『未来の働き方を考えよう』 | 現在と未来の狭間

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文芸と自転車、それに映画や家族のこと、ときどき人工透析のことを書きます。

40代でセミリタイヤするための本、という事でもないが、今の自分にはちょうどぴったりの本。

IT革命やグローバル化の波で、今までの日本的な働き方では立ち行かなくなるといった事が、細かなデータや分析、事例などから挙げられている。なるほどと思うこともあるし、これはどうかなと思うこともある。

でも大企業に対する安心感が揺らぎ始めているなど、読んでいてちょっと安心してみたり。

確かに企業というのは一旦就職してしまえば、極端な言い方だけれど座っていても常に給金が振り込まれる。だから安定した生活が送れるとも言えるのだけれど、実際、そこには理不尽なこともたくさんある。

例えばきちんと就業時間が決められていて、その時間は必ず仕事をしなくてはいけないとか、席にはいなきゃいけないとか、更には残業や命令には従わなくてはいけないとか。

会社によっては変な役割分担が決められており、その仕事を守るための仕事が有ったり、せっかく専門の教育機関で高い専門性を身につけてきたのに、意味のわからない作業を強いられてきたり。例えば、新入社員って、最初の仕事は議事録やらレポートの作成だったりするんだけれど、これを何度も上司から修正させられたりするのね。大抵日本語の使い方がなっていない、って言われて、これを経て立派な日本語が書けるようになると信じている上司はたくさんいる。

本当は今まで身につけてきた高い国語力をズタボロにしてしまうんだけどね。本当の話、小学4年生でも分かるレベルで書かないと怒る人もいるんだ。

でもそんな文章力は会社の中でしか使えなかったりする。もしかしたら社会に対して独り立ちできる力があったりするのかもしれないけれど、そうした力が腐らされていることが多いのかもしれない。

そういうことに気がついて、あえて大企業への就職を避ける人たちもいるとのこと。そうだろう、会社の外の方が本当はもっと活躍できるということは現実としてある。

社会に対してなんらかの価値を提供できる力を持っていれば、別段、組織の力に頼らなくても自分の力で利益を出して行くことができるだろう。問題はその社会に必要とされる価値がなんであるか、それを見出す力があるかどうかだ。

でも、これから時間はたっぷりとできる。会社という制約を離れて、もっと自由に考えることも、行動することもできるはず。時間を掛けて必要とされる価値が何かをしっかりと考えていけば、それでいいようにも思う。

焦ることはないという気持ちがまた少し固まった。

これからの1、2年は自分自身を研ぐ、研鑽の時期になる。しっかりと武装化しなくては。