不思議な民イスラエル(ユダヤ人) |   荒野に呼ばわる声

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      耳を澄ませば聞こえてくる
                 
                   南山 遥

 不思議な民イスラエル(ユダヤ人)

 

 ユダヤ人のような小さな民族は世界に数多くあった。大国に滅ぼされ消えていっている。何と言おうが世界史の現実である。

 ところが、なぜかユダヤ民族は生き続けている。何が違うか、神に選ばれたという自覚をもっているからだ。しかも、選ばれた理由は優れていたからでない。他に誇るには弱く、小さな民族だったから。神に依存しなければ生きれない民だからだ。

 

 だから、その歴史を振り返ると、神を離れた故に、何度も何度も神に怒られ、どやされ、大国の侵略に遭い、二度滅んでいる。

 しかし神は始めに、そのユダヤ民族の始祖アブラムに告げた。

 

「時に主(神)はアブラムに言われた。

 汝は、国(今のトルコ南東部の町)を出て、親族に別れ、父の家を離れ、私が示す地に行け。私は汝を大いなる国民とし、汝を祝福し、汝の名を大きくしよう。汝は祝福の基となる。

 汝を祝福する者を私は祝福し、

 汝を呪うものを私は呪う。

 地のすべてのやからは、

 汝によって祝福される」 旧約聖書・創世記12章

 

 なぜか知らないが、文明の推進役に貢献した人々にユダヤ人が多い。「ノーベル賞」受賞は断トツである。神信仰と対極にあるあのマルクスですらユダヤ人である。

 これまで日本人は、ユダヤ人を助けたことはあっても、呪い、迫害したことがない数少ない民族である。

 今でもアジアの東西両端の厳しい環境にあっても、世界に貢献できる国でありたい。一日も早くテロリスト・ハマスが拉致したユダヤ人を解放し、停戦が合意され、中東に平和が戻ってくることを願っている。    南山 遥