に 故郷アメリカへと去って行った彼女ヘラのこと そしてその彼女との間が破綻したのは何故かということの次第を語る回想の物語
アメリカ人である僕は 息子の将来設計を押し付ける父親を逃れてパリへ そこで知り合ったヘラだったが彼女は彼との愛を確かめるためにとスペインへ旅だった後のある日 年上の男ジャックとギョームの店を訪れ バーテンダーをしていたジョヴァンニと出会う そして金の無心ばかりの彼に父親からの送金は無く ついに部屋を追い出され ジョヴァンニの部屋へ
そこで交わされた愛と欲望の日々はやがて彼に重くのしかかってきて 父親の将来を憂える手紙とスペインから帰ってくるというヘラの知らせに彼の部屋を逃れることを決めるのだが・・・
回想の現在 どうもジョヴァンニは今は刑務所に居るということを知り 何故そんな事態になったのかというのがラストあたりにわかってくる というストーリー性もあるのだが
登場人物たちの会話が舞台劇のようで ジョヴァンニと僕との話も哲学的だったり その心情を表す言葉だけでなく 情景描写など 繊細で詩的な文章に気持ちを持っていかれます⭐️
先日 お友だちの指摘で知りましたが
ちょっと気になっていた映画🎬
「エゴイスト」に
この本が出てくる⁈らしいですよ⁈^ ^
先日読んだ本に出てきた本作 代表的な黒人作家ジェイムズ・ボールドウィン★知らなかったのでさっそく予約手元に来て 読んでいた「われら」な合間にちょいつまみ食い的📖読み出したら止まらなくて結局こちらの方を先に読了
↓こないだの軽やかな“boy meets boy”
とはまた違う パリの猥雑な街角で繰り広げられる恋物語にヒリヒリとしました
解説に 黒人作家の作品であるが「抗議小説」でもなく「問題小説」でもないというのと パリにおいては アメリカ人という差別あるのみというのになるほどと
1964年刊行のを1979年に新装版としてということでしたが〜そういや“土人”という字面 久しぶりに見た^ ^というのと本が届いたとき古書かと思うくらい💦デシタ
でも内容は40年の歳月を感じない⭐️
図書館バーコード隠しの花に焦点が^ ^