「商いに三つの慎みあり 第一油断、第二不巧、第三不敵なり」
上記は、江戸時代の中期、大玄子という人が著した相場指南書「商
に記された言葉です。
油断して利益確定を怠り、見切る時を外し、慎重さを欠き(不巧)
で売り買いし、思慮浅く相場の上げ下げで迷い、資力不相応な商い
を恐れず(不敵)、わずかの変動でも持ち堪えることができず、結
得るところを損にて手仕舞い、底値で売って、天井で仕込むような
にしておこると著者は説明しており、それは油断、不巧、不敵が原
しています。
また、水鳥の羽音に驚いて逃げ散った平家の例えよろしく、自信が
迷ってばかりでは戦略も何もありません。
資力不相応に大きな資金を投じてしまいますと、切羽詰まった余裕
ら少しのことでも動揺し、そこから迷いが生じてきます。
迷いは計画と願望とをすり替え、適切な対処を難しくします。端的
し値の変更または取り消しで、それでチャンスを逸してしまうよう
多々あります。
思いつきやムードで簡単に変更してしまうような計画は初めから無
く、実行されなければやがて計画することもなくなります。そうな
いつきの投資ばかりで、向上のチャンスをも逸することになります