昨日は、埼玉県木材協会の見学会に参加しました。
県産材の実情を理解し、もう少し県産材を積極的に使いたい・・
ずっと考えていることではありますが、なかなかうまくいかず、何かきっかけづくりになるかな?と。
まずは、外秩父エリアで、実際の伐採現場を見学。
杉の間伐材の切り出し中。
このくらいの間伐材の太さが、柱を取るにはちょうど良いと教えていただきました。
よくこのあたりの低山には登山で出没していて、いつも杉の植林エリアと檜の植林エリアはどのようにして分けているのだろう・・と思っていたのですが、
そんな、何となくもやもやしていた疑問にも丁寧に答えていただき、見学した甲斐がありました。
木は人間と同じ生き物。
二つと同じものは存在しない。
木造は、数値で割り切れる造り方ももちろん大事だけれど、
もう少し大らかな、情緒的な視点も、設計者としては持ち合わせたいなと改めて思いました。
その後、製材工場とプレカット工場を見学。
低温乾燥(乾燥材を作るのに1か月以上かかるそう・・)にこだわった製材会社。
小規模だけれど、いろいろと頑張っている会社がたくさんありますね。
プレカット技術もまさに日進月歩で、ちょっと前までは手加工になってしまう納まりも
今ではほとんど機械加工できるようで、
常にアンテナを張っていないとだめだなと強く感じました。
・・・
埼玉県は、木材の産出量でいえば、かなり少ない県ではありますが、それでも西川材をはじめ
名前の知れ渡った材もあります。
川上から川下まで、なんて、もうだいぶ古くから言われている言葉ですが
自分の設計した住まいの品質を語るうえで、柱や梁等の木材の出自や特徴を、自信を持って言いたいけれど
コストが絡んできたりすると、そこが高いハードルになってしまう。
でも、この見学会を通じて、改めて、その実現にもう少しフォーカスした設計を心がけよう、施主への説明ももう少し粘り強くやっていこう、
と、今年の新たな誓いをたてました。
冬晴れに映える秩父の山並みは不動で、その存在は確かであり、何か背中を押してくれているような心持になりました。
さいたま市の設計事務所 創順居アトリエ 直井建築設計室 http://naoi-boo.com