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さいたま市の一級建築士として、仕事の事だったり、事じゃなかったりする事をつらつらと書いていきます。

あとひと月で今年の折り返し・・。

 

早いです・・。

 

さて、朝ドラですっかり有名になっている牧野富太郎さん。

 

故郷の高知には、「牧野富太郎記念館」があります。

 

設計は内藤廣さん。

 

ぼくは2011年に高知を旅し、その時に高知駅や高知城と一緒に見学しました。(あ、土佐神社も行った)

 

内藤建築を見るのが好きで、

 

旅をしつつ、いくつかの作品を見学してきましたが、毎回その建築の持つ力に圧倒され、随所に感じられる真摯な設計への姿勢に大いに感銘を受けてきました。

 

この記念館も、とても木造とは思えない有機的な形態で、夢中になって見学した思い出があります。

 

で、最近、氏の設計図面集が出ていることを知り、早速購入。

 

 

これまた仕事を忘れて、夢中になって見ております。

 

で、そこで知った驚愕の事実。

 

なんと1999年に竣工したその牧野富太郎記念館までは、全て手描きの図面だった!

 

これをどうやって手描きの図面で表現したんだろう・・・。

 

にわかには信じられない驚きと同時に、なんだかとてつもなく励まされた気がします。

 

・・・

 

最近、ぼくの主戦場である木造の住宅も、やれ省エネだ、外皮だ、構造計算だ、と

 

国の定める方向は、基本的にはCADの使用を大前提としたものばかりで、手描きではその対応が厳しくなるばかり、です。

 

前のめりの時ならば、「なんだってやったるぜ」となるのですが、

 

ちょっと後ろ向きの状態の時だと、「もう無理だな・・」となってしまいます。

 

でも、図面は何といっても単なる形の伝達手段だけではなく、施主や設計者の想いの発露なのですから、

 

その想いを正しく現場に伝えようとするならば、僕はどうしても手で図面を描きたいのです。

 

(ちなみに手紙もどうしてもパソコンでは書けませんね・・。読みにくい、汚い字ですが・・)

 

・・・

 

そんな想いを強烈に後押ししてくれた、事実。

 

本当に励まされ、力をもらいました。

 

もっともっと描きます。

 

 

内藤建築は2年前の旅で安曇野のいわさきちひろ美術館に見学に行って以来、見ていません。

 

今年はどこか狙いを定めて、またまたエネルギーを蓄えに行ってこようかな・・。

 

 

さいたま市の設計事務所 創順居アトリエ 直井建築設計室 http://naoi-boo.com