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日々映画ブログ

主に自分が観た洋画についての感想を書いていきます!
内容だけではなく、出ている俳優さんたちにも焦点を当てていきます。


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デイ・アフター・トゥモロー


・監督:ローランド・エメリッヒ

・脚本:ローランド・エメリッヒ、ジェリー・ナクマノフ

・出演:デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム、エミー・ロッサム




南極で棚氷の崩壊を目の当たりにした機構学者のジャックは氷河期が訪れる可能性を学会で発表したが、ベッカー副大統領は経済的損失の面からそれを無視する。ジャックは会場の外で海流学者のラプソン博士と出会い、意気投合する。ジャックの息子のサムは高校生クイズにでるためニューヨークに向かう。

ラプソン博士から大西洋の水温が13度も落ちたことを知らされたジャックは氷河期の現実性を感じ、避難勧告を出すよう副大統領に伝えるが、却下されてしまう。その頃、ロサンゼルスでは竜巻が大量に発生し、ニューヨークでは大雨のためサムたちはライバル校のJ.Dの家に行く。その後、マンハッタン島を大津波が遅い、サムたちは公立図書館に逃げ込む。ラプソン博士との交信が途絶えたジャックの元にサムから連絡が入り、図書館から出ないように伝え、ジャックはニューヨークに向かう決心をする。ジャックの話を聞き、大統領は南部の人々をさらに南へ避難させることにした。一方、図書館の人々が次々と南に向かう中、サムたちは図書館に留まる。しかし、ローラが敗血症になり、サムたちは近くを漂っていたタンカーにペニシリンを取りに行く。薬を見つけたが動物園から逃げ出したオオカミに襲われ、J.Dが怪我をする。ジャック、ジェイソン、フランクはニューヨークを目指していたが、フランクが転落し、巻き添えを防ぐため自ら命を落とす。サムたちは食料と薬を手に入れ、図書館に戻る。その頃、宇宙ステーションでは地球を覆っていた雲が薄れだしたことに気付いた。大統領が遭難したためベッカーが副大統領となる。ジャックたちはついに図書館に到着し、サムたちと再会する。ベッカー大統領はジャックから連絡を受け、救助ヘリを送る。サムたちはヘリから多くのビルの屋上に生存者が残ってることを知り、安堵する。大統領は人類の傲慢さを反省し、途上国に感謝の旨を述べる。宇宙ステーションでは澄み切った青い地球を眺めていた。



ディザスタームービーと言えばこの人、ローランド・エメリッヒ。インデペンデンスデイ同様に迫力ある映像で観てる人をハラハラさせることが本当にうまい。凍りついた自由の女神、大津波、ヘリコプターの墜落、人の瞬間凍結など迫力満点である。

サムの母ルーシーが重病の子のため病院に残り、そこに救急隊員がやってくるシーンやラプソン博士たちが最後にお酒を飲みかわすシーンなどあったかくなるシーンもある。

ドラマ面ではサムを中心に描かれており、高校生らしい恋愛あkらオオカミに襲われるなどディザスタームービーにありがちなマンネリをを防ごうとしているのが見える。

ただ、なぜデニスがニューヨークに行く必要があったのかが分からない。サムから電話をもらったのだからそこに救助ヘリを要請すればいい。実際、デニスが行ってやったことはヘリを頼んだだけ。

インデペンデンスデイでもそうだったけど、政府関係者には強気な女性が多い。実際、今の国務長官はクリントンである。

反抗的なベッカー大統領が最後には環境の破壊を反省し、途上国への感謝を述べるなど人の成長の面も見ることができる。



デニス・クエイド。渋い大人で、仕事人間だが、息子のため奮闘する姿は好感を持てる。


ジェイク・ギレンホール。よくWikipediaで見ていたが、やっと彼の出演作を見れた。高校生役で恋愛で悩む姿と生きるため懸命になる姿の対比がうまく、感情移入しやすい。


