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フリーランス日本語教師 naonaoです
「初めまして」の方はこちらから
フォトジャーナリストの阿佐部伸一さんの取材を受け、
その記事がYahoo!ニュースに掲載されました
![下差し](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/526.png)
急遽レッスンをすることになり、トライアルレッスンをした後、
次に、何をしなければならないのでしょうか。
大切なのは「学習者のニーズ分析」です
生活のために会話の勉強を希望されている欧米ビギナーのクライアントの場合、
どんな教材でどのような授業が適しているでしょうか。
「何で」「どうやって」教えますか
この場合、どんな教材で
どんな授業スタイルを考えますか。
ただ会話を勉強したいからという理由で教材を選ぶのでしょうか
今まで自分が使ったことがある教材しか選ばないのでしょうか
日本語学校でよく使われている「みんなの日本語」を使いますか
4技能きっちり教えなければならないのでしょうか。
答えは「ノー」です。
日本語学校とプライベートでは
同じ初級でも使用教材も教え方も全く違います。
プライベートレッスンの場合は
日本語学校とは違い、
ケースバイケースですが、媒介語を使うことがあります。
これもインタビューで媒介後の使用の有無も確認します。
あくまでの学習者の要望は
生活会話なので話す聞くことを中心にレッスンを行うので
必ずしも読み書きは必要はないので、これも学習者と要相談。
必要ならば、適宜取り入れるというように
カスタマイズが必要になります。
なので、欧米人ビギナーレベルの方には
プライベートレッスンでは
「みんなの日本語」は使いません。
英語が媒介語で入っている他のテキストを使います。
これもインタビューで聞くのですが
レッスンでは英語を使うかどうか、
テキストは英語が入っていた方がいいか、
テキストは使うのかなども必ず聞いた上で、教材選定をしています。
私がこういうケースでよく使うのが
「きょうから話せる!にほんごだいじょうぶ」です。
またはサバイバルな日本語のレッスンであれば
よくこちらを使っています。
読み書きも一通り学習したい学習者や
JLPTのN5受験希望しているという学習者には
「げんき」をよく使います。
アメリカでは初級テキストでは「げんき」がシェアを占めているのを知っていますか。
げんきは構成も面白く、練習も結合ドリルばかりでなく
バリエーションもあり、ユーモアもあり、よく工夫されているテキストです。
読み物も漢字もついているのですが
なかなか面白くてよく考えて作られているテキストだと思います。
先日グループレッスンから
プライベートレッスンに変わった生徒さんがいます。
以前、グループレッスンでは
「みんなの日本語」を使っていたが、
「つまらない」ということでテキストを変えたいということでした
それで、プライベートレッスンになってから、心機一転、テキストを変えました。
「みんなの日本語」も文法積み上げでよく考えられているテキストですが、
なぜ、この生徒さんはつまらないと言ったのでしょうか。
それはインタビュー後のレディネス調査やニーズ分析が
不十分だったのではないかと考えられます。
会話メインでのレッスンには不向きだということです。
大事なのは
「何のために日本語を学ぶのか」
「ゴールは何か」を教師がしっかり考えること
です。
プライベートレッスンを始めたばかりの方にありがちなのですが、
時々、日本語学校のように、4技能は絶対に必要だからと
4技能をくまなくレッスンに取り入れているという方もいらっしゃいます
プライベートレッスンの場合では
国籍も、ニーズも実に様々で
それぞれカスタマイズしたレッスンが求められます
クライアントの声に耳を傾けずに、
このままこのクライアントのレッスンを続けていたらどうなるでしょうか
しっかりニーズ分析がされず、教材選定された場合、
学習者のモチベーションも下がってしまい、
いい授業ができなくなってしまいます。
そして、きっとそのうちレッスンが終了してしまうことでしょう・・・。
学習者のモチベーションにも教材選びが左右します。
教材選びは至難の技です。
最適なコースデザインのためには「教材分析」が大切です
ニーズ分析が終わったら、「教材選び」をします。
プライベートレッスンといっても、
ニーズ、国籍、レベル、目的などが違えば、使用する教材もすべて異なります。
ですので、日々「教材分析」が欠かせません。
教材分析をする場合
①教材の目的は何か
②対象学習者は?
③特徴は?
・何を中心に教える教科書か(シラバスは何か)
・学習項目量はどのくらいか
・どのくらいの学習時間が想定されているか
などについて考えます。
特に、テキストによってはいろいろなシラバスがあるので、
よく分析することが必要です。
どのシラバスの教科書かを把握しておくことが大切です。
レッスンで使う教材は、4技能総合テキストだけとは限りません。
JLPT、BJT、会話、読解、聴解などのテキストの知識も必要になります。
日頃から「教材分析」しておくことが大切
プライベートレッスンはある日突然やってきます
先月から開始したグループレッスンの欧米人ゼロビギナークラスでは
「げんき」を使うことにしました。
選んだ理由は4つ。
-
読み書き・漢字もあるので、テキスト終了時にJLPTのN5レベルを目標にということでちょうどいいと思ったこと
-
会話の練習もできること
-
グループレッスンなので楽しく学びたいと思ったこと
-
英語で文法の説明があるので学習者の予習復習ができること
企業研修なので毎回レッスンの時間が限られていることから、
媒介語が入っている自主学習もできるテキストがいいと思い、選びました。
駆け出しの頃から、今も継続していることがあります。
1ヶ月に1回は書店に足を運び、
ネタ探しや新刊をチェックしています。
それは、急なプライベートレッスン依頼があった時のためです。
普段からいろいろな教科書について把握しておけば、
いざというとき、どんな教科書を使うか悩まずに済み、
スムーズにシラバス作成ができると思います。
先日、今年度から入られた専門学校の先生に
JLPTの教材についてアドバイスを求められました。
色々教材をご提案すると「歩く図書館」だと言われました。
何かお勧めの教材はないか相談を受けると、
どんな教材がいいかなど、
即座にアドバイスできるのは
私の強みかもしれません。
「備えあれば憂いなし」
皆さんも、急なレッスン依頼の時のために、日頃から教材分析をしておくといいでしょう。
たくさん教材分析し、教材の知識を増やし、「歩く図書館」を目指しましょう
次回に続く
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