昔の留学生と言えば、中国、韓国が主流でしたが、
近年はベトナム、ネパール、など非漢字圏の留学生が無覚ましく増え、ここ数年、あちこちの日本語学校、専門学校、大学などでシラバス、
カリキュラムの見直しをして、授業を行っています。
 
非漢字圏の日本語学習者が増え、
私自身も今までとは違う課題にぶつかり、
毎日あの手この手で、授業を行っています。
 
留学生に、日本語の勉強で何が難しいかと聞くと決まって、
 
メモ漢字
メモ読解
 
 
という声があがります。ベトナム人学習者はそこに聴解も加わります。
 
 
近年、非漢字圏の日本語学習者が増え、学習者自身も
壁があり、それが昔とは大きく変わってきています。
 
非漢字圏の学習者が増え、
教師側も今までとは違う問題に直面して行きます。
とにかく、べトナム、ネパールなどの学習者は読解力が苦手なんです。えーん
 
今期、専門学校で読解の授業や日本語能力試験で
読解の授業もしています。
 
日本語能力試験を昨年受験し、あと僅かという所で
不合格だった学生に理由をきくと、みな読解が悪かったと声を揃えて言います。
 
 
なぜそんなにいろいろ分析してみると、
 
大まかには
 
 
メモ漢字が分からないガーン
メモ漢語の意味や語彙力がないガーン
メモ速読できないガーン
メモ要約できないガーン
 
 
 
読解の問題文では
 
 
メモ指示詞が分からないガーン
メモ筆者の意見が分からないガーン
メモ下線部が何か分からないガーン
メモ接続詞が分からないガーン
メモ理由が何か分からないガーン
 
 
など、多くの課題が見えてきます。
 

 
とくに、短文でも指示詞、接続詞、下線部の意味、
理由、筆者の意見が分からないという学生が多いのにはびっくりします。叫び

 
また、授業では必ず、速読して、内容を大まかに説明させるのですが、それも出来ない学生が多いのにはびっくりします!叫び
 
 
いろいろ分析してみると、
つまり、大意読みができていないということがわかりました。

 
要約ができていないんですね。
 
読んだ内容をまとめて自分の言葉で説明ができない学生が多いんです!ショック!
 
これができないことには日本語能力試験や日本留学試験などの
読解の問題は解けず、点数も低くなってしまいます。
 
実際、昨年日本語能力試験のN2に不合格になった学生は
大意読みができていない学生が多かったことも
わかりました。ショック!
 
そこで、少しでも読解力をあげるべく、
授業内でいろいろな取り組みをしてみることにしました。

 

所属先の読解の授業ではこちらのテキストを使っています。

 

 

 
まず、時間を計って、速読の練習を始めました。
 
時間内に読み、質問に答えるという練習です。
その時間でスキャニング(大意読み)をします。
 
日本語学校の授業では時間を計り時間内で読むことはあまり
したことがないという学生ばかりで、
まずは、スキャニング(大意読み)ができ、
内容把握ができることを目指しました。
 
 
 
短文ならいいのですが、長文になると何が何だか分からなくなってしまう学生も多いです。
 
日本語能力試験や日本留学試験を見据えて、
授業では時間内で速読、大意読みをし、
テキスト以外の質問を作り、それに答えさせ
内容が把握できているか確認するようにしています。
 
{BCC191D4-3523-4A65-849A-1649D0C33691}

これが、速読した後に質問シートです。
 
 
 
毎回本文を読み際にはその練習を繰り返していくうちに、
5回目か6回目かで漸く時間内で読み取りができるようになってきました。
 
ただ答えるのではなく、なぜその答えかと理由を聞くと、
きちんとどこに答えがあるか、線を引きながら
読めている学生が多くなってきました。
 
 
日本語能力試験の読解の問題の種類に「内容理解」があります。
JLPT対策の読解も担当しているのですが、
短文・中文でも要約ができない学生が多いことにびっくりしました。
そこで、次に要約の練習も取り入れてみることにしました。

 
日本語能力試験の読解の教材で
「内容理解 短文」という箇所を授業で行いました。

 
使用した教材はこちら
この問題を時間を計り学生にやらせてみたところ、
ベトナム、ネパールの学生はほとんど要約部分は白紙状態でした・・・。ガーン
 
 

 
要約ができないのはなぜか、いろいろ考えてみたところ、
キーワードが正しく読み取れていないのではないかと考えました。
 
 
白紙状態の学生に確認してみたところ、案の定、そうでしたしょぼん
 
 
内容理解の短文・中文の問題を
ただ問題を解くのではなく、内容把握をするために
要約をする練習も何度か繰り返してみたところ、
少しずつですが、効果が表れてきました。
キーワードが読み取れるようになった学生が出てきました。
そして、内容把握ができる学生が増えてきました。
 
 
要約できるようになれば格段に読解のスピードも読解力も上がり、
内容把握ができるようになるんですよね。
 
 
学生たちも読解のやり方が少しずつですが
わかってきたようで、
読解の授業では毎回集中して取り組むようになってきました。
 
 
どうやら、ほとんどの学生が日本語学校の授業では読解の授業はあっても
このように大意読み、速読、要約などの練習をしたことがないようです。
 
 
 
特に、要約の練習はしたことがない学生ばかりということに驚きました。
日本語学校でもやりようによっては過密スケジュールでも
できるのではないかと思うんです。
 
 
こういう練習こそが読解の醍醐味であり、面白さなのではないかと思うんです。
市販されている教材をそのまま使い、そこに載っている問題しか
しないという日本語教師が以外に多いことにも驚きです。
 
 
先日、私の所属先の教務主任と読解についてお話をしました。
教務主任は日本語教師で、大学院で読解について研究された方で、
今の私の悩みをご相談したところ、主任も、昔同じ悩みを抱き、
そこで大学院で読解を学びたいと研究されたとか。
 
主任もわたしと同感で、やはり、
 
内容把握できるようにすることが読解力を上げることだと。
 
そして要約させることが大切だと。
 
教材も教師がそのまま使わず、
工夫して使わないと読解の授業はできない
ということも話していました。
 
 
また、教師の質問力が大事だと
 
設問だけの質問では意味がないんです。
それ以外に独自で質問を考えることが
 
わたしもこれは同感です。
 
要約のための穴埋めの練習のプリントや
問題を自分でプラスして作ることなど、
手間暇をかけないといけないということです。
その手間暇が学生の力になるということです。
 
今回、たくさん読解を担当して、今まで見えなかった大事な部分や
多くの課題をこれからの授業で工夫し、教えていきたいと思います。ニコニコ

 

最近、読解の授業が楽しくてたまらないんです。

自分の身近に読解の指導で同じ悩みを持ち、

同じように考えている日本語教師がいると思うとなんだかうれしくて。ニコニコ

 

要約ができ、筆者の意見がわかるようになると

その先にあるものは何か、いろいろ考えられるようになれば

読むことがもっともっと楽しくなると思うんです。

読むことはつらいのではなく、実は楽しいんだよとニコニコアップ


 

読解が苦手な学生から読むことは楽しいと思ってもらえるように
これからもがんばろうと思いますニコニコ
 

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