イアン・ホルム。知的で、コミュニケーション力もある博士。人類のために奮闘し、最後の最後まで暗くならない姿はかっこよかった。


エミー・ロッサム。かわいらしい顔で、この映画を支えているといっても過言ではない。かわいらしさの中に知的さがあり、サムを信じる姿も好感が持てた。





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ネバーランド ピーターパンと魔法の石


・監督:ニック・ウィリング

・脚本:ニック・ウィリング

・出演:チャーリー・ロウ、リス・アイファンズ、キーラ・ナイトレイ、アンナ・フリエル、チャールズ・ダンス



ロンドンでピーターを中心とするスリ集団がいた。彼らはフェンシング場に住み、そこでフェンシングを教えているジミーは父のような存在でもあり、彼らのボスでもある。ある日、ジミーは骨董店への盗みをピーター達にやらせようとしたが、危険だと考え思い直した。ジミーの相棒になりたい、そう考えていたピーターは仲間に嘘をつき、骨董店へ行ってしまう。そこでピーターが光る球体のようなものを手にすると、ピーター以外の仲間たち、後に現れたジミーが消えてしまう。その後、謎の老人から球の秘密を聞き、ピーターも別の世界に飛び込む。そこは氷におおわれており、フォックスだけがいた。フォックス以外は女海賊のボニー達に囚われてしまった。ピーターとフォックスは虫のような木の妖精に襲われたところをインディアン達に助けられる。インディアンの村に行き、酋長とその娘タイガー・リリーも彼らを歓迎し、仲間になるかとも言ってくれた。海賊たちは木の粉と球を求めていた。仲間を助けたいピーターは海賊船に忍び込み、仲間を連れだすが、ジミーを助けに船に戻る。ジミーとボニーは一線を越え、ジミーはボニーを仲間だという。混乱するピーターは海賊から逃げ、船に戻るが、ピーターを捜しに来たフォックスが刺され、死んでしまう。

ピーターたちはインディアンの村に戻るが、ピーターは夢で見た球を持つフードの男が立っていた場所をリリーと探しにいった。その場所を見つけ、壁を登ると、そこは木でできた王宮だった。そこで出会った博士は現実世界でピーターに球のことを話した老人だった。この場所は宇宙の狭間にあり、宇宙の影響を受けないため年をとらないそうだ。そこにジミーと海賊たちがやってきた。博士は追い払おうとするが、彼らに殺されてしまう。そしてジミーは球を求め、ピーターに詰め寄る。ピーターとジミーに決定的な溝が生まれ、ピーターはボニーに刺され、下に落ちてしまい、リリーは海賊たちに捕まってしまった。



ピーターが落ちたところで終わるという、なんとも次作が気になる終わり方である。ピーターパンの物語ということだが、私はもともとのピーターパンを知らないので、これが真実なのか、あくまでファンタジーかはわからない。だが、ファンタジーと思っていた観ていたので、こうも子供が殺され、博士も殺されるなど暗い部分が多いと思わなかった。話自体は分かりやすく、のめりこんでしまう。

別世界でみんなが敵ということではなくて、インディアンのような人もいるというのは物語として温かさがあってよい。序盤、スリを行う場面はリズムがあって、観ていてすがすがしささえ感じる。フックは最初良い人だったのが後半に本性が出てしまったというのがうまく出ていたと思う。

木の王宮は美しく、幻想的で素晴らしいが、海賊たちによって一瞬で燃えてしまうのは切なすぎた。博士の言葉も印象的だ。

子供たちの性格も強気な奴、幼いけど元気な奴、弱そうだけど良い奴などそれぞれで彼らが次作でどうなるのか気になる。


チャーリー・ロウ。かわいらしい表情だが、暗くなる一面も垣間見え、複雑な心境を見せてくれた。


リス・アイファンズ。優しさと野心の両方を出さないといけない難しい役だが、もって生まれた顔と演技で好演。若干アラン・リックマンに似てるような。


キーラ・ナイトレイ。木の妖精の声。登場回数が少なく、正直印象に残らなかった。外国人の声がなかなか覚えられず、この役だけというのはもったいない


アンナ・フリエル。まさか普通に人を殺すとは思えなかったが、そういった怖い一面をそこにしか見せないというのも演技なのかな。もうちょっとセクシーさを出しても面白いのではないか。


チャールズ・ダンス。優しそうな博士を好演。序盤に登場したときは怖いボスかと思いきや、最後はピーターたちを助け、殺されてしまう。意外に話を重くしました。





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シャーロックホームズ シャドウゲーム


・監督:ガイ・リッチー

・脚本:マイケル・マローニー、キーラン・マローニー

・出演:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、ノオミ・ラパス、ジャレッド・ハリス、スティーヴン・フライ



ヨーロッパで相次ぐ爆破事件、一連の事件をモリアーティ教授の仕業だと考えたホームズはアイリーン・アドラーと接触する。アイリーンは医師のホフマンスタールと会い、手紙と小包とを交換する。彼女の持っていた手紙を手に入れたホームズだが、小包に爆弾が仕掛けられていることを知る。その解除をしている間にアイリーンに逃げられてしまう。取引に失敗したアイリーンはモリアーティ教授により殺され、ホフマンスタールも暗殺されてしまう。

ワトソンは結婚を明日に控え、パーティー会場に向かうためホームズの元を訪れる。だが、パーティー会場にはワトソンの友人はおらず、ホームズの目的はそこで占いをやっているシムだった。シムはアイリーンから奪った手紙の主の妹である。そこにモリアーティの手下がシムを暗殺しにやってくるが、ホームズは撃退する。

翌日、結婚式は盛大に行われる。ホームズはモリアーティにワトソン夫妻を殺すと警告される。新婚旅行に向かう列車の中でワトソン夫妻は襲われる。そこに乗り込んでいたホームズの機転により二人は助けられ、ホームズとワトソンはシムのいる集落へ行く。シムと兄であるルネが所属していたアニキスト組織はモリアーティの手下となり、逆らうことができなくなっていた。そして平和会議の場が爆破される。爆破は証拠を残さないためで、そこに参加していたアルフレッドを暗殺するのが目的だった。暗殺犯は銃の腕前からセバスチャン・モラン大佐だと予想する。その後、アルフレッドが所有していた銃工場にいったホームズとワトソンとシムの三人だが、ホームズがモリアーティに捕まってしまう。モリアーティは戦争を扇動し、自分に大量の金が入るようにしていたのだ。ワトソンの計らいで負傷しながらも脱出した三人、ホームズの兄のマイクロフトは、モリアーティの最終標的である平和サミット会場へ向かう。ルネはホフマン医師により整形手術を受け、外交官に変貌していたのだ。ワトソンとシムはルネを見つけ、暗殺を阻止するが、モラン大佐によりルネは暗殺される。ホームズはモリアーティと対峙し、計画と資金繰りが書いてある手帳を奪っていたことを明かす。手帳はメアリーに送り、モリアーティは財産の大半を失ってしまった。ホームズはモリアーティと取っ組み合いになり、ライヘンバッハの滝に落ちていった。

ワトソンは「最後の事件」をタイプライターで書いているが、そこにマイクロフトの家に会った呼吸装置が届く。ホームズがまだ生きていると悟ったワトソンは部屋を出て配達人を捜しに行く。しかし、ホームズは部屋に隠れており、タイプライターの最期の行「終わりに」の後に「?」を付け加えたのだ。



シャーロックホームズ第二弾。宿敵であるモリアーティ教授が登場した。

前作同様、アクションに力が入っており、推理物としては楽しめない。ロバート・ダウニーJr、ジュード・ロウはどちらもハマリ役だが、もともと思っていたホームズのイメージとは違いすぎる。

ヒロイン的ポジションであるアイリーンが序盤に殺されたのももったいない気がする。

今作ではアイリーンの代わりにヒロイン役だったシムだが、ホームズと事件以外の絡みはなく、洋画特有のいきなりのキスシーンもなく、次回作にでる気配はない。次回作がもうないのかもしれないが、「?」を示したところからみてもありそうなのだが。

小説「シャーロックホームズ」を読んだことがないので、ホームズとワトソンがどんな関係かわからないが、ホームズはワトソンなくしてはそんなに活躍できないと感じた。銃で撃たれるわ、監禁されるわ、ピンチが多すぎる。アクションをメインにしてるのでしょうがないが。

つまらなくはないが、音楽も単調、話も複雑で、眠気を誘う。

だが、アクション映画と考えれば、個性的で面白いし、ロンドンの風景も見応えがある。「名探偵コナン」でたまに聞く、モラン大佐やライヘンバッハの滝といった固有名詞が登場するとなんだかうれしくもなった。



ロバート・ダウニー・Jr。知的というより悪がき。だが、推理力と先読み、格闘術には長けており、ダンディなおじさんという印象。前作よりピンチになるときが多く、完璧じゃないところもうまく表現していた。


ジュード・ロウ。ホームズとは逆に知的。銃の腕前も確かで、今作では何度もホームズの命を救う。ホームズの奇行にも慣れた存在。二人は最高のコンビだろう。


ノオミ・ラパス。美人というわけではないが、味のある占い師役を好演。だが、ホームズたちと一緒に行動していたというくらいで特に目立ってもいなかった。


ジャレッド・ハリス。あのモリアーティ教授の役ということで期待していたが、イメージとは少し違った。教授という顔と犯罪界のナポレオンとしての顔の双方をうまく演じていた。


スティーヴン・フライ。ホームズの兄として序盤から終盤までちょこちょこと出演。彼とは顔も雰囲気も性格も何一つ似ていない。ツッコミを入れることが多く、太った見た目もあり、異色の存在感を放っていた。


レイチェル・マクアダムス。序盤で出番は終わってしまった。お気に入りの女優だけに残念でしょうがない。アイリーン役も合っていた。実は生きていたとかないだろうか・・・。



















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ダークナイトライジング


・監督:クリストファー・ノーラン

・脚本:ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン

・出演:クリスチャン・ベイル、アン・ハサウェイ、トム・ハーディ、マリオン・コティヤール、ジョセフ・ゴードン=レヴィット



バットマンとジョーカーの戦いから8年が経った。デント法の基にゴッサムシティは平和を取り戻していたが、貧困や汚職はまだ続いていた。ウェインはバットマンを実質的に引退し、屋敷に引きこもっていた。ある日、屋敷に謎の女、セリーナ・カイルが侵入し、彼の指紋を盗んでいった。その後、証券取引所がマスクをかぶった男、ベインによって襲撃される。8年ぶりにバットマンは復活し、襲撃犯たちを捕まえるが、ベインには逃げられてしまう。主人に普通に幸せになってほしいアルフレッドはあえて執事を辞め、さらに盗まれた指紋を利用され、彼は財産さえなくなってしまう。セリーナに案内を頼み、ベインと対峙するもバットマンはベインに破れ、奈落と呼ばれる地下の牢獄に閉じ込められる。ベインはラーズ・アル・グールの遺志を継ぎ、ゴッサムシティを破壊するのが目的だった。

ベインはウェイン社が所持していたクリーンエネルギーの原子炉を核爆弾へと変え、ゴッサムシティを陸の孤島へと変貌させた。ベインは囚人たちを解放し、市民軍を結成、勝手な裁判を執り行った。また、デントの真実を公表し、嘘をついていた富裕層への市民の怒りに火をつけた。

ウェインは奈落から唯一脱出した人をベインと考え、自分も脱出を試みた。そのころゴードンと部下のブレイクは数少ない警官たちを集め、動き始めた。彼らの活躍で生き埋めになっていた警官たちも脱出し、市民軍と戦闘する。一方、ウェインも奈落を脱出し、バットマンとして街に戻った。キャットウーマン(セリーナ)やブレイクに街から市民を逃がすよう指示し、ベインを追い詰めるバットマンだが、ウェイン社のミランダこそラーズ・アル・グールの後継者であり、ベインは彼女を支える存在だった。核爆弾のリミットが迫る中、バットマンはバット(空を飛ぶ乗り物)に乗り込み、核爆弾を沖へと持ち出し、爆発させる。

ウェインは亡くなり、お墓も建てられるが、フォックスはバットの自動操縦機能が完成していたことを知る。また、ブレイクは警察を辞め、ウェインの遺産の一部を受け取るが、彼の本名がロビンであることが明らかになる。アルフレッドとあるレストランに行き、ふと前を見て大きくうなずく。視線の先にはウェインとセリーナが幸せそうに座っていた。



バットマンシリーズの第三部作であり、最終章でもある。バットマンに復活とゴッサムシティ最大のピンチに軸を置いた作品。

前作よりもバットマンの存在感が薄く、今回は主人のほかにも様々な人物が活躍していた。ゴッサムシティがピンチの時、バットマンは奈落、活躍したのはゴードン、ブレイク、フォックスである。このように主人公がいなくても物語がきちんと進み、かえってドラマ性を見てとれる。

空飛ぶ乗り物の登場や奈落、砂漠、地下基地といった壮大な映像は前作んは見られず、迫力の面では今作帆方が上だ。しかし、ジョーカーの印象が強いため、ベインの存在感がそこまで強くないのがもったいない。マスクは不気味だ。

富裕層への反乱、大量の死傷者、核爆弾など現実にはあまり考えられないシチュエーションだが、そこをリアルに感じ取れる警察官の引きこもりや裁判といった演出はうまい。

新しいキャストが増えたことがこの映画の魅力でもあり、キャットウーマンはその動きのしなやかさ、セクシーさなど独特な存在感を出していた。逆にスケアクロウ(クレイン)は全作に出てるが、徐々に影が薄くなり、扱いが雑になっていった。

ブレイクの本名のロビンというのは原作ではバットマンの相棒のこととのこと。この映画では後継者といったところだろう。

アルフレッドの夢が現実になったラストシーンも感慨深く、良いラストだと思う。




クリスチャン・ベイル。引きこもっていた時の表情とバットマンに戻ってからの表情の違いが明確で、バットマンへのやりがいを感じ取れる。だんだん肉体美も素晴らしくなってきた。


アン・ハサウェイ。色気のある口調、軽やかな動き、見た目のセクシーさ、全てにおいて適役で、彼女の魅力を最大限出していた。レミゼを観た直後だったので、その差にもやられた。


トム・ハーディ。マスクをかぶっていたので目だけの演技だが、終盤、ミランダとの関係が発覚した時のどこか儚げな目が印象的だ。


マリオン・コティヤール。「ミッドナイトインパリ」の時のような妖艶さはなかったが、仕事ができる女性、そして終盤の父の遺志を継ぐと言った時のまなざしあんど彼女の別の一面が見れた。


ジョセフ・ゴードン=レヴィット。どこか優しげな顔つきで、誠実な刑事を好演。俳優の井浦新にどこかにてる印象。暗い役から誠実な役までこなせそうでこれからも期待している。







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ダークナイト


・監督:クリストファー・ノーラン

・脚本:ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン

・出演:クリスチャン・ベイル、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート、ゲイリー・オールドマン、マギー・ギレンホール、モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン



悪がはびこるゴッサムシティだが、バットマンとゴードン警部、そして新任のデント検事らによりマフィアの撲滅活動が行われていた。しかしそんなゴッサムシティに「ジョーカー」と名乗る殺人鬼が現れる。香港マフィアのラウを初め、マフィアの組織を摘発したゴードンたちだが、ジョーカーがバットマンが名乗らなければ毎日市民を殺すと宣言する。ジョーカーは次に判事、市警本部長、デントを殺すと示す。バットマンはゴッサムシティを守る新しいヒーローはデントだと考え、ウェインの幼馴染で、デントの恋人であるレイチェルにバットマンが必要なくなったと話す。しかし、判事と本部長は殺され、デントも襲われる。ジョーカーの居場所を突き止め、市長の暗殺は防いだが、ゴードンが命を落としてしまう。ウェインはマスクを脱ぐ決意をするが、デントが代わりに名乗り出て、ジョーカーをおびき出そうとする。生きていたゴードンとバットマンによってジョーカーは捕えられる。しかし、その後デントとレイチェルは消える。ジョーカーを追求すると、二人を拉致していることを知らせる。そしてデントはなんとか救い出されるもレイチェルは殺されてしまう。悲しみくれるデントをジョーカーは洗脳し、トゥーフェイスとなり、レイチェルを拉致した警察の裏切り者やマフィアを殺していく。ジョーカーは街中の橋やトンネルに爆弾を仕掛けたと述べ、人々はフェリーに殺到する。だが、二艘のフェリーニは爆弾が仕掛けてあり、それぞれのスイッチを押すと相手の爆弾が爆発し、自分たちは助かるという起爆装置を残す。ジョーカーの居場所を盗聴によって突き止め、ジョーカーと対峙する。ジョーカーは人はみな闇を持っていると叫ぶが、フェリーではだれもスイッチを押さなかった。ジョーカーは捕まえたが、デントはゴードンの妻と子供を拉致し、ゴードンを呼び出す。警察の腐敗を放置したとゴードンを責めるが、バットマンにより子供は救出され、デントは転落死する。ゴッサムの光であったデントの殺人が公になればまた街は闇に戻ると考え、バットマンはデントの罪をかぶり、姿を消す。

ゴードンはデントを称え、バットシグナルを破壊する。ゴードンをバットマンをゴッサムを監視する「ダークナイト」だとつぶやく。



なんとも異質な作品。主役であるはずのバットマンの影が薄く、脇役の方が目立つ作品である。なんといってもこの映画の影の主役ジョーカーの存在感がすごい。最初から狂気に満ちていて、微塵も良心を見せない。あの独特な笑い声と不気味な顔が恐怖を煽る。金や権力に興味がないところもマフィアより質が悪い。殺すのはナイフを使うが、銃や爆弾もバンバン使う。信念がなく、楽しみたいだけの快楽殺人者だと思っていたが、最後に「みんな俺と同じだ」というセリフから人間はだれでも闇を持っている、それを証明したいという思いを持っていたのではないだろうか。

もう一人の悪役、トゥーフェイス。終盤までの善人から急激な悪人への変化。この早さには人は変わるのに時間はかからないということを示したのだろう。悪に堕ちるのもあっという間ということだ。だが、彼の暴走にはいささか疑問が残る。ゴードンを恨む理由もよくわかならないし、レイチェルを拉致した女性捜査官は殺さないっていうのもわからない。全ては運次第というが、スッキリしない。

今回は前作よりもはでなアクションが多い。ラウを追ってバットマンが香港に行き、ビルから飛行機に乗り込むアクションは今までに観たことがない。そして、ジョーカーとのカーチェイスも見ものだ!銃アクションとカーチェイスが混ざり、バットマンが車からバイク乗りに変貌する。

それにしてもいったい何人死ぬ映画なのだろうか。死というものが軽く観られている感じもするし、殺人以外なら法を簡単に犯すバットマンもヒーローだとは思えない。だからバットマンなのだが・・・

街中の盗聴の管理をフォックスに任せ、彼から失望させるのも当然だが、だったら今までのことはなんだったのかと思ってしまう。飛行機の飛び乗りは違法出国だろ!!とツッコんでしまう。そして観終わったとの暗い気持ちは何とも言えないそして前作の敵だったスケアクロウも今作では一瞬で捕まり、終わり。出番が少なすぎだ。

ヒーロー物でスカッとしたいという人には浮かない映画だ。

だが、やはりスリル満点で、迫力もサスペンス性もかなりのレベルである。次々と展開していく流れに、こっちの心情も動かされ、150分ほどだが、あっという間に感じる。脇を固める役者たちも見事で、見応えがある映画だろう。




クリスチャン・ベイル。今回は周りがすごすぎて若干影が薄かった。前回はあまり感じなかったが、整った顔立ちだけに、バットマンの時との葛藤を想像しやすい。


ヒース・レジャー。アカデミー賞助演男優賞を獲得。それも納得の名演技である。狂った殺人者を見事に演じ、観ているこっちにもその恐怖が伝わった。メイクの顔では誰かわからず、表情もよくわからないが、それでも彼の存在感がスバ抜けていた。この映画のすぐ後、亡くなってしまったが、彼を超えるジョーカー

を演じる俳優は現れるだろうか。


アーロン・エッカート。「幸せのセラピー」のダサい彼しか知らなかったため、かっこいい彼の演技は印象的だった。火傷のメイクも恐ろしく、子供が観たら泣いてしまうだろう。後半、殺人者となるが、その憎む目が怖かった。


ゲイリー・オールドマン。地味な活躍ながら、なくてはならない存在となった。優しさのある表情から家族を守ろうとする姿勢はかっこよさも感じた。


マギー・ギレンホール。あまり、活躍はなかく、最後もあっさりと殺されてしまった。もう少し、二人とのことで悩む姿を描いてもよかったのではないか。


モーガン・フリーマン。相変わらず、渋く、仕事ができそうないいおじさんというイメージ。ウェインに失望する時の悲しそうな顔が印象的だ。


マイケル・ケイン。これまた前作同様ウェインを見守る優しい執事を好演。彼のために時には意見するのも親代わりとしてのことで、共感がもてる。