無常と永続 3.11に思うこと | ダイエット、妊活、漢方相談 石川県白山市の薬剤師・直田のブログ

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石川県白山市(旧鶴来町)で創業80年を迎えた直海屋の代表・薬剤師を務める5児の父・直田弥丈のブログ。
「自分の健康や美容は自分でつくる」をモットーに、皆さんにとって役立つ健康情報を発信しています。

こんにちは。
一般社団法人認定・白山の子宝カウンセラー
イクメン薬剤師の直田弥丈です。



石巻市日和見公園から撮影(2011年4月)

2011年3月11日(金曜日)午後2時46分に発生した東日本大震災から早くも4年が経過しようと
しています。

震災直後、薬剤師ボランティアとして石巻市と女川町で活動しました。あの悲惨な情景が何となく過去の出来事のように感じてしまいます。。。

2万人以上の尊い命が犠牲となり、行方不明の方が数千人。今なお冷たい海底に沈んでいるのではと考えると、それが家族や友人ならと思うと尚更胸が締め付けられます。


さて作家・村上春樹さんはあるスピーチでこう語っておいでます。

 

 『無常(むじょう)』とは、いつまでも続く状態=常なる状態は一つとしてない、この世に生まれたあらゆるものはやがて消滅し、全てはとどまることなく変移し続けるということです。これは仏教からきている世界観ですが、宗教とは異なった形で日本人の精神性に強く焼き付けられ、引き継がれています。
人が自然の流れに逆らっても所詮は無駄だという考え方です。しかし日本人はそのようなあきらめの中に、むしろ積極的に美のあり方を見出してきているようです。
自然について言えば私達は春になれば桜を、夏には蛍を、秋には紅葉を、冬には雪景色を楽しみます。しかも習慣的に熱心に観賞します。名所には観光客があふれることもあります。
どうしてか? 桜も蛍も紅葉も雪景色もほんの僅かな時間のうちにその美しさを失ってしまうからです。私達はその一時の栄光を目撃するために遠くまで足を運びます。
そのような精神性が影響しているのか、幾多の自然災害を乗り越え、ある意味では「仕方ないもの」として受け入れ、被害を克服して生き続けてきたのは確かなようです。無常に生きる・・・


 先の震災では、ほぼ全ての日本人が激しいショックを受け、地震に慣れている私達でさえ被害の大きさに驚き、無力感を抱き、日本の将来に不安さえ感じています。
しかし先人達は過去の長い歴史の中で、幾多の困難を絆を大切にして勇気と献身によって乗り越えてきました。私達は好むと好まざるとそのような自然と共存していくしかないようです。
  
先人達が大切に守り続けてきた家と国家には『永続』という大目的があり、永続が困難な時代を生き抜く底力ともなってきました。
永続が求められる・・・

無常と永続この相反する言葉ですが、永続のためには私達には変化が求められます。
それが今なのでしょうか。
『つまり危機は機会=チャンスでもあるのです。』
無常という精神性を持ちつつ、自然と共存する生き方こそ求められるのでは。
そんなことを3.11に思います